閑話:メイドの日常①
閑話です。これからも閑話とかちょこちょこ入れていくと思うんですけど、閑話は基本的にめっちゃほのぼのとしたテイストで執筆しようと思います。今回はネルの話です。
これは、ヴィオリカがまだ4歳の頃の話である。
シャトーカノン家のメイド、その1人であるネルはメイドであり暗殺者である。
ネルは腰まで伸びている黒く美しい髪を靡かせるクール系の美人さんである。因みに姫カットだ。
さて、話を戻そう。ネルは暗殺者とは言ったがそれももう過去の話。実力は衰えてこそいないのだが、寡黙な性格で、感情が出にくいその顔は暗殺人形と言われても納得してしまうであろう。
さて、今ネルは何をしているか?そう、寝ているヴィオリカをよしよししているのである。
か"わ"い"い"〜ヴィオリカ様か"わ"い"い"〜
はっ?!危ねー、このまま撫で続けたらもしかしたら、ヴィオリカ様の頭皮にダメージが言って将来に頭が悲惨な事になるかもしれなかった・・・
このネル、一生の不覚です。私の人生最大の汚点です。まぁ、そんな事になっても私はヴィオリカ様のことを愛し続けますけどね☆
今日の所は眺めるだけで我慢しておきましょう。眼福です。多分これだけで視力上がっているでしょう。絶対上がってます。異論は握り潰します。
嗚呼、ヴィオリカ様の細胞の1つでも愛おしいです。私はこの家のメイドになれて・・・嗚呼もうこの文字の羅列では言い表せません!!
『ネル、仕事は全て終わりましたか?』
ドメーヌからの念話である。
『バニティの餌やりが終わっていない為、終わらせて来ます。』
『餌やりが終わったらもう後は休憩時間わよ。ゆっくり休んで明日に備えるように。決して不祥事は起こしては行けませんよ。』
『了解です。それでは回線を切ります。プツッ』
はー、めんどくせぇなぁ。一緒ヴィオリカ様を撫でてたいよー。けど仕方ない、あの人一応上司だしね。頑張れ私!ファイト私!
ネルが名残惜しそうにヴィオリカを見つめる。
部屋を出て、本部屋へと向かう。
あー、相変わらずここは魔力が濃くてむせそうになりますわね。
本部屋の奥の方に向かい、箱を開ける。
「おい、餌だバニティ。」
『あ?なんか怒ってんのかお前?そういや何年か前くらいにガキがここに来たんだがアイツぁ誰だ?あのガキ言いくるめて契約してやったぜ。ケケケ、寿命でも吸い取ってやろうかな?』
契約と言うのは勿論虚勢を張っているだけである。こんな分かりやすい嘘は誰にでも分かる。何故ならヴィオリカには異変は起きていないし、ネル程の実力者とあらば直ぐに気づけるからである。
嗚呼、だが哀しきかなこの虚栄の悪魔、見事にネルの地雷、いや、核兵器のスイッチを押してしまったのである。
「おい、バニティ、見栄を張るな!!そんな嘘直ぐに気づくぞ!だがついた嘘が良くない。とても良くない。ましてやあのヴィオリカ様の寿命を吸い取ろうなどという低俗で薄汚なくそこら辺のジジイが吐いた痰カスにも満たしません。少し制裁が必要だと思います。ええ!制裁がいりますわね。ですが、ヴィオリカ様はきっと許すでしょう。ええそうでしょう。お前はヴィオリカ様の寛大さに感謝しなさい。」
普段寡黙で声を出さないネルが声を荒らげるのが相当怒っている証拠である。そして、ネルが表情を変えているのは、ヴィオリカを愛でている時だけ・・・だった筈である。さっき更新されたのだが。
バニティは思った。この女、イカれてやがる。バニティは虚栄の悪魔だが、七つの大罪に対応する悪魔とは遜色ないくらいでは一応ある。一応ね。その為、長生きをバニティはしているのである。そんな様々な人間と触れ合っているバニティがイカれてやがると思ったのである。
ネルがバニティの封印を解く。普通ならこれで逃げられるのだが・・・ネルがそうさせない。バニティを封印している本がちぎれそうな程に握りしめる。
ネルが血走った目をしながら本の中でビクビクしている星幽体のバニティを握り潰しそうな勢いで掴み、顔の前に持ってくる。
バニティは本来強い筈であるが、ロザートとクロードが大幅に弱体化させた為にとても貧弱である。
「さて、まずはヴィオリカ様の外面の話をしましょう。ヴィオリカ様はあのご主人様達の子供であることからも将来イケメンもしくはおとこの娘になることは確定しています。今はまだ4歳児ですが、もうこの時点で顔面偏差値が限界突破していますわ。お前、あなたは見た事が無いでしょうがあのヴィオリカ様の寝顔を見たことがあらますか?あのご尊顔の美しい事。私仕事で疲れた時はヴィオリカ様の近くに寄ることにしてますの。私、1回ヴィオリカ様を膝枕した事があってその時にヴィオリカ様のヨダレが垂れてしまって、スカートについたのですが、そのスカートは異空間に厳重に保管しておいてそれ以来洗っていませんわ。それがこのスカートですわ。ほら、いい匂いがするでしょう。あら、汚したら行けませんね。片付けておきましょう。ここまで、語りましたが、あなたはまだヴィオリカ様の良さの1mmも理解出来ていませんわ。あと、ヴィオリカ様はとても寛大で、ヴィオリカ様が愛おしすぎて業務中につい撫でてしまったことがあるのですが、その事について謝っても笑って許してくれたのですわ。嗚呼、ヴィオリカ様素晴らしすぎますわ!あと、もしも将来ヴィオリカ様が婚活などに失敗して上げた時は私が嫁になりたいですわね。こんな妄想をもう何億回も繰り返していますわ。ヴィオリカ様の、おててもとても可愛らしいですわ。1回だけあのちっちゃなお手々で私の手を握って貰ったことがあるのですが、暖かくてちっちゃくて可愛くてもう言葉に出来ないくらい可愛くて。ヴィオリカ様が風呂を上がったあと、ロザート様の仕事があって髪を乾かせない時は、私がホットウィンドでヴィオリカ様の髪を乾かすのですが、あの艶やかでさらさらで絹と表現するにも烏滸がましいあの髪はとても素晴らしいですわ。あの髪を服にして着たいと何万回も思いましたわ。ヴィオリカ様のお世話係に率先してなったのですが、あの時ほどジャンケンで買ってよかったと思うことはなかったですわ。わざわざゾーンに入って身体能力上昇を使って反射神経もあげて本気でやりましたのよ。そういえば、普通の子供ならばイヤイヤ期というものがありますが、ヴィオリカ様にはそれがなかったのですよ。愛おしすぎますわ。私、以前はご主人様の敵の暗殺者だったのですが、本当に本当に本当に軍門に下って良かったですわ。やりましたわね私!頭いい私!!先見の明持ってる私!!!突然ですが今からヴィオリカ様フリースタイルをしようと思いますわ!!!イエアヴィオリカ様はまじで記憶しない事を損してる。ヴィオリカ様を存じ上げないのはまじで頭がどうかしてる。私の母性と恋愛の導火線に火がついた。ヴィオリカ様が産まれたあの日から!イエア!!ふー、暗殺者というのは命を奪う仕事ですが、それ故か以前の私は殆ど感情というものがあってないようなものでしたが、それを哀れに思い正常になおしてくれたことにはとても感謝しています。一生ついて行こうと思います。そして、それと同じくらい、いや!それ以上にヴィオリカ様を産んでくれたことに感謝しましたわ!!!一生着いていこうと思いますわ!」
話はこれからまだ2時間弱続いたのだが、割愛しよう。