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第0話 始めるためのお話

静かな教室にチョークの音がリズム良く響いていく。


「よし、ではしっかりと聞いておくようにな。いくら戦争しているとはいえ君らは学生、こちらのほうもしっかりとしてもらわなければ」


何人かは眠っているのではないだろうか、うまくやっているようだが。


「我々の世界は過去に一度大きく変化してしまった。皆もよく知る《世界再生》と呼ばれていることだ」


眠気を誘う言葉を紡ぎながら前に立つ教師は重要なのだという言葉を黒板に書いていく。


「森林の急速拡大、海面上昇、連続する異常気象に我々人類は地上での生活ができなくなってしまった。そして、その人類に追い打ちをかけるようにそれまで一切確認されることのなかった異常な怪物たちが現れ、結果的に地上を支配する形となった」


「逃げ場を失い、絶滅の危機に立たされた人類は、一つの技術の発見により空へと逃げることに成功した。現在では当たり前のように使われている魔力生成の技術だ」


そろそろ夏になろうかという暑さを和らげるため、教室に設置されているクーラーを指さしながら教師は授業を続ける。


「一般の魔力製品から銃器まで、今ではほとんどのものに使われている魔力。それを利用して人類は今の最後の生活圏である要塞浮島を創ったわけだ」


「実は過去には数百にも及ぶ要塞浮島が存在したんだ。今では、ここ日本を合わせて五つになってしまったがなっと。終わりか」


いよいよクラスの半分が眠りに落ちようかという時、授業の終了を告げるチャイムが鳴った。


「では本日はここまで、確かこの後は砦の見学だったな。遅れないように」


挨拶を終え、全員が各々立ち上がる。


俺たちは、なんだかんだ生きている。過去にフィクションと呼ばれていた世界で。


変わり果てた世界、この空の上の要塞浮島でいつか来る異形の怪物との戦いに備えながら。

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