82話 ドレ三銃士……ひとりは、みんなのために・みんなは、ひとりのために
スーペリアの天地国王:アーサー
彼は、とある騎士団の団長である。
テンプル騎士団?
ヨハネ騎士団?
名前からして、円卓の騎士だろうか。
私も、そう思っていた一人だった。
彼は、アーサー・ペンドラゴンなのだろうと……
だが、予想は外れ、彼は、アーサー王ではなかった。
同じ名前、性別、時代背景から、異世界に伝説の人物がいるのではないか。
と、憶測することがあるが、そのアーサーは、全くの別物。
同じなのは名前だけであった……
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アーサーは、顔を手で覆い、堪えきれない感情を露わにした。
お腹でも痛いのだろうか。
「静かなる生命の息吹。今しがた捉えた……」
違ったようだ……
どうやら彼の勘は、単なる偶然ではなく、第六感を微力ながらくすぐった三つ子の誕生を掴んでいた。
清く、正しき、高潔なる一家、ドレ家に生まれた三つ子。
長男 コレ=ドレ
次男 ソレ=ドレ
三男 アレ=ドレ
三人は、似ているようで似ていない。
彼らは十二年の歳月を経て、資格を授かると、兄弟で協力して階級試験をこなしていった。
彼らについて、順に紹介する。
◇コレ KORE=DORE
長男のコレは、責任感のあるしっかり者に育った。
いつも先陣を切っては「これは、俺に任せとけ」が常套句であり、気質は指導者。
どんな場面でも、危機に瀕した際も、三兄弟をまとめる。
いつにおいても、即断即決する。
リアリズムを遵守しており、揺るぎない信念を持っている。
兄として、長男として、兄弟たちの見本になるよう振る舞いに気をつけている。
◇ソレ SORE=DORE
次男のソレは、共感力が高く、自由奔放な性格だ。
「それな」が決まり文句。
空気を読むのが上手く、喧嘩の仲裁、両成敗ならお任せあれ。
剣士であり、演奏者である。
彼は、セロ弾きであり、仕事がない時は、町で演奏をして、切り盛りしている。
恋愛至上主義であり、弱点は異性。
てきとうがたまにきず。
◇アレ ARE=DORE
三男のアレは、思考力が高く、哲学的な一面を時折見せる。
物忘れがひどく「あれ、なんだっけ?」とよく口にする。
瞬間記憶が優れており、ASD(自閉症スペクトラム症)である。
彼の有している、カメラアイと呼ばれる記憶能力は、瞬時に光景を写真のように記憶できる。
芸術家としての一面で、才を活かしている。
孤高の芸術家セレストを尊敬しており、彼の作品を模倣することもある。
彼は、自由を求めており、アナキズムである。
彼の作品には、その傾向が特徴として、描かれている。
コレは、桃色の服。
ソレは、白色の服。
アレは、緑色の服。
その色から、アダマスの商人から「あんたら、三色団子みてえだな」と、揶揄される。
影では、三色団子三兄弟とも呼ばれている。
彼らは、後にシー・サス・ツーという少数精鋭騎士団を結成する。




