嫁取りの日(前日の夜)
週末に投稿する流れで行きます。
就眠前俺は、明日付ける軍のバッチを磨いていた。 特別な式典や、儀式がないかぎりめったに付けないから、 少し汚れていた。磨き終わると、軍帽の形を整える。
「・・眠れん、」
朝と昼に鍛錬をしていて、十分体を動かしているのだが。
やっぱり。俺は嫁を迎え入れるのが、不安なのだろうか?。
「名前と歳以外、何も知らないからなあ。」
アイチェル・スロウ家のミルア、歳は五つ下の十八。噂は多少聞いているが、当てにはならない。そう思うと、溜め息をついた。
「勢いで婚姻を書いてしまった。」
『ゼルリア、書いてくれとは言わない だが、縁談話が来るのはこれで最後だ。お前は今年で二十四、年頃の娘は嫁ぎには来なくなる。 まあ、別にいいぞ独り身でいても、家は安泰だ気を遣うことはない。』
父上に言われた、言葉が脳裏に浮かんだ。その時は俺は焦り始めていた
だから俺は、あの時ペンを取って書いたのだ。
だけどあの噂を聞いてから不安で仕方がない俺がいる、また溜め息をつき深呼吸をする。
「一度決まったものだしかたがない。」
離縁話や相性の問題はその時になってから考えることにしよう。そう思い明かりを消し、眠りに入った。