第六 義勇兵団に
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「そういうことだからお前今すぐ本部に来い!」
ヴァルトが合図すると外で待機していた兵達が突入してきてシンの両腕を掴んだ。
「さ、行くぞ!」
そしてシンを連れて盗品蔵を出ようとしたとき。
「待って下さい!その人を連れて行くなら私も行きます」
「だったら、ワシも行かん訳にはいかんな」
「おい、ダメだ!リリィ!」
ヴァルトは無言で頷いき盗品蔵を後にした。
場所は変わって義勇兵団本部
その部屋は壁や柱に細かな装飾が施され全体としては白を貴重とし床は大理石で赤い絨毯が敷かれ入り口と反対側に豪華そうな椅子と机が置かれている。ヴァルトは椅子に座りシン達は前に立たされている。
「まぁ、単刀直入に言うと義勇兵団に入ってもらいたい」
「はぁ?」
シン達は“訳が分からない”と言った表情で驚いた。
「え、俺らを兵団に?」
「あぁ、そうだ」
「一体なぜ?」
ヴァルトは立ち上がりシン達の前にゆっくり歩み寄りながら話始めた。
「まず、第一にお前は騎士団の詰め所から魔導器具を盗み出した。それを魔目の者達に渡してしまった。現状証拠ばかりだが、俺がもし気の早い奴なら…分かるな?」
と言ってヴァルトはシンの目の前で首を切る動作をした。シンは無言で頷いた。
「まぁ、俺はそこまではしない。だから代わりとして義勇兵団に入ってもらいたい訳だ」
シンは下を向き考えた。なぜ俺が器具を盗み出したことが分かるのか誰にも顔を見られていないのにと、シンは顔を上げヴァルトに質問を投げかけた。
「なぁ、なんで俺が盗み出したって決めつける?証拠とかあんのか?」
ヴァルトは足を投げ出し机にもたれかかった。すると少しニヤリとして、
「そんなの簡単さ」
と言った。シンはその言葉に首を傾げた。ヴァルトはシンの指輪型魔導器具を指差した。
「そいつのおかげだ」
「え?」
「どんな魔導器具でもその力を使うとき独特な振動をするんだ。俺が作ったのはその振動が特に強いから遠くでもそれを感知できる。そして、お前は出回っていないはずの器具を持っている。詰め所の前でそれが感知されたんだお前以外に誰がいる?…誰もいないな」
シンは完全に追い詰められた。
「あぁ確かに俺が盗んだ。義勇兵団に入るよ」
「シン!」
ガートが強く反論しようとした。が、
「ジジイ無理だよ。俺がこいつをつけてる限り逃げても無駄だからな」
その言葉にガートは反論できなかった。その通りだからだ。
「そうか!ありがとう歓迎しよう!」
「わ、私も入ります」
「仕方ないの、ワシも入ろう」
「爺さんはいいにしてもお嬢ちゃんまで?」
「はい」
すろとシンは反論する。
「ダメだリリィ」
「なんで?」
「器具を扱えないし、なにしろ危険過ぎる!」
「でも、私は、」
そう言い合っているところにヴァルトが割り込んだ。
「まあまあ、シンちょっと待てくれ。そして嬢ちゃ…リリィだったね?」
「はい」
「その指輪型器具を貸してくれないか?」
「え?あ、はい。いいですけど」
と言ってリリィは右手指につけていた指輪型器具を外しヴァルトに渡した。すろとヴァルトは指輪にはまっている石を外しポケットから取り出した別の石と取り替えた。
「よし、これでいいだろう。さぁ、つけてみて」
と言ってリリィに石を取り替えた指輪を渡した。
「え?あ、はい」
と言ってリリィは指輪をつけてみた。
「そしたら氷を想像してみてくれ」
その言葉にシンが反論する。
「いや、そんな事したらまた…」
ヴァルトはシンの言葉を無視して続けた。
「さぁ、やってみるんだ」
「はい」
リリィは頭の中で氷をイメージした。
“ズシャァァァ”
突然目の前に大量の氷の粒が現れた。
「え!」
「マジか、」
「成功だな」
するとシンはリリィに駆け寄る。
「リリィ大丈夫なのか?」
「うん。大丈夫」
リリィの安否を確認し、ヴァルトの方を見て、
「どういうことだ?」
そう言うとヴァルトは今行ったことを説明し始めた。
「石の劣化だ」
「石の…劣化?」
「あぁ、器具に使われている石はな定期的に取り替えないと人の魔力を吸い過ぎて人を気絶させてしまう」
「おー、怖」
シンは適当にリアクションをとった。
「だが、新しいやつをつけたからもう大丈夫だ」
「あ、ありがとうございます」
「いやいや、まあこれで入隊できるな」
リリィはシンの方を向いた。
「器具が使えるんだったら、まぁ」
とシンは言った。
「やったー」
とシンとまだ一緒に仕事ができる嬉しさでいっぱいになったリリィはとても喜んだ。
「とまぁここまでは予定帳場だ。こっからが、君たちにとって大事な話になる」
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