39話 銀の弾丸八卦
「早すぎるじゃろ。ええか、『士正義のエイリル』を体得するには、4週間かかるんじゃ。そのことからも、『Ⅳ』なのじゃが……」
「そうなのか」
心の内でユニムはガッポーズをした。前例よりも優れているほどこと、嬉しいことはない。
「はて、お主スーペリアにおるな?どうやって行ったんじゃ?」
なぜ、わかるのか。セレストとは、不思議な存在だが、そんなことはユニムにとってはどうでもよく、まるで見守ってくれているようで、ユニムは、安心感で包まれた。
「黒剣士だ」
そう吐き捨てると、電気石越しにあの笑い声が聞こえた。
「なるほどのお、いやあ、しかしな、運命とは誠に奇妙なモノじゃ………」
――ミオ・フィリオ。何を考えておる
「では、失礼するかの。またの連絡楽しみにしておる」
「わかったのだ」
ユニムが、返事をすると、クロノスことネロがユニムに入れ知恵をしているようだ。
「アリヴェデルチと言えユニム」
フォーチュリトス語で、「さよなら」はアリヴェデルチである。
ユニムは、返事をしたように何度か頷く。
「アリヴェデルチなのだ」
「ほ?誰に教わったんじゃ?まあええか、チャオ」
【通話が終了されました|】
「ブルースカイ様がいるのかと思いましたよ」
「朝から何してるんですか?」
「あの、ユニム様?声が大きいですよ」
後ろから肩を叩かれたので、誰かと思えばゼルドだった。
「すまないのだ」
「改めて、夜露思苦といくか」
「ところで、ゼルド、赤狼に会ったことはあるか?」
「おはようございます。ネロ様」
「ありますけど、オルダインの漆黒の森の時と、赤人狼のファングさんと、焔狼のベルさんだけですよ?」
ゼルドは一礼する。
「ゼルドの髪モフモフなのだぁ」
陶酔したような顔で、ユニムはゼルドに体を向けると、彼女は、彼の寝癖のついた頭をわしゃわしゃする。
「ちょっと、やめてくださいよ~」
「えっと、なんでしたっけ?」
「魔人の遺伝子を取り込んだことはあるか?」
「いでんしって、えっと異なるほうの……」
「違う。体に組み込まれている方だ」
「あ、ああ。ってあるわけないですよ」
「どうやって取り込むんですか?」
「魔獣を食べたことないですし、そもそも狼っておいしいんですか?」
「肉ではない」
「血液の話をしている」
「でも、普通の赤狼の血液を飲んだことはないですよ。ぼくは確かに奴隷ですが、そんなもの飲みませんし……」
「……そうか」
「いや、ちょっと待ってください。口に含んだことなら………」
「なんだと?」
「いつだ?」
「ウラヌスと戦っている時、ファングさんが血の雨を降らしたんです」
「ぼくは、それが口にが入り、鉄の味がすると言ったんです」
「ファングだと?未登録の魔人だ。どこで、会った?」
「ブルースカイ様のキールトレインで…」
「ミミックの隣に座っていました」
「ミミックだと?」
「そんなものはいない」
「え、じゃあ、あれは…」
「シェイプシフターを知っているか?」
「もちろんです。どんな姿かたちにも体を変えられるあの…」
「まずいな…」
「どうしたんですか?」
「四王国に元々魔人はいなかった」
「え?」
「魔人の誕生した国がある」
「どこですか?」
「無境国……ファングか、いや、まさかな」
「そこから、技術を譲渡された」
「銀の弾丸を知っているか?」
「知っいますとも。ホワイトペッパーさんが持って帰りましたよ」
「いいか、銀の弾丸は全部で8つある」
「それによって生まれたのが、おそらくサターンだろうな」
「ウラヌスもそうだろう」
「強力な魔法がかけてあり、どんな魔獣をも魔人に変えてしまう」
「弾丸のイメージは普通死を連想させるが、銀の弾丸は違う。命を宿らせる」
「最初は実験だった。砂に打ち込んだら、何も起きなかった」
「だが、三叉槍から連絡が入った」
「何かしらが起因となり、銅がゴーレムになったそうだ」
「原因はわからないが、安全のため、天地国王以上にアダマスのブロンズプレーンズ付近を捜索させた」
「といっても少ないが、"コマイ"からは報告はなかった」
「だが、三叉槍から、蒼き稲妻ネイビスに報告があった」
「ゼルドとユニム、でファングだったか?と、同行していると、見つけたとな」
「それが、ウラヌスなんですか」
――コマイって誰なのだ?
「そうだ、魔術を使いこなす魔人だ」
「賢者クラスだろうな」
「なぜか、ユニムに従うらしいが……」
「実は、サターンもネイビスによって、作られたことがわかった」
「奴は何か隠している」
「魔人の作り方…」
「そんなとこだろうな」
「コマイって誰なのだ?」
「そうか、知らないか」
「海内女王です。アダマスの…」
「わたしの目標ではないか」




