表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後ろ矢神官  作者: syosa_san
1/1

神に在る

もう遅い。



確かに夜は更け、既に廃れてしまっている。



もう遅い。



そのようなこと、心の片隅では分かっていた。



でもまだ希望はあり、視界にも明るさはある。



希望を捨ててしまってはそれきりだというのに、止める馬鹿がどこにいるのだ。



「祓い給い清め給え、神ながら守り給い幸え給え」



もう何度繰り返したかは覚えていない。



ただただ大麻を右に左に振り回し、略拝詞を唱え、台に置いてある物に向かい禁厭の言葉も唱え。



前までならと考えてしまってはいけない。



どのような状況になろうと続ける。



覚悟を決めるべく脳内で己に語りかけているところで、一瞬空が明るく光った。



少しして遠くから雷の落ちる音がしたと思えば、いきなり雨が打ち付けてくる。



雨の勢いで台から落ちた物を見ながら、動きを止めて棒立ちになりながら。



──あってはならぬ、神と仏が併さることなど、あってはならぬのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ