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私じゃない、私がここにいる (ハッピーエンド)  作者: 素面ニオ


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9/9

9話

誰かから連絡がくるなんて夢みたいなことが起こっている

((小松さんがどうしてつらいか、過去の話も聞きたい 返事ゆっくりでいいからな))


彼の言う通り返事をするのに1時間かかった。


中学1年生の時、友達がある日突然学校に来なくなった。

誰がメールをしても、返事は全くかえってこないし、電話をかけても出てこなかった。

1か月たった日先生から病死と聞いた。

でも、その友達の親からは自殺と聞いた。

次の日から無口になることにして、家族や親戚以外誰とも関わらないと決めた。

大切な友達がまたいなくなったら嫌だと思ったからそれしか方法はなかった。

決めただけのはずなのに家族の前でも声が出なくなった。

1人でいるときに無理に出そうとしても...あっああ…と弱々しい声しか出なかった。

そうしているうちにどんどん塞ぎ込んで行って中学2年生の夏休みが明けてから学校に行けなくなった。


それから学校に行ったのは、このままだと受験できる学校が少なくなるという話があった後だった。

行けても別室登校で遅れて登校だった。

これを卒業まで続けた。

私は成績が良くて、コンクールでの入賞をたくさんしていたから特別枠で今通っている高校を受験した。

高校生になったら学校に行くと決めていたから。

先生にはギリギリまで通信制しか無理だと言われていた。

どうしても全日制に行きたいのだったら特別枠だけなら受験できるところがあると聞いた。

3つあった中の1つが今の学校。


特別枠の受験はとても厳しい。

面接1回で合否が決まってしまう。

その面接では、志望理由やこれから頑張りたいことの他に特技をアピールする時間がある。

創作物や歌のカバー、運動競技 それだけじゃないゲームでも大丈夫だった。

実演や動画でアピールをする。

私は、コンクールで複数回入賞したことをアピールした。

どの人もレベルが高いから落ちるのではないかととても不安だった。


無事合格して合格証と評価、入学手続きの書類が届いた。

入学手続きの時に渡された宿題がレベルが高く驚いた。

これが出来ないのなら授業にずっとついていけないと言われ怖かった。

自分で調べながらなんとか終わらせることができた。


((特別枠の人たちのこと今までずるいばかり言っていた とても大変なんだな))

((ずっと一緒だから。死ぬまでな))


彼は無意識なのか本気なのか分からないがとても嬉しい。

私プロポーズされちゃったのかな。

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