第二 私を弟子に!
前回から読んでくださってくれている方はありがとうございます。初めての方ははじめましてよろしくお願いします。
魔目との騒動から一夜明けた朝
“コンコン”
といつものように合い言葉やメダル確認を済ませて盗品蔵に入ってきたのはシンだった。
「よお!ジジイさっそく盗って来たぜ。」
机の上に盗品を置いた。ガートは盗品を確認して棚や箱にしまった。
「7つか、まあまあじゃな。」
シンは椅子に座った。
「なぁ、昨日はあれからなにかあったか?」
「いや昨日は何もなかったが、一昨日お前さんが帰った後に入った情報なんじゃが黒き巨人が現れたそうじゃ。」
「本当か!?」
「あぁ、恐らく騎士団や義勇兵団の方でも知られていることじゃろう。」
「そういえば義勇兵が街を動き回ってたな。それに騎士団の詰め所に魔導器具が集められてるし。」
「そうなのか?」
「あぁ、沢山あったぜ。これもその一つだ。」
と言ってポケットから昨日盗んだ指輪型の魔導器具を取り出し机の上に置いた。ガートはそれを手にとって
「随分と小さいのぉ。」
と指輪型魔導器具を見ていると
「なぁ、ジジイそいつどういう器具なんだ?」
「そうじゃなぁ、・・・・・ん?内側になにか書いてあるのぉ。」
と言って箱の中にあるレンズを取り出し指輪の内側に書いてある文字を読み始めた。
「えー、作成者ヴァルト、あぁ、作った奴の名前じゃな。どういう物かは分からん。」
「え、ヴァルト?マジか、初期作成者じゃん。」
ガートはレンズをしまって指輪型魔導器具をシンに渡した。
「とりあえずつけてみろ。」
「おう、」
と言って銀製でエメラルドグリーンの石がはまった指輪型魔導器具を指にはめた。すると
「熱!うわっ、え?なんではずれねぇんだよ!」
指輪をはめた瞬間指輪は急に熱くなり指を締めつけた。
「しばらくすれば治まる我慢しろ。」
「熱!くない。はぁ、・・・・・ん?」
シンはあたりを何度も見回した。すると急に盗品蔵を出て屋根に登って街を見回した。シンの目に映ったのは王都中の人の位置だった。
「ぉお!これはすげぇ!」
そして盗品蔵に戻ってきた。
「ジジイ!こいつすげぇよ!」
「で、どんな能力なんじゃ?」
「索敵能力と移動速度上昇だよ!」
「そんなにすごいか?」
「こいつこの王都全体を一気に索敵できるんだよ!やばくねぇか!」
と、シンは嬉しそうに言った。
「随分と珍しい機能じゃな。他はなにかあるのか?」
「いや、特にはないかな。・・・・・あれ?消えちまったけど。」
「そりゃそうじゃ、いつまでも持続しないじゃろう。微小ながら魔力を消費するからなぁ。」
「それもそうかぁ。」
とシンは残念そうに言って椅子に座った。すると
“コンコン”
と扉が鳴った。ガートが扉の前に行き
「合い言葉は?」
と、言った。すると銀色で目の模様が描かれたメダルが入ってきた。ガートはそれを確認して外の人を中に入れた。年は15ほどの女が入ってきた。
「新しい依頼持ってきました。」
と、言った。
「え?女?」
と、驚いた様子でシンは言った。
「ん?そうかシンは会ったことがなかったなぁ、じゃあ自己紹介でもしたらどうだ?」
「あ、はい。私の名前はリリィと言います。えーっと年は生まれた日がわからないのですが多分16・・・だと思います。よろしくお願いします。」
と、明るく応えた。
「俺の名はシンだ。俺も年は分からんが多分20だ。あと俺のことは呼び捨てで構わない。」
と、適当に自己紹介を済ませた。
「で、新しい依頼ってのは?」
「あなたがシンさん!お願いがあるのですがいいですか?」
と、言ったのに対してガートが
「お前さんまさかあのことを?」
「はい!」
「止めた方がいいと思うが、」
「大丈夫です!この人じゃなきゃダメなんです」
と、強気に応えリリィはシンの目を見てこう言った。
「シンさん!私を弟子にしてください!」
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