4話「ある少女の予言」
4話「ある少女の予言」
キーンコーンカーンコーン
二限目がはじまった。
休み時間から、ある少女の幻聴と幻覚がする。
その少女は、私と同じくらいの歳で背は150センチくらい。毎日その少女に幻聴と幻覚で会う。
私の唯一の友達だ。
その少女と話すのは、とても簡単。言いたいこと頭の中で思うだけで話せる。
「れいな、私ね人の寿命を予言できるの。すごいでしょー」
いきなりそんなことを言ってきた。
人の寿命が分かるということは、私がいつ死ぬか分かるってことになる。
「あなたが死ぬのは、1年と3ヶ月2日後だよ!」
これは、本当なのかな?私、来年に死んじゃうのかな。
「死因は、飛び込み自殺ってでてるよ」
死因まで予言できるんだ。この少女すごい。
でもなんか怪しい。
「嘘だと思ってるでしょ、本当だからね。今のところ1年と3ヶ月2日後ってだけだから」
過去にしてきた行動から分析して未来の行動を予言しているのかな。
「その通りよ。未来は行動で変えられるからね。今ああやって出てるけど行動次第で自殺しない未来かもしれないよ」
行動しだいで未来を変えられる、か。
あの子の名前聞いてなかった。
「私の名前、言ってなかったね。エレンよ、別名は由美香」
エレンはみんなができないことができる。
人の寿命以外のことも予言できたらいいのにな。例えば精神的に崩壊して自分が壊れちゃう日とか。
「できないことも無いよ。ただどれくらいが自分が壊れちゃうかの基準が分からないと予言できない」
基準?なにそれ、考えたことないな。
自分が壊れるのが怖い。
今にも壊れそうで怖い.....。
本当の私を早く取り戻したい。
あのころの私にもう一度なりたい。
どうなったっていいから.....。
本当の私を取り戻したい。
ちゃんと感情のある人間に戻りたい。
怖い....怖いよ....自分が怖いよ。
キーンコーンカーンコーン
エレンと話すだけで2限目が終わった。