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依頼書生活  作者:
2/6

依頼書生活2

ん?

ここはどこだ。

目の前にいるこの人は誰だろうか。

わからないのだが、なんとなく見覚えはある。

触ろうと手を伸ばせば通り抜けてしまう。

誰なんだこの人は。

顔が思い出せない。

「ねぇ君は誰。」

その声が聞こえたのかその人はこちらを向いた。

その顔は黒く塗りつぶされていた。


「はッ!」

少し息が荒い。

冷や汗も書いていた。

誰なんだ。あの人は。記憶の奥底にある気がする。

だけど思い出せない。

まぁいいか。

俺は冷や汗をぬぐいながら朝ご飯を用意する。

あったかい牛乳に焼いた食パン。それにコンビニのサラダ。

なんて豪華なんだろうか。

豪華な朝食を楽しみながら今日の予定を思い出す。

…今日は学校だった。

予定もくそもない。

とりあえずご飯を食べ終わり、学校へ行く支度をしておく。

鞄を背負い、自転車にまたがる。

ギィという音を鳴らして俺の愛車は学校へ向かって動き出した。


学校の教室に入る。

いろんなところのおしゃべりによって教室内はがやがやとした音がなっているように感じた。

俺は自分の席に座る。特に話す相手もいないので席に座って本を取り出す。

俺はそこまで文学少年でもないがラノベなんかはとにかく暇つぶしにちょうど良い。

そうやってペラペラとページをめくって暇をつぶしていれば先生が入ってくる。

先生の話はとりあえず聞き流しながらぼーっとする。

そうすれば気づけば終わって一限目が始まる。

そのまま一限も二限も三限も聞き流す。四限目も同じだ。

昼休みに入れば教室で持ってきていたカロリーメイトを食べる。

別に痛い奴じゃなくて、おなかを満たすならちょうどいいのだ。

素早く食べ終わり、とりあえず学校内をぶらぶらとあるく。

購買とかを見たり、一年生を見たり。

そんなことしておけば終わりのチャイムが鳴る。

教室に戻ってすべての授業を聞き流し、そのまま帰る。

部活にも入っていないので部活が始めかけているのを見ながら帰る。

ちょうどサッカー部の連中がワイワイいいながら部活に行っていた。

どうしてサッカー部はああも校則ギリギリの見た目をするんだろうか。

あの…1年生かな。ほぼアウトみたいな髪の長さにさらには髪をほんのり茶色に染めてる。

アウトだろ。

そんなことを考えながら駐輪場につく。

愛車にまたがって家に向かってペダルをこぐだけである。

とても顔に当たる風が冷たく感じた。


「ふぅ。」

約3キロのサイクリングを終え、部屋のドアを開ける。

そこは狭めの部屋で事務机と二つのパイプ椅子があるだけである。

その狭い部屋を通り抜け、俺は居間に入る。

鞄を床に投げ出し、机に向かう。

ノートを取り出し、電源をつける。

ノートはノートでもノートパソコンだ。

自分の依頼所のホームページを開く。

開いたとたんに目に「桜依頼所」という文字が入る。

少し下に行くと「どんな依頼でも引き受けます!」

と書いてある。

なお実態は受けないこともあるよう。

そんなことはどうでもいい。

セールストークなんて少し盛るぐらいが普通だ。

もっと下にスクロールすると「予約」と書いてあるボタンが見える。

俺がこのボタンを押すと予約した人がいるか見れる。

ボタンを押すと、

「黒組」

と書いてあった。

…誰だこいつ。

組だからなんかの団体様だろうか。

893かな?

そんなことより珍しく一週間に二回目の依頼だ。

内容を見てみよう。

「密売をやるので護衛を頼みたい。」

おけ。お巡りさんこいつです。

どうすればいいんや。

初めて来たぞこんな依頼!

日時まで指定しやがる。

おい!来週の土曜じゃねぇか!

さらには詳しい話は今日行くからその時にでもだと…。

大家さんに迷惑かけてしまう。

無理言って貸してもらってんのにやべぇよ。

追い出される!

…待てよ、護衛ってどういうことだ。

俺は戦闘能力なんてないぞ。

俺のことなんか知らないだろうし。

間違いか?

……………まぁ、いったん落ち着こう。

俺は一度大きく深呼吸し、ゲーミングPCを起動した。

まぁ、とりあえずゲームだよね。

早速ゲームを起動し、プレイを開始する。

さぁ行くぞ!



…ふぅ。そろそろやめるか。

そう思い、画面から目を離し、時計を見る。

6…時…半、だと…。

終わった。

どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう!

時間って巻き戻せたっけ。

やべぇ。

警察に言うか。いや、いたずらだと思われるか。

くそ、どうすればいいんだ。


……………まぁなんとななるか!(なげやり)

ということでなんとなるということでそのままゲームを続行した。




時間になってしまった。

そろそろ組の方々が来るはずである。

大きく深呼吸し、来るのを待つ。

胸がどきどきしてきた。

怖い。膝がもう笑ってるもん。

どうなるかと恐怖していると、

コンコンコン。

三回ノックが鳴った。

死の宣告された気分だなぁ…。

「どうぞ」

いつも通りにいつも通りに。

「どうも」

入ってきたのは、黒いスーツに身を包んだ…一般人みたいな体系の男だった。

…あれぇ?俺が想像していたのはもっとゴツいサングラスかけたやつを想像してたんだけどなぁ。

その男は入ってきてから椅子に座った。

椅子がギィときしむ。

「夜分遅くにすみません。」

礼儀正しいな。

座り方もきれいだし。

「いえ、いつものことですから。」

「そうですか。それならよかった。」

すげぇ素敵な笑い方。

想像してたんと違う。

「密売とのことですか、どのようなことでしょうか。」

ヤクとかじゃねぇことを祈る。

「ちょっと銃の設計図を。」

うん。やべぇ。終わった。

「その、護衛とのことでしたが、私は戦闘はあまり自信はないのですが。」

「はぁ?うちの部下が変なことを書きましたね。あくまで、護衛役との橋渡しをお願いしたいのですが。」

よかったーーーーーーーー!

そのことが顔に出てたのか、

「うちの部下のせいでいらない心配をさせてしまって申し訳ない。」

「いえいえ。」

すっげぇ丁寧な言葉遣いだな。

こんな人が銃の設計図とか考えられない。

でも、ちょっと見せもらいたい。

いや、あれじゃん。男の子ってこういう銃とか刀とか好きじゃん。

俺の見てみたいなと。

「その設計図見せてもらえますか。」

「いいですよ。」

ダメもとで聞いたんだけどな。というかなんで持ってきてんだよ。そんな大事で危ないもん。

「もともと見せるつもりでしたしね。」

そういうことね。

男が手渡ししてきたのは、一枚の紙だった。

………………素人が口だしていいもんじゃないかもだが、多少知識がある俺が見る限り、これロクに使えないのでは…。まず銃身が耐熱性カスな素材だけど。頑丈ではあるが、すぐに燃える素材じゃないか。バネはもっと頑丈じゃないとダメだろ。アルミかよ。

「あの、これ、すぐ壊れませんか?」

素人が言っていいわけじゃないが。一応の確認だ。

「当たり前だろう。」

…は?

「知らないのか。俺ら黒組は反社の連中に”格安”で作れる銃の設計図を売る組だぞ。」

知らんな。

「格安だからすぐ壊れるのはしょうがないよなぁ。」

にやぁと男は笑う。

へぇ面白い。

「いいでしょう。その依頼受けます。」

面白いじゃん。乗った!

「そうか。ありがたい。」

「さしあたってはこの連絡先に連絡してくれ。」

そういって紙切れを渡してきた。

書かれているのは数字の羅列。

電話番号だろう。

「毎回俺たちが依頼していたんだが、今回断られてな。」

すいませんというふうに手を動かし、居間に向かった。

スマホに書かれた電話番号を打ち込む。

プルプルとなり始め、3コールほどしてガチャと電話がとられた。

「もしもし、こちら田中警備です。」

「どうも、夜分遅くに申し訳ありません。警備を依頼したいのですが。」

「警備のご依頼ですね。では、どのような用件での警備以来でしょうか。」

どんなうそをつこうか。

「少々大事な商談がございまして、その際に一人ほど警備をいていただけると嬉しいのです。」

「警備が必要な商談とはどのようなことでしょうか。」

めんどくせぇ!

「いえ、相手のほうが少し偉いほうの人でして。なので少し、警備があったほうが相手に安心していただけるのです。」

「そうですか。では二人ほど派遣しましょう。」

一応言っとくか。

「あの、もしもの時は必死に守ってもらうことになってしまいます。ですのでそのような覚悟をお願いしていただけますか。」

「はい。長年勤めているものを向かわせますのでご安心ください。」

「それでは日時を教えていただけますか。」

「はい。日時は────」



俺は待たせていた部屋に戻る。

「お待たせしました。しっかりと締結しておきました。」

「ありがとうございます。」

「相手方には重要な偉い方との商談と話をつけておきました。」

「そうですか。」

あとはこの人たちがしっかりと商談を成功してくればいい。

男は懐に手を入れて封筒をこちらに渡してきた。

「こちら報酬でございます。」

「ありがとうございます。」

もちろん受け取る。

久しぶりの収入である。

明日は少し豪華なものでも食べよう。

久しぶりに懐が潤って喜んでいると、

「この度は我々の依頼を受けていただきありがとうございました。」

「いえ。それが僕の仕事です。」

「では失礼します。」

そういってその男は扉を開け、出て行った。


ふぅ。

男が出て行ってからもう30分経ったか。

あの男は商談を成功させるのだろうか。

成功させてほしいが。

特に思うこともなかった今回は終わった後も特に何にもなかった。

「疲れた。」

そう呟いて布団に潜り込む。

目をつぶれば真っ暗になる。だけどその真っ暗な視界に何とかなく、

赤色が見えた気がした。

そして眠りについた。

評価等大歓迎です。辛口でも構いません。不定期更新です。

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