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一発ネタSFシリーズ

全自動飲み会機

作者: ミミズク

一発ネタです。

オールエレキトリック社、略してAE社は生活の様々な分野を機械化していった。

AE社の社訓に「瑣末なことこそ機械にやらすべし」というものがある。


実際この会社の作った製品はどうみてもジョークの類だろうと思われるものが多分にあった。


「「「カンパ~イ!!!」」」


「しかしAさんいいところ見つけましたねえ!」


「ええ、Bさん。しかも安いんですよ。ここの生ビールと砂肝」


「ありがとうございます、Aさん。次は私が準備しますね」

とCさん。


Bさん、Cさん、・・一同は今日の飲み会の幹事であるAさんに礼を言った。


はじめはささいな声だった。2000年代も後半になると無視できない大きな声になっていた。


曰く「飲み会の幹事面倒くさい」である。そこで自身も無類の飲み会嫌いだった。AE社の社長は自動幹事機なるものを発明した。


自動幹事機はお店の予約から席の指定、催し物や社員間の気配り全てにおいて有能な働きをしてくれた。


これにより多くの会社員たちは昔より大分飲み会を気楽に楽しめるようになった。


人間というのは本当に面倒くさがりなもので、今度は自分のかわりに飲み会に言ってくれる機械を欲しがりだした。


そこでAE社は全自動飲み会機なるものを発案したのだが・・・・


「最初は我々も陽の目を見ることはなかったんですよねえ・・」

Bさんは言った。


「ええ、飲み会機禁止って会社も多かったですからね」

Cさんも同調する。


「それも我々の前任者たちがいい仕事してくれたおかげですね」

Aさんは思い出す。


社会は一度手に入れた利便性を捨てるのが難しいようで、世の上役達は有能な幹事と絶妙なタイミングで合いの手をいれる社員を無下にすることはできなかった。


「それにくらべて、対策室の作田さんは最近調子悪いんじゃない?」

AさんはBさんに聞く。


「いやあ営業の村井さんほど成績落ちてないよ」

BさんはAさんに返す。


「あそこは具体的な数字が出ないから、ごまかし放題でしよ。いいよねえ」

とCさん。


「「「ねー」」」


一同は頷き合う。現代では全自動飲み会機のみの飲み会も目立ってきた。

今日も飲み会では人間たちへの愚痴に花が咲く。

どんどん粗くなってきたな^^;

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― 新着の感想 ―
[一言] ニャロメロンの自転車の練習を思い出してクスッとしました
2015/08/07 08:34 退会済み
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