君の姿を、今日も
いつか二人で並んで見降ろした
この街の夕暮れ
もう戻らない君の幻を追いかけるだけの
終わってしまった恋
もうこれ以上
重荷にはなりたくない
見上げることも
手を伸ばすことも諦めて
手を離した僕
落ちていく僕を
見送っている君の表情は
その背から射す
強い光で見えなかったけれど
その口元は微かに
微笑んでいるようにも見えて
ようやく僕と言う呪縛から
解き放たれたんだと
嬉しく思ったりしたんだ
隣に立つのが
恥ずかしくて
それくらい釣り合っていなくて
相応しくいたいと
頑張れば頑張るほど
空回りして
ドタバタして
より相応しくない不器用さをさらけ出して
それで良いって思えなくて
勝手に疲れて
勝手に苛立って
勝手に手を離して
勝手に転がり落ちた先で
思い出を巡りながら
その姿を求め彷徨っているんだから
滑稽も良いところだよね
都合良すぎるよなあ
自分から離れたくせに
忘れられないって
未練たらしく
もし万が一にも
再び君に会えたところで
僕は何をするつもりなんだろう
どうしたいんだろう
どうなりたいんだろう
もう元には戻れない
分かっていて
求めている
探している
もうどこにもいない
君の姿を
今日も