第7話 ~2月14日 後編~
危ない状況にされる海・・・本当に今日は天国のような1日なのか・・・。
気がつけば俺の部屋には8個のチョコが並んでいた・・・。
「はぁ~ん今日は幸せだ~ん・・・えへへ」
あれ・・・あまりの嬉しさに俺・・・頭おかしくなった・・・?
「いや~今日は本当に幸せだ~・・・あはは~」
俺は部屋中を走り回っていた・・・・・・・・ツルっ!!
「へ?」
刹那!家中に転ぶような音が響き渡った・・・。
「なに事!?」
怒鳴り声を出したのは・・・母さんだった・・・。
「痛ッ!」
「ちょっと拓海!また何かやらかしたの!」
あら・・・下から大きな怒鳴り声が・・・。
「なんでもね~よ、気にすんな」
俺も大きな声で言い返した・・・。
「そ、わかったわ~」
「ふう~助かった~・・・ちっと足切ったかな・・・。」
「海~どうかした~」
ガチャン・・・。
「・・・・・・。」
ガチャン・・・。
「あれ・・・今のって海の部屋・・・変形してたような・・・。」
「ノアのやつ・・・何のために入ったんだ・・・。」
「う・・・み・・。」
ガ・・チャ・ン。
「ノ・・ア・・・これは・・・その・・。」
「・・・・!?」
ノアの目線は、俺の右足に集中されていた・・・。
「どうしたの、その傷!!」
チョコを貰ってあまりのうれしさで転んだ・・・って言えね~しな・・。
「ちっと、その・・・足を滑らせ転んだ・・・うん・・。」
「じぃ~」
あれ・・・ノアのやつ心配してくれてんのかな・・・。
「ちょっと見せて・・・。」
「・・・・!?」
「なによ!あたしが手当てしてあげるっていってるの・・・嫌ならいいけど・・。」
「いや・・・俺的にはそうしてもらえると・・嬉しいな・・。」
「そ・そう・・。」
あれ、どんどん俺の胸の鼓動が激しく・・。
「ちょっと、沁みるかもしれないけど我慢してね・・。」
「お、おう!」
やばい!ノアのやつ完全に風呂上がりだ・・・シャンプーのいい香りが・・。
「どうかした、海?」
やばい!!なんだこの上目遣い・・・かわいすぎる・・・。
「な、なんでもないよ・・・うん」
「むぅ~、なんか違うこと考えてたでしょ~」
「か、考えてないよ・・・あの・・うん・・」
「そ、」
ふぅ~助かったぜ~・・・。
「これで・・よしっと・・・。」
「ありがとな、ノア・・・。」
「・・・うん」
「・・・・。」
あれ・・・なんでノアのやつまだ俺の目の前に座ってるんだ・・しかも、顔真っ赤だし・・・。
「あの・・・ノアさん・・もう大丈夫だから部屋に戻って・・おぶッ!」
あれ・・今、俺ノアに押し倒されて・・・すごい状況・・・。
「ノア・・・どうしたんだ・・。」
「・・・・海の近くに・・ずっと・・いたいよ・・・。」
「・・・・ノア・・・。」
やばい!!!今の状態・・・馬乗り状態・・・しかも、ノアの服装ダボダボパジャマだから・・・ところどころ露出が・・・。
「私、海の近くにいたいの・・・。」
「いるじゃん・・・ちゃんとこの家に住んでるじゃん・・・。」
「・・・・。」
とりあえずこの馬乗り状態を・・・。
「ノア・・・この状態直そうぜ・・・よいしょっと・・・。」
俺は手でノアの体を押し戻そうとしたとき・・・。
「あんっ・・・。」
間違えて俺の手はノアの貧乳に収まっていた・・・。
「・・・・!!ごめんなさーーーーい!!!!!!」
俺は殴られる準備をしていた・・・・。
「・・・・・・。」
沈黙が何秒も続いた・・・。
「・・・・・ノ・・・・ア・・。」
ノアは下を向いてる・・・しかも顔が超真っ赤・・。
「・・・・ごめん・・ノア・・お前の乙女心に傷をつけてしまって・・ごめん・・。」
「・・・・大丈夫だよ・・・。」
おいおいノアどうした、いつもだったら完璧に俺の顔面が変形してるところだろ・・。
「ノア・・・本当に・・大丈夫なのか・・・。」
「・・・・うん」
「よかった・・・。」
「ただし!!!!」
「ん!?」
「こ、これからは私も海の部屋に住ませてもらいます・・・。」
「・・・・・。」
え?今この子なんて言った・・・。
「だめ・・・なの・・。」
「いいえ!全然大丈夫です・・・ってあ!またノアにやられた・・・。」
「やったーーーーー!!」
はぁ~ノアが俺の部屋に住むことになったら・・・朝超早く起こされるよ~・・・地獄だ・・・。
「じゃあ私もう寝るね・・・そこのベッドで寝てもいい・・。」
ベッドっていったって1つしかないんですけど~・・。
「わ~い、海の寝ているベッドふかふかだよ~」
「わかったから早く寝ろ」
「は~い」
「ったく、歯磨いてから俺もさっさと寝るか・・・朝が怖いわ~・・・本当に地獄かもしれない」
「さてと・・・俺も早く寝るか・・・。」
部屋に戻りベッドの布団をめくると・・・。
「ノアのやつもう寝たのか・・・気持ちよさそうだな・・・。」
「さて俺も寝るか・・。」
枕に頭を乗せると何か枕の下から音がした・・・。
「なんだ・・。」
枕を手に取ると・・・。
「・・・・これは・・・。」
そこにあったのは、綺麗にリボン結びされた4角形のピンク色の箱だった・・・。
「・・・・ノアのやつ・・素直じゃないんだから・・・・・ありがとなノア・・・。」
さっきまで地獄だったのが、これを見たことによって天国に戻った・・・。
「これからも、よろしくな・・・愛しきノア・・・。」
そう小声で言って俺は、深い眠りについた・・・。
やっと後編書き終わりました~。
ノアが部屋にいることになって、神橋拓海の1日が変わりそうですね・・・。