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第一 すべてのはじまり

初投稿です。

よろしくお願いします。

「そんじゃあちょっくら行ってくらぁ。」


男はそう言って盗品蔵を後にした。

男の名は‘シン’少し長い黒髪を後ろで結わえボロボロな服を着ている筋肉はついているが小柄な男だ。

リヴァスクラット王国という大きな国の王都の貧民街に住む盗賊だ。

今日も依頼を受け品物を盗む。

さっそく今回のターゲットを見つけた。


「お、いたいた、あいつだな。」


シンはニヤニヤしながら屋根の上からターゲットを見つめる。

すると、シンはフードをかぶり


「さーて、行きますか。」


突然15メートルほどの高さのある屋根から飛び降りた。着地したと同時に目にも留まらぬ早さで走り出しターゲットの横を通り過ぎ、その瞬間ターゲットに気づかれずに依頼品を盗んだ。

シンはそのまま走り続け人目につかない裏通りへ隠れた。


「よーし、いっちょ上がり!」


依頼品を確認すると再び走り出した。

賑やかなところを過ぎるとなんだか陰惨な雰囲気のする場所に出た。そこにいる人々はみんな下を向いていた。ここが貧民街だ。


「相変わらずだなぁここは、さっさとこんなとこ出て行きたいよ、まったく。」


しばらく走ると周りの建物と比べるとかなり大きい建物が見えてきた。盗品蔵だ。


“コンコン”


シンは扉を叩いた。

すると中のほうから男の太く低くい声が聞こえてきた。


「合い言葉は?」


シンはポケットから銀色で短剣の模様が描かれたメダルを取り出し扉の下に滑り込ませた。


「ほらよ!」


中の男はメダルを確認した。


「確かに。」


中の男は扉を開けた。

シンが建物の中に入った。

なぜ合い言葉でメダルかと言うと‘合い言葉は?’と聞かれて、メダルだと分かる奴はいないからだ。盗賊として生きていくための知恵なのだ。


「よお!ジジイ、依頼品もってきたぜ!」


メダルを拾ってから依頼品を机の上にドサッと置いた。


「流石じゃなぁ。シン。」


スキンヘッドで大柄な渋い顔の爺が笑った。

爺は依頼品を入念に確認すると箱の中に締まった。


「なぁ!新しい依頼きてるか?」


「いんや、まだ依頼ははいっとらん。」


「そうか、」


“コンコン”


扉を叩く音が鳴った。

すると爺が扉の前に行った。


「合い言葉は?」


扉の下から銀色で目の模様が描かれたメダルが入ってきた。

爺はそれを入念に確認すると扉を開け人を中に入れた。

男が入ってきた。


「よぉ!ガート、シン新しい依頼もってきたぜ!」


ガートとは爺の名だ。男はメダルを拾う。

シンは話を聞いて喜んだ。


「やったー!新しい依頼だぜ!」


「んで、今回の依頼品はなんじゃ?」


「驚くなよ、魔導器具だ。それも5つだ。」


魔導器具とはリヴァスクラット王国の義勇兵団の隊長ヴァルトという男が作った。魔力が弱い人でも操れる主に武器として使われるものだ。


「魔導器具~?面倒くさそれに5つも。」


シンは一気にやる気がなくなった様子を全面に出した。


「依頼主はだれじゃ?」


「猫族の女だったよ。スゲェー美人だったぜ。」


「依頼内容はちゃんと伝えたからな。後はシンよろしく!」


「おう!任せとけ!」


そのして男は出て行こうとしたがこちらに振り返ってこう言った。


「そうそう、依頼主の女が明日の午後に依頼品を取りに盗品蔵に来るってよ。メダルは依頼主用のを渡してあっからよろしく!」


そうして、男は盗品蔵を出ていった。


「なぁ、今回の依頼は明日やろうぜ。」


「そうじゃな。」


シンが立ち上り扉の方へ歩き出した。


「じゃあ、また明日なジジイ。」


「おう。」


シンが盗品蔵を出て行った。

このままなにもなく終わるはずだったが、


“コンコン”


と扉が鳴った。

いつもと同じようにガートが扉の前に行きこう言った。


「合い言葉は?」


すると入ってきたメダルは胴色で目の模様が描かれたものだった。ガートは驚いた。胴色のメダルは盗賊の間で“危機”の意味だからだ。


「何があったんじゃ!」


扉越しに話しかける。

良く練れた男の声が返ってきた。


「一度しか言わない。“東に黒き巨人の再来”」


「そんな、まさか。」


ガートはメダルを扉の下から外へ出し椅子に座った。

男はメダルを拾ってその場を離れた。

黒き巨人とはおよそ300年ほど前に現れ世界を壊していった化け物のことだ。そのころは多くの討伐部隊が派遣されなんとか巨人を

倒すことができた。巨人が現れた理由は色んな諸説があるがはっきりしたことはなにも原因はなにも分からない。だが唯一、一つだけ分かっていることがあるそれは魔目の者達が関係しているということ魔目の者とは黒き巨人と同じ目をもつ者のこと、魔目の者は同じ目であるという理由だけで他の種族から嫌われているのだ。あげくの果てに3年前の戦争で魔目の者達は滅ぼされた。


ー次の日ー


“コンコン”


と、扉を鳴らして入ってきたのはいつものようにシンだった。


「よう!ジジイ。」


「シンか、依頼品は?」


「まだ、」


「盗って来い!」


“バンッ”


ガートはシンを蔵から追い出し扉を勢い良く閉めた。


「ケチだなぁ。」


渋々、シンは街に向かって走り出した。

街についた。


「魔導器具ねぇ、どこにあるやら。」


手当たり次第に情報屋をあたっあ。

情報屋でシンはこんな情報を手に入れた。

最近になって騎士団や義勇兵団が魔導器具を詰め所に集めていると言う。


「詰め所か、また面倒なとこだなぁ。」


ぶつぶつ文句を言いながら詰め所へと足を運ぶ。

しばらくして騎士団の詰め所の前の通りについた。


「お、ここだな。さーてどうやって入ろうかな。」


シンは詰め所に入るのは初めてだ。


「とりあえず裏だな。」


軽く走り詰め所の裏へ回り込んだ。


「ビンゴ!」


シンが睨んだ通り裏は人通りがなく監視の目が薄い。

盗賊稼業が5年になるシンにとって忍び込めないことはない。

壁をつたって詰め所内に素早く忍び込んだ。

するとシンは詰め所の見取り図を見つけた。


「えーと、保管場所は、あったここか。」


指差したのは武器庫だ。魔導器具は器具とは言われているものの武器のことだ。巡回がいないことを確認するとシンは音をたてずに走り出した。


「えーと、あった武器庫だ。」


“ガチャ”


扉を開けてゆっくり忍び込んだ。あたりを念入りに確認すると、安心して魔導器具を探し始めた。


「どこだー?・・・・・うーん、ねぇなぁ。」


ここは鎧や剣また弓矢だけで魔導器具は見つからなかった。

シンはその場に寝転んだ。


「あー、見つからねぇ。まさか無駄骨かぁ?」


そのまま横を向くと鉄製の取っ手が見えた。


「ん?なんだこれ。」


起き上がって見てみるとそれはおそらく下に繋がるであろう扉だった。


「下に繋がってんのか?でもなぁ、ここは詰め所の最下層のはずだしなぁ。・・・・・まぁ、開けてみるか。」


鉄製の取っ手に手を掛ける。がちょっとの力ではあきそうになかった。さらに思いっきり引っ張る。


「うおらぁぁぁぁ!開きやがれぇぇぇ!」


すると堅くしまっていた扉は、

“ギィィバタンッ”

とゆう音をたててようやく開いた。シンはさっそく忍び込んだ。


「さーて、目当てのもんはあるかぁ・・・・・え。」


シンは目を疑った。そこにあったのは大量の魔導器具だった。


「おお!まさかこんなにあるとは思わなかったぜ。」


「さーて、どれを頂こうかなぁ。」


シンは適当に5つ選び袋に入れさらに自分用と言ってもう一つをポケットに入れた。


「よし、盗品蔵に戻るか。」


来た道を戻り詰め所を後にした。

日が暮れてくる

しばらく走ると盗品蔵に戻って来た。


“コンコン”


「合い言葉は?」


と、いつものようにメダルを渡して盗品蔵に入った。


「よお!ジジイ盗ってきたぜ!」


と机の上に依頼品を置いた。

ガートが入念に確認する。


「確かに、じゃがこれだけのものどこから盗ってきたんじゃ?」


「騎士団の詰め所さ。」


「ほぉ、そこへ忍び込んだのは初めてじゃなかったか?」


「あぁ、でも難しくなかったよ。」


「お前らしいなぁ。」


“コンコン”


扉が鳴った。ガートが扉の前に行き


「合い言葉は?」


するとメダルが扉の下から入ってきた。

銀色で手の模様が描かれたメダルだ。このメダルは依頼主用だ。ガートがメダルを確認して依頼主を中に入れた。入ってきたのは猫族の女だった。


「あんたが依ら・・・・・!」


「どうした?ジジ・・・・・!」


二人は目を疑った。そこにいたのは猫族の女で目は紫色だった。目が紫色というのは魔目のことだ。奴らは3年前に滅ぼされたはずなのに、


「あらあら、どうしてなにもしゃべらないの?」


シンがようやく口を開いた。


「魔目の者がなんでここにいる。」


「依頼主が依頼品を取りに来てはおかしいの?」


「普通の依頼主だったらおかしくはない。だがお前は普通じゃない。」


「魔目だから普通ではないのかしら?」


「もしもそう思うのならあなたは間違っているわ。そちらのお爺さんもね。」


「なぜだ。」


「黒き巨人と同じ目だからと言って必ずしも災いを招くわけではないわ。私のように昔は人と仲良くしたかった者もいるからよ。ただ、」


「ただ?」


「あなたのように目の色で判断するようなら話は違うけどね。」


そして次の瞬間腰に付けていた短剣を抜き尋常じゃない速さでシンに切りかかった。だがシンはその斬撃を避けた。


「あら、よく避けたわね。でも少し遅いわ。」


シンの脇腹に傷ができていた。


「なに!」


するとガートが女に向かって大斧をふりかざした。


“ドオォォォン”


女は避けた。


「遅いわね。」


女はガートの裏に回り込んで首に切りかかった。


「終わりよ。」


「ぬぅ。」


「させるかぁぁぁぁ!」


シンが短剣を投げ最悪の事態は免れた。その後すぐガートは大斧を横に振った。だがやはりあたらない。


「すごいわ。これを防がれたのは初めてよ。だからご褒美に私の名前を教えてあげるわ。私の名はメルダよ。」


「ならワシの名前も教えてやる!ワシの名はガートだ!よおぉぉく覚えとけよ!うおらぁぁぁぁ!」


また大斧を振りかざした。


“ドオォォォン”


「つまらないわね。もっと楽しませて。」


「ほらよ!」


シンがメルダを狙って短剣を投げた。


「シンだったかしらあなたもつまらないわね。短剣を投げることしかできないの?」


「うるせぇ!」


また短剣を投げる。


「全然つまらないわね。」


机の上にある魔導器具の入った袋を持ち上げた。


「これは頂いていくわね。」


すると扉を蹴破って外へ出て行った。


「おい!ちょっと待てよ!」


メルダの姿はもうなかった。


「くそったれが!金払えよ!」


「怒るとこそこじゃないじゃろ。」


「はぁ、」


ガートは扉を閉めシンは倒れた物を元通りにした。そして二人は椅子に座った。


「なぁ、これからどうする?」


「どうするもなにもないじゃろう。魔目の者が現れたんじゃぞ、これからこの国は慌ただしくなる、そうなったらしばらくは盗賊稼業はできん。」


「稼げねぇじゃんマジでどうすんだよ!」


「明日から稼げるだけ稼ぐぞそしたらしばらくはしのげる。じゃが問題はそこだけじゃないからなぁ。」


「とりあえず明日また考えようぜ、」


「そうじゃな。気をつけるんじゃぞ誰にも見つからぬようにな。」


「分かってるよ。」


シンは立ち上がり扉の方へ歩いて行き


「じゃあまたなジジイ!」


シンは盗品蔵をあとにした。

最後まで読んでくださって

ありがとうございます。


いろいろな評価、指摘、感想をお願いします。


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