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星歌とヴィオリカ  作者: やつさき
第1章 鬼と鼠
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第15話 怒りのチャレンジャー その二

カジャが膠着状態を破る。


カジャは溶岩魔法を使い、俺と鬼仙魔どっちも攻撃してきた。俺は飛んできた溶岩を普通に避けた。だが、鬼仙魔はその溶岩に特攻し、溶岩をぶった切った。ヤバすぎだろ。


てか、鬼仙魔宅の周りの木は燃えないんだな。



そのままカジャに肉薄し、カジャの腕を切り飛ばした。カジャの腕は吹っ飛び、俺の方向に飛んできた。俺はそれをすんで避けた・・・のだが。


あっつあっつあっつ!熱すぎやろあの腕!飛んできた腕であの熱さとか本体どうなっとんねん!


気を取り直し、カジャと鬼仙魔の方を見る。おぉ、殺りあっとるやんなぁ?カジャが溶岩の剣とか作っとるわ。かっこよ。は?!じゃないじゃない格好よじゃないんよ。


このまま遠くからカジャと鬼仙魔の戦いを見ていると、あいつ漁夫るつもりやろ?ってなってヘイトを買うかもしれない。俺も混ざらないとな。



魔法の詠唱を始める。流石の俺も、このレベルの魔法は無詠唱でできない。

「炎、それは能動的エネルギー。見境なく周囲を燃やし、侵略する。だが、その灯火は人々を照らす。そして、毒を発する。


太古、幾星霜を遥かに越える昔。人々は過ちを犯す。澄んだ空気は淀み、結界が裂かれる。


天罰の熱波、北の極地の氷が溶け、大地は海に飲まれる。だが、それも太古の話。今となれば結界は治り、氷を溶かす物はない。


我は今から!人々の罰を掘り起こす!天地を溶かし!!(くう)を断つ!!


神殺しの勾玉!!神の怒り!!永遠の都!!全てが揃いし時、我は全てを想い、そして全てを燃やす!!嗚呼!永遠だと思われた哀しき都の熱き帝よ!!我の声に呼応し応えよ!


極限火炎魔法!炎煙空裂砲(えんえんくうれつほう)!!」


極限火炎魔法を放つ。これはクロードから、受け継いだ魔法だ。火炎魔法のレベルはまだそんなに無いけど、これだけは使える。凄そうな詠唱だよね。


魔力足りないだろって?当たり前だるぉ??魔力はジオ持ちだボケぇ。ジオの魔力量は凄いからな。


炎と煙のビームは、鬼仙魔とカジャを串刺しするようにして打った。ビームはめっちゃ高速で放たれ、見事串刺しになりましたとさ、はい終わり。となりたいんだけどなぁ・・・


そんなんでこの化け物達は死ぬ筈も泣く。けどどうしよう。思ったよりダメージ無さそうなんだよな。しかも、ヘイトがこっち向いてるかも...


最悪の事態を想定し、妄想の中で絶望していると、最悪の事態が実現した。二体ともこっちに向かってきている。さっきまで殺りあってたのに仲良しかよ!


ジオに鬼仙魔の相手をするように命令する。深い理由は無いけど、俺とカジャは3回も相対して、ちょっとした因縁があるからだ。それに、この山に入る事になったのもこいつのせいだからな。決着を付けようじゃないか。


カジャはまた進化したのか、今度は鬼仙魔サイズにまで縮んでいる。力はそのまんまっぽい。


けど、不幸中の幸いもあった。鬼仙魔とも戦ってる判定なのか、英雄奮起による俺の強化はそのまんまだ。英雄奮起がなかったら絶対戦いにならないからな。


黒鉄の片手剣を取り出す。左手に杖、右手に片手剣スタイルだ。


先手を取り、先ずはジャブとして土槍(ストーンランス)を放つ。避ける必要も無いのか、堂々と攻撃を受けた。


お返しとばかりに俺に肉薄し、溶岩の剣を振りかざす。随分とお粗末な攻撃だな。クソ熱いけど余裕でよけれる。


攻撃を避け、腹の部分に片手剣を突き刺す。鱗がないから行けると思ったけどやっぱ硬いな。けど少しは傷を付けれた。


傷を付けられた事にムカついたのか、猛攻を仕掛けてくる。また、思考をぶつ切りにして避ける。じゃないと避けれない。


1文字!横に避ける!下段!ジャンプして斬る!横1文字!しゃがんで足を斬る!首での噛みつきと横1文字!カジャの口に剣ぶち込んで、しゃがんで杖のライトセーバーで斬る!


このやり取りを終えると、互いに距離をとった。ちょっと余裕が出来たので、ジオの方を見ると、拮抗しているようだ。激しい闘いを繰り広げている。


ジオをチラ見したあと、カジャの顔を見た。


誰も思いはしないだろう。この時、ヴィオリカがカジャの顔を見たことによって、勝敗が変わる事になると。


カジャの顔を見ると、その顔は嘲りと侮辱と呆れに満ちていた。


その顔には、結局こいつは避ける事しか出来ない卑怯者だ。自分は避けずに真っ向から立ち向かっているのに。


こ の 弱 虫 野 郎 が


カジャが本当にこう思っていたか、真偽は分からない。もしかしたら、お腹減ったなぁ、とか考えていたかもしれない。


弱虫野郎、これは俺の小学校の頃の渾名だ。兄と姉と弟はとても非才で、優秀。それでいて優しかった。対して、自分は凡才で、凡才でも中の下、もしくは下の上。


姉も兄も弟も親も優しかった。自分はよく泣いていて、周りの優しさが自分の劣等感をひきだてた。それで、よく泣くから弱虫野郎だ。


自分はこの世界に生まれ直して、今度は期待に応えられる。努力が苦じゃない。


だけど、失敗してばかりだ。こんな山に閉じ込められたし、今世の親には迷惑とか心配をかけているし、ジオにも感謝しかない。


ちょっと話が脱線したな。まあ、そんな俺に、カジャが俺の被害妄想で弱虫野郎と言っている。両親も心配はしているだろうが、ジオも両親もこれをさっき言ったことと矛盾しているが、迷惑とは思って居ない筈だ。


とにかく、俺は怒り心頭だ。怒髪衝天だ。もう、弱虫野郎とは言わせない。


武器を黒鉄のアイツに仕舞う。もちろん杖もだ。


これでいいだろ?と言うように、カジャも溶岩の剣を消す。


始めた相対した時から初めて、カジャとヴィオリカの考えが一致した。



『「拳で決着つけるぞ!」』



炎煙空裂砲の詠唱を考えて思ったんですけど、詠唱考えるのって結構ムズいんすね。


題名の、怒りのチャレンジャーはこのカジャとの対決の事です。

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