第四 2年前、
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合い言葉を済ませ二人は盗品蔵に入った。すると忙しそうに盗品の整理をしているガートがこちらに振り向き
「おぉ、帰ってきたか。少し遅かったな。ちゃんと盗ってきたのか?」
と言った。
「あぁ、そのへんはバッチリだ」
と言ってリリィを見てニコッと笑った。それに応えるようにリリィも笑みを浮かべた。
「ほら、リリィ見せてやれよ!初の盗品をよ!」
「はい!」
と言ってリリィはポケットから指輪型魔導器具を取り出しガートに渡した。
「シンがつけとるやつと似とるな」
と言って指輪を調べ始める。
「文字が書いてあるなぁ、えー、こ…お…り。氷と一言そう書かれとる。恐らくこの器具の力のことじゃろう。ほれ」
と言ってリリィに魔導器具を返した。リリィやシンもその文字を確認したが確かに[氷]と書かれていた。
「氷かぁ、まぁとりあえずつけてみろよ。あ、でもつけた後少し痛みがあるかもしれねぇから気をつけろよ」
とシンは初めて魔導器具をつけたときのことを思い出しリリィに忠告した。リリィは恐る恐るつけてみた。
「あれ?特になにも起こらないですよ」
「え?」
するとガートが冷静に話始めた。
「あぁ、シン、お前のつけているのはヴァルトが作ったもんじゃ。力が強いから使用者を選ぶ必要がある。だから、あんな反応が出たわけじゃ。逆にリリィがつけとるのは複製品じゃ。つまり、シンのものよりかなり力が抑えられとる。使用者を選ぶ必要がないからあの反応が出なかったんじゃろう」
「なるほどな」
「へぇ~」
二人は納得した。リリィは目を見開きじっと指輪を見ていた。すると、
「なぁリリィ!とりあえずやってみてくれよ!」
とシンは興味深々だった。するとリリィは笑顔で
「はい!」
と応え指輪をつけている右手を突き出し氷をイメージした。すると、目の前に氷の壁が現れた。
「おー!すげぇ!」
「わぁー」
二人は開いた口がふさがらないっといった様子だった。
「ほぉ、これは使い方によればかなり便利なものじゃな」
「なぁなぁ、他は?」
とリリィの方を向いたらリリィはなんと床に倒れていた。シンは急いでリリィに駆け寄った。
「リリィ!おいしっかりしろ!リリィ!」
声をかけるが反応がない。ガートがリリィの容体を診た。
「大丈夫じゃ。初めて使った器具に体が慣れなかったんじゃろう」
するとシンはリリィを担ぎ上げベッドに寝かした。
しばらくしてリリィが目覚めた。リリィが周りを見渡すとシンがすぐそばにずっといてくれたのかリリィの寝ていたベッドに椅子に座りながらうつ伏していた。
「う?んぁぁぁあ?」
と言ってシンが目覚めた。そしてリリィの顔を見るなり
「お!リリィ大丈夫か?」
「はい」
とリリィは笑顔で応えた。その様子を見たシンは安心しため息をついた。
「ありがとうございます」
「え?なにが?」
「私が気絶している間ずっといてくれたんですよね」
「あぁ、そうさ。驚いたぜ。急に倒れたから」
「2度目ですね。私を助けてくれたの」
「え?」
「覚えてませんか?2年前のこと」
少し思い出そうと試みたがシンはやはり思い出せなかった。
「悪い。思い出せない。話してくれ」
「はい」
「あれは私が情報集めで入った屋敷でしくじった時の話です・・・・
大きな屋敷で私が情報集めのために資料をあさっていたとき、後ろから来ていた警備の人に気付かなくて
「おい!そこでなにしてる!」
と声をかけられて私、驚いて急いで窓から逃げたんです。そしたら外の警備の人にも見つかって、でもそんなこと気にせずただひたすらに逃げたんです。でも結局追い詰められて私もう終わりだなって思ったときある一人の盗賊が屋根から降りてきたんです。その人はこう言いました。
「こんな小さなガキいじめて楽しいか?クソったれが!」
と言って警備の人をすごい睨みつけたんです。そしたら警備の人が攻撃を仕掛けてくるんですが。その人とっても強くて数秒とかからず警備の人を倒したんです。そしたらその人私にこう言ったんです。
「君みたいな可愛い子が夜遅くに出歩いたらいけないよ。じゃあな!」
って言ったんです。
・・・・後々調べたんですがそれがシンさんでした」
「君みたいな可愛い子が夜遅くに出歩いたらいけないよ。かぁ、確かに言ったなぁ」
シンはようやく思い出した。
「そのときから盗賊になってシンさんにまた会おうと決めたんです」
「そうだったのかぁ。あのときの子かぁ。それにしてもなんでまた俺に会おうと?」
「それは、」
リリィは頬を赤らめ恥ずかしそうに口を開いた。
「あなたのこと、そ、そのー、す、好きだから」
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