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コード・チャンネル  作者: 紅月天太郎
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怪物➡"なにか"

 そして、すべての授業が終わり、真は帰る準備をする。横を見ると、悟も帰る準備をしている。


 「悟も帰るのか?」


 「うん。今日は用事があってね~。すぐに帰るつもりなんだ☆」


 「そうか。一緒に帰ろうかと思ったけど無理そうだな」


 「ごめんね~。明日一緒帰ろうか~。神校生がよく行くところをいっぱい案内するよ☆」


 「それは楽しみだ。じゃあ、また明日」


うん。またね~☆と悟は歩いていく。とくに真もやることがなかったので帰路につく。




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 帰り道を歩くついでに、怪物を探してみる。路地裏などを見て回るが、まったく見つからない。もともと見つかるとも、思ってなかったので、多少ガッカリはしたがその程度だ。


 探し回ったせいか、かなり暗くなってしまった。スマホをみると、21時となっている。これ以上遅くなるのも嫌なので、真は足早に家に戻る。家といってもなかなかにボロい、、、もとい歴史を感じるアパートだが。


 アパートまで、あと十分たらずという所で、なにかの視線を感じた。このあたりは、空き家がおおく、街灯もほとんどないため、かなり暗い。そのため、自分の勘違いかと思いながら、後ろを振り返る。


 するとそこには、暗闇に浮かぶ、赤充血した目がひとつあった。


 その目を見た瞬間に、尋常じゃないくらいの寒気を覚える。足が震えだし、呼吸がみだれる。本能が、心が逃げろと叫んでいる。しかし、体が動かない。


 闇に浮かぶ目が近づいてくる。すると、その全体像が見えてきた。目はひとつ。体はゴツゴツしていて、その全体を鱗が覆っている。悟に聞いた通りの見た目をしている。まるで蜥蜴のようだ。


 2Mを優にこえ、二足歩行でひとつ目の蜥蜴など聞いたこともないが。


 怪物がどんどん近づいてくる。逃げなければ。しかし、どれだけ頑張っても体が動かない。怪物が目の前にきた。広げられた口からはおおきな牙がみえる。


 真が死を覚悟した次の瞬間、後方に吹き飛ばされ、地面に激突する。どうやら、怪物に殴られたみたいだ。呼吸をするたびにお腹が痛くなる。どうやら、アバラが何本か折れたみたいだ。右腕も折れているらしい。地面に落ちた衝撃で、全身が痛い。


 怪物がノソノソとこちらにくる。また、殴られでもしたら、今度こそ死ぬだろう。


 死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!!


 真は心のなかで何度も叫ぶ。


 怪物がすぐそこまでせまる。


 すると体の中心がどんどん熱くなってくる。まるで体のなかで炎が燃えているかのようだ。

耐えられないくらいに、熱くなってくる。


 真の体から赤い光が溢れだす。その光は燃えるように広がり、ある一ヶ所に集まっていく。


 一ヶ所に集まった光は、人の形をなしていく。


 その人の形をした、"なにか"は、怪物に向かって突っ込んでいく。怪物は悲鳴にも似た、雄叫びをあげながら、真からでた"なにか"に噛みつこうとしている。"なにか"は怪物の顔に向かって拳を繰り出す。


 怪物は顔面に、モロに拳を浴び、顔が吹き飛ぶ。そして、顔を失った怪物の体はゆっくりと地面に倒れ、そして消滅する。


 真は、突然起こったことに、まだ理解が追い付いていないのか、怪物が消滅した所を、ボーと眺めている。


 すると真からでた"なにか"が、真の元に帰ってくる。真はそこでようやく脳が、今起こったことを理解し、


 「うわわわゎゎゎゎーーーーーーーー」


 悲鳴をあげる。それがキッカケになったのか、骨折と打撲の痛みが全身を襲い、意識を手放してしまう。


 消え行く意識のなかで、"なにか"が真のなかに戻ってくるのを感じる。あまり悪い気はしない。それが、真の転校初日の最後の記憶だった。

更新が自分でもわかるくらい遅いです。


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