表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Persistence  作者: ハル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/6

第5章:見えない扉

第5章:見えない扉

夕暮れの街は、オレンジ色の光に包まれ、Philosophy Humanたちは同じ足取りで家路を急いでいた。

その中で、ピーマンはいつも通り歩きながら、ふと違和感を覚えた。

路地の奥に、小さく灯る明かりが見えたのだ。

普段なら誰も立ち寄らない場所――しかも灯りは消えかけている。

彼の好奇心は、波紋を広げる小さな衝動と同じように、静かに燃え上がった。

「…誰かいるのか?」

声には出さず、思考だけで問いかける。

すると、かすかに反応があった。影の中で、同じように観察していたPersistence Humanがいたのだ。

その人物は、ピーマンに微かに手を振る。

「こんな場所に、同じ考えの仲間が?」

彼は驚きと同時に、胸の奥に小さな期待が芽生えるのを感じた。

影の存在は、何も語らずとも情報を伝えるように、目で世界の偏見を示す。

小さな紙片――注意深く折りたたまれたメモ――が落ちていた。

「自由な思考は、消えない。問いを続けよ」

その短い言葉だけで、ピーマンは何か大きな可能性を感じた。

社会全体を変える力ではないかもしれない。

だが、確かに小さな火種はここにあり、誰かが問いを続けている。

帰り道、彼は思う。

「目には見えない扉が、確かにある。自由な思想を持つ者にだけ開く扉だ。」

そして、日常の均質化の中で、これまでとは違う感覚を覚える。

自分たちの問いが、誰かに届くかもしれない――世界の隅々に、小さな変化を生むかもしれない。

夜の街灯の下、ピーマンは足を止め、空を見上げる。

満天の星は、誰のものでもない光を放ち、どんな偏見もその輝きを止められない。

「答えは必要ない。問いがある限り、世界は少しずつ揺れる。」

その夜、ピーマンは初めて、孤独であることが恐ろしくもなく、むしろ力になると感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ