迷宮制覇してその報酬でのんびりしてたら周回遅れ?前の迷宮の知識で迷宮に挑む。
初めましてKatsuといいます。
周回遅れというKWがふと頭に浮かび。
この小説を書く事にしました。
ここではない世界リセト
誰も攻略不能と言われた【絶望の迷宮】
その迷宮100層にてカツは、迷宮の主である竜にとどめを刺した。
六英雄
そう呼ばれた仲間達の助け、そして運も味方した迷宮制覇だった。
-あなたは迷宮制覇者になりました-
そうシステム音が聞こえた。
楽しくもあったが長い旅だった。
色々な出会いや別れを経てついに迷宮を制覇できたのだ。
「カツーーー」
仲間の声が後ろの方で聞こえた。
制覇の喜びを分かち合おうと振り返ろうとした次の瞬間、
俺は別の場所に転移していた。
-神界-
「カツまさか君一人で制覇達成とはね」
気が付くと、金髪イケメンホストのような男が話しかけてきていた。
「あなたは?」
まぁわかるでしょと髪をかきあげながら男は言った。
(なんかしぐさもホストみたいだなぁ・・・)
「それ気にしてるから言わないでね。僕は神だよ」
どうやら男は神らしい。
普通なら信じられないが、男には妙にその言葉を信じるに足る迫力があった。
「まずはソロ制覇おめでとう!
僕としても七英雄、いやもう彼らは六英雄かな。
全員でクリアすると思ってたから驚いたよ」
えっ?カツはそう言われて状況を思い出す・・・
確かに相棒である鉄剣が、迷宮主の額に刺さったのを抜きに行って・・・
つまづいた拍子に剣を蹴る形になり、竜の顔に剣がめり込んでのクリアだった。
奇跡的なクリティカルヒットって奴だろうか。
もう一回できるかというと難しい。
しかも、他のメンバーは回復と休憩の為少し離れた場所に集まっていた時だった。
(ほぼってか全部運じゃん・・・)
「運も実力のうちだよ。
僕の世界では、久々の制覇者だからね。
この神界でゆっくりしていくといいよ。
なにせ、君は亜神になれたんだから。」
今変な言葉が聞こえた・・・
亜神??
ってことはうっかり転んだせいで人間辞めさせられた?
「そうなるけど、メリットも多いよ。
不老だし、記憶もそのままだしね。」
記憶がそのまま?
神はよくわからない事を口にした。
「記憶がそのままというのはどういう・・・」
また髪をかきあげながら神は言った。
「ちょっとサービスで、世界の名前をリセトしてるんだから察してよ。
迷宮をクリアすると、クリア前に記憶や知識が戻るんだよ。
今回は神界の迷宮だったから、次は魔界の迷宮が出現するよ。
ただねぇ・・・」
神はそのまで言うと少し曇った顔をした。
「何か問題でも?」
「そうなんだ。
実は次の迷宮制作担当の魔王って新人でさ・・・
その気合がね。
やっぱ初めて任されると張り切っちゃうじゃん。」
なんとなくそれは、わかる気がする。
「もっと悪い事に、A型なんだよね彼女・・・
初めての魔王としての仕事だし、難度キツめにしそうな気がしててさ。
多分滅ぶね人類。」
いやー結構軽めに重たい事言ったなぁ神様。
「それ・・・まずくないですか?」
「すごいまずいんだよねぇ。
神としては、担当迷宮じゃないし口出しもできないしさ。
担当迷宮の時だったら、手助けもできたけど、
ちょっと神託するとかなんだよねできても。」
ちょっと神託ってなんなんだよ。
「まぁホント軽めにしか助けられないって感じかな。」
「なら・・・
俺を人間界に戻してください。」
俺は、意を決して神にそういった。
「まぁまぁ・・・」
面白かったら幸いです。