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星歌とヴィオリカ  作者: やつさき
第2章 英雄学校試験編 魂懐
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第47話 入学試験

 サリットの元で修行を積んで、いよいよ入学試験へ挑む時となった。魂魄闘技は、乗っ取られた時程強くは無いものの、覚醒直後くらいまでは戻っていた。


 修行初めてすぐくらいは魂魄闘技が弱ってて鎖を操るので精一杯だったレベルだったし、頑張った方なのではないのだろうか。ちなみに、ギングやセツナは俺が魂魄闘技に目覚めた事はしっている。2人共悔しそうにしてた。


 魂魄闘技は大層珍しい物らしく、見られても良い事ないってことでサリットからは課題件縛りで、実技試験では魂魄闘技は使わないようにと言われた。


「ああ、これ招待状です。」


 まずは筆記試験。その後に実技だ。筆記試験は大丈夫だと思う...多分。数学とかは良いが、魔物学だの魔法理論だのあるからな。さすがに今年12歳のガキ達にそこまで難しいのは出さないだろうがな。



 会場に移動して、試験を受ける。あんまり難しくは無い。ステータスのINTがやっぱ影響してるよねこれ。記憶力こんな良くないもん俺。


 問題を解き進めていると、とんでもない悪問がでてきた。『かの有名な鍛冶師、ガラム・ガラム・ガラムの最近の悩みは?』いや知るかよ・・・思いだせ俺!


 あ!あの人なんか商品の転売狙ってる輩がいるとかでピリピリしてるとか言ってた!結構昔に言ってたが、多分悩みは変わってないだろ。いやさ、今の時代に呟いたりするSNSとかないし、ガラムさんと関わりない人はどうやってこの問題解くんだよ。さらに、この問題の点結構多いんだけど。悪問すぎない?



 そんな事もありつつ、筆記試験を終えた。


「あ゙あ゙あ゙あ゙〜」


 ふぉぉー!!スッキリした〜身体が凝って仕方ない。筆記の後は実技なのだが、これは明日らしい。セツナとギングと合流しよ。


 む、2人ともいたいた。


「よ、試験どうだったよお前ら。」

「途中ガラム・ガラム・ガラムの最近の悩みは?とかいう世紀の悪問なかったか?」

「ふっ、俺は多分分かったぜ。商品の転売を狙う輩がいるだ。」

「そんなことより、早く行きますわよ。ここからが本番ですわ。」

「ああ、そうだな。」


 俺らはこれから、ラーメンを食べに行く。ラーメンの中でもサブロー系というやつだ。すんごい大盛りなんだけどこれがまた美味しくてね。癖になっちゃう。


 試験勉強中セツナはサブローを我慢してたから、今日は全マシティターン盛りを頼むと思う。何か既に手が箸持って麺すする動きしてるもん。ちなみにティターン盛りというのは巨人族でも胃もたれとかで食えないかもという量だ。


 サブローについたので順番待ちをして、入る。


「ヤサイマシマシカラメマシアブラスクナメニンニクマシティターン盛りでお願いしますわ。」


 全マシではないみたいだが、ティターン盛りとかクソ食うやん。こういうの食ってもこの世界の人ってあんまりニキビだのなんだの出来なの凄いよな。俺も何もしてないけど肌スベスベモチモチだもん。


 ギングと俺も注文を終える。そして出てきたのは山だった。俺とギングはまあ一般サブロー好きくらいの量、例えるなら丘だが、セツナのは違う。エレベストだ。


 そんな異様な光景に、店員さんも俺もギングも慣れていた。いや結構ここには通わせてもらってるしね。ただ他の人はギョッとした目で見ている。本人は食べることに夢中なのか、気にしていない。何食わぬ顔で天地返しを決めている。いや何食わぬってラーメン食ってるけどね。


 ふーやっと食い終わった。セツナはもう食い終わってる。早い。ギングはまだ食べてる。いや食い終わる順番逆じゃないか?


 ギングも食い終わった。料金を払って店をでる。そして宿に帰った俺は、風呂に入ってそっこうで寝た。他2人も多分おなじ。


 まだ日も昇ってないうちに起きた俺は、示し合わせたかのようにセツナとギングと冒険者ギルドの修練場に行き、軽く運動して汗を流す。


 そしてまた宿に帰ってシャワーを浴びて汗を流し、ワープゲートから実技試験の会場へと向かう。


「緊張してるか?ギング、セツナ。」

「正直俺はちょっとしてるわ。」

「ふっ、緊張なんてしませんわ」


 ゴツイけど実はちょっと小心者のギングと、大物お嬢様のセツナって感じの回答だ。


 会場に行くと、白猫族の女の子がいた。ちっちゃくてかわちい。


「みんなこんちゃー!私は英雄学校2年生のアルリアだよー!君たちの先輩だよ!実技試験の内容を伝える係なんだ。よろしくね!早速説明しまーす。

 まずは適正検査。この人はあんま魔術向かないなーとか色々。次に、英雄学校理事長であるミレフリア様が作った仮想空間をつくる魔法を利用しての模擬戦!この段階でほぼほぼ合格不合格は決まるんだけどー!

 最後に!君たちの中で男女別に戦闘力1位を決める武闘大会をしてしゅーりょー!

 みんな実技試験頑張ってね!」


 何だあの可愛い人。白髪ツインテ猫耳ロリって何だそれ。ちっちゃい身体で大きな身振りで話してて可愛い。


「お前ら、あの人かわちくないか?」

「かわちいとかヴィオは結構よくわかんない単語生み出すよな。それはそれとして、確かに可愛い。」

「可愛いですわ。モフりたい。」


 みんな欲望には忠実だ。


「静まれ。これから君たちを仮想空間に送る。適正検査もそこでする。」


 あの人可愛いなだのなんだので喧しくなっていたのだが、突如空中に現れた金髪の女性がやけに響く声で喋っただけで静かになった。あの人が理事長だろうか。


「ッ......!」


 瞬きをすると、仮想空間らしき所にいた。ヤバイヤバイヤバイ。いつ送られた?魔力も感じなかった。


「これから、適性検査と模擬戦を行います。」

 と、無機質な女性の声が響く。


 何かドローン見てえのにスキャンされてらあ。何か身体ゾワっとした。ステータスでも鑑定されてんなこれ。ケツの穴の中まで個人情報抜かれてんだろこれ。


 俺はもはや諦めていた。


「ステータス鑑定を行いました。ステータスが基準を大きく超えているため、模擬戦は必要無しと判断。トーナメントではシード枠に設定。おめでとうございます。貴方はこれより、本校の生徒と見なされますので、生徒としての自覚を持って過ごしてください。

 学生証の発行、寮の場所の設定を終了。これよりヴィオリカ・シャトーカノンを闘技場まで送ります。」


 瞬きをすると、闘技場らしき場所にいた。何かすぐ終わったな。


「お、もう居ると言うことは基準を大きく上回っていたようだね。素晴らしい。」


 目の前にはさっきの理事長らしき人が居た。


「私はミレフリア・カタストロフ。君が予想している通り、理事長さ。君の名は?」

「ヴィオリカだ。」

「ヴィオリカ、良い名だ。ふふっ、模擬戦無しでここに来るのは条件があるんだ。魂魄闘技を持っているという条件がね。君持ってる側だね。それ、に...」


 ミレフリアがガチ恋距離までやってきた。すると、俺の腹に穴を空けた。


「カハッ!」

 喀血する。ミレフリアが俺の腹からおぞましい何かをだす。

「英雄の楔が打ち込まれてるね。それも私ですら解けない程強力に。誰がやったんだ?まあいい。楔が悪い方に作用することはないだろうしね。痛かっただろう?治してやるさ。」


 腹を見ると、綺麗さっぱりない。服も元通り。謎技術すぎだろこの女。

 俺の中のミレフリアの評価は、綺麗な女の理事長から、いきなり人の腹に穴を空けるサイコクソババアになった。


「クソバっ...!まあ...良い。いきなり済まなかったね。いや、少々気になった物があったんだ。詫びとして、何でも質問していいぞ。聖剣の封印場所でも、獄暴竜バラールの居場所でも何でも。」


 何を聞こうか。迷うな。結構凄いことなんじゃないか?伝説級の人に質問オッケーって。


「おう、ばっちこいだ。」

「何でも質問していいんですよね。」

「ああ」

 よっしゃ言質。

「何歳ですかー?」

「ッ...じゅ、、18歳だ。」

「本当は?」

「20...いや、26...だ。」

「有り得ません。もっと年増の筈です。何かリアルそうな年齢言っても無駄ですよ。」

「いや、18歳だ。うん、そうだな。18歳だ私は。」

「いやあんたババa「18歳だ。」」

「え?いや「18」アッハイ。」

 何か殺意向けられたんだけど。怖すぎるっぴ。

「そういえば君の質問はなんだっけか、彼氏はいますか、だったか?現在募集中だ。なんなら君がなるか?」

 ヒエッ


「ん?少し喋り過ぎてしまったようだ。すまない、私はちょっと仕事があってね。もう一度言うが、私は彼氏募集中だ。連絡待ってるぞ。あ、言っておくが私はショタコンだ。それに、お前みたいな生意気なタイプのショタはどストライクだ。これまでに無いくらいどストライクだ。私に最強のショタを作れと言われたらお前が出来上がるだろうな。」

 唇を舌で濡らし、妖艶に微笑む

「私はあれだぞ、お前がもう一度誘って来たら法に触れようと手をだしてしまうとおもう。言動には気をつけるんだぞ?じゃあな。ライト。」

 俺の股間を光魔法のライトで照らす。え?

 何かワープして消えてったし、怖すぎるだろ。投げキッスとかしてたし。


 唖然としていると、教師が来た。

 君はシード枠のようだね。と声をかけられ、観客席に連れられた。まずはシードはここで見てろとの事だ。予選は乱闘でやるみたいだ。模擬戦は仮想空間なので疲れないから休憩とかはなくて全員終わったらすぐ始まるっぽい。


 この観客席はVIP席みたいだ。ヒャッホー!なんか料理だのジュースだの注文出来る。


「ピザとコォーラください。」


 注文完了だ。コォーラというコーラによく似た飲み物があるんだが、これが実に上手い。ま、俺ペプシ派なんだけどね。


 それから5分もすると、ピザとコォーラも届き、みんな闘技場にワープしてきた。模擬戦ってそんなに早く終わるものなのだろうか。


「私の仮想空間と現実では時間の進みが違ってね。彼ら的には1時間近く模擬戦してきたと感じているはずだ。」

「ぴぇっ。仕事は?」

「すませた。ちなみにVIP席に連れてこさせたのは私だ。いや、なんだ。そんなに警戒しないでくれたまえ。君と一緒に予選が見たかっただけなんだ。ピザいただくよ。」


 ・・・いや怖ぇって。あ、説明も終わって予選の乱闘が始まった。まあ、ゴチャゴチャしてんなあ。


「ねえ、これ怪我したり事故で死んだりしたらどうすんの?」

「怪我は回復させるし死んでも生き返らせるさ。少なくとも、この学園の中ならそれが出来るのさ。」

「ふーん。え?いや凄。」

「にひぃ...」


 俺は気づいたらミレフリアの膝の上に座っていた。怖いんだけど。俺が凄って言ったのが原因だろうか?嬉しそうにしてる。


 ふむ、なるほど。悪くない座り心地だ。頭には柔らかい感触があるし、ミレフリアに抱かれてるから暖かい。


 それはともかく、乱闘の中からギングを探そう。魔力で眼を強化して遠くまで見えるようにして探してるんだが、なかなか見つからない。


 あの無双してる奴か?いや、金髪のイケメンだな。多分あれ勇者の卵とか呼ばれてる奴だ。あ、ギングいた!あいつコソコソ気配殺して生き延びてらあ。ギングらしいっちゃらしいか。


 それにしてもこの神視点で乱闘見るのおもしろいな。なんて考えていたら予選は終わっていた。何人か生き残っていたからトーナメントに出てくるのはそいつらだろう。


「そろそろ控え室に行こうか。送ってくよ。」

「はーい。」


 なんだかんだ楽しみだな。戦闘狂の血が流れているのかもしれないな俺には。




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