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何者

作者: 音無悠也

朝起きて、家族に挨拶しつつ、普段通りの会話をしていく。


「今日は遅くなるから、夕飯大丈夫だよ」

「最近、遅くなりがちじゃない?大丈夫なの?」


母さんはいつも心配してくれる。

少し、面倒な時もあるけれど。

それでも心配してくれる人がいるのは幸せだ。


「大丈夫、仕事も無理してるわけじゃないし、たまたまだよ!」


笑顔と共に返事をして、玄関をくぐる。

家が見えなくなると、会社に向かうバス停で携帯に目を落とす。

毎日のニュースをぼーっと見つめながら、会社に。


「おはようございます!」


すれ違う同僚や、先輩に挨拶をしつついつもの業務へ。

お昼休憩には仲間と他愛のない会話に花を咲かせつつ、今日の合コンの話題へ。


「え、今日の合コン、サキさん来れないの?」

「そうなの…ごめんね…」


どうやら、同僚の一人が来れないようだ。

ぶっちゃけ競争相手が一人減ったと冗談混じりに話す。

そして休憩が終われば、先輩と今後の打ち合わせに。


「あの子たち、この後合コンに行くみたいですよ?」

「また、あの子らは合コンなの?全く…だから、仕事に集中できてないのかしら?」


まぁ、本当は私も行くのだけれどね。

真面目に仕事をこなしつつ。

終えた私は先輩との一服タイムを終えるとお店で待つ同僚の元へ。


「すみません!!遅れましたぁ!」

「お、最後の一人だねぇ!!」


すでに、だいぶ盛り上がっているのか席も入れ替わっていたり、完成してそうだ。

しかし、そんな状況でも一人、確実に落としてホテルへ。


「今日は楽しみたいな…?」


そんな一言を囁けば、男は喰らい付いてくる。

身体の中を走る快感に身を委ねていれば終電を過ぎてしまった。

可愛くおねだりをして、タクシーで家に帰る。


「ただいま!」


玄関の前で、切り替えて、元気に帰る。

そして、食卓につき。

血の気を失っている、両親の亡骸に向けて今日の出来事を話す。


そして、カバンから今日、持ち帰ってきた男の一部をショーケースに並べる。


この中にいつか先輩も…。


テレビでは連日、殺人はしてはいないが身体の一部だけ切断される事件が多発していると流れている。

被害者たちは決まっていう。


「仮面をつけたやつが…」


だが実際は仮面なんてつけていない。

ショックでそう思っているだけ。

女性は今までに見せたことのないような笑顔で棚を見つめる。

彼女の本当の顔はどれなのだろうか。


皆さんも実は気づいていないだけで周りの人が、仮面をつけているのかも?

はたまた、自分の知らない自分が…

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