第33話 凍えた太陽、焦がす月
凍えた太陽、焦がす月ってワードは結構重要です。
「まず、君は何故船酔いしてしまうのか考えよう。船酔いしてる時どんな感じだい?」
「何だかお腹の中がグルングルンして気持ちが悪いですわ。」
お腹の中がぐるんぐるん?この船はやっぱセツナみたいなお貴族様が乗るっているのもあって高性能で、揺れも少ないはず何だが・・・
「ほら、またお腹がぐるんぐるんして来ましたわー」
またか・・・・・・?なんかセツナの腹の辺りで魔力が揺れ動いてないか?ぐるんぐるんと洗濯機に入れた洗濯物の如く魔力が揺れ動いている。
「深く鑑定していい?スキルとか見る事になるけど」
コクっとセツナが小さく頷く。
鑑定には2種類あって、深い鑑定だと、スキルとか称号とかモロ見えだ。浅い鑑定だと、名前、生年月日、種族、状態などが見えるだけで終わる。
深い鑑定とかは場合によっては非常識とかあるから、俺はそこら辺学んだのだ。まあ鑑定妨害やステータス偽装すれば良いのだがね。早速鑑定だ。
セツナ・スカージネス
年齢10歳
生年月日.1501年.10月21日金曜日
種族 人間
レベル 31
称号:魔力タンク 凍火を宿す者
凍陽の宿命を帯びし者 寵愛を受けしモノ
職業 メイン 「月光魔闘士」
サブ 「?????」
ステータス
HP 1000
MP 7000
STR 500
VIT 200
DEX 100
AGI 250
INT 300
Luck 1
職業スキル 月纏い
魔スキル 魔法[火炎魔法レベル2 大海魔法レベル1 暴風魔法レベル1 大地魔法レベル2 聖魔法レベル1 暗黒魔法レベル5 月魔法レベル6] 魔力活用 魔力視 魔法言語
汎用スキル 身体能力上昇 五感上昇 軽足 夜視 隠れ身 音感知 熱感知 咆哮
聖闘技:レベル3
奥義:冷陽召喚 魔力爆発
え・・・(ドン引き)
ステータスの暴力が凄い!!!羨ましい!!やだやだやだやだやだやだ!!!なんだよMP7000って!!しかも冷月の宿命を帯びしモノだって??俺なんて化け物バスターだよ!!スキルでは俺が勝ってる気がするけどさ!!月魔法って何?羨ましいよ!!
・・・
・・・ふぅ、落ち着いた。
月火を宿す者ってあるから、お腹の中にあるソレが船で弧を描いて回ってそうなるのが気持ち悪いのかな?
ちょっと思ったんだけど、あのセツナと鬼ごっこしていた最中、まるでセツナじゃないかのようだった。短期間とは言え、セツナの人となりを知ることはできる。
セツナはあんまり弄ると愛のムチを振るうが、あんなにするタイプではない。もしかして、セツナに寵愛を授けている者が俺に激怒して、セツナの意識を乗っ取って俺を追いかけ回したとかか?
そして、あの城壁的なのをアイアンマン宜しくビームで登って来た時、セツナの魔力量では元々の総量の魔力からでは豆粒程度の魔力しか消耗しない筈だ。
にも関わらず、森で迷子になった時は魔力が残っていないと言った。単純に嘘をついていただけの可能性はあるが、嘘をつく利点は無いはずだ・・・多分・・・
まあ、セツナの意識を乗っ取る時にセツナの身体に居座るには、大量の魔力がいるのではないか、というのが俺の仮説だ。
セツナが宿している月火、や、寵愛を授けているモノが、セツナに対して害をなしたりするのであれば是非助けたい。
てか、スカージネスを縮めると、スカジネスになる。このネスを削るとスカジになるのだが、これって北欧神話とかの氷、冬の女神様の名前だ。
これも冷月の宿命や、寵愛云々に関係あるのだろうか?
そもそもこの世界はなんなのだろうか?
スカジとか、地球の神話の名前だったり、偶然にしては出来すぎているような気がする。
それに、何で俺は記憶を持ったままこの世界に来たんだ?ステータスとかは何なんだ?
まるで誰かがシステムを作ってそれが稼働しているみたいだ。
そうすると、セツナへの寵愛とかも引っかかるな。いや、単純に父親が親バカとかで俺が考えすぎだったのだろうか?
その可能性は考えにくいな、それだったらクロードとか余程の親バカだからな。俺がそに称号を持っていない筈がない。
話を戻そうか、ステータスとは?何で魔法が使えるのだろうか?人間が改造でもされたのか?
あと、神託があったとかよく聞くが、本当に神とかがいるのではないか?前世でもジャンヌ・ダルクとかが神託を授かったとか言うが、それも定かでは無かった。もしかしたらあまりの限界状態で聞こえたただの奇跡的な幻聴かもしれない。
だが、この世界にはシステム?がある。それに、魔力も魔法も色々な仙気とかがある。神とか寵愛とか、憤怒をゲットした時に聞こえてきたあの子供の悪意に満ちた声、誰かが監視している?
誰が監視しているんだ?何か超常的な理解の及ばない上位者?てか、宇宙に行けないこの世界で何で宇宙魔法とか言ってみんな宇宙の存在を知っているんだ?「聞こえていますか?」
ハッとした。思考の海に吸い込まれていたようだ。
「キュアをかけてください。」
「キュア、これで応急処置にはなるだろ?」
「ええ、ありがとうございます。それと、言いたい事があります、貴方、見たのでしょう?私の称号を・・・」
セツナの表情が気持ち悪さが引っ込んだ。という安堵感の表情から実に真剣な表情へと様変わりする。俺も表情を真剣にし、背筋を整える。
「簡単に言うと私は、お腹に子供を宿しています。そして、寵愛とは、この空の向こう側にある宇宙には、私達木っ端には到底理解が及ばない文明が広がっています。そこに住まわれているその方たちを俗に神と言うのでしょうね。」
セツナ、妊婦さんでした。月火って言うのはその赤ん坊の事かな?
「そして、その方たちの一柱から私は寵愛を受けています。まあ、誰かは知りませんし知りたくもありません。ただ、私はスカージネス家を繁栄させる。今はただその私の意思を遂行致しますわ。」
彼女の目には冷たい炎が宿っている。何が彼女をそこまで突き動かしているのだろうか?彼女は実に強かな女性だ。俺には観光目的でこの世界をぶらついている所がある。
忠誠を誓うなら・・・こんな人が良いな。




