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戦場の犬 魔法使いの猫  作者: ふーる30代
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世界壁魔力

超能力=無詠唱魔法

その後、無事に契約は結ばれた。そこで自分はキャシーの名前しか知らないことを思い出したのだった。

「私のこと?あぁ、自己紹介とかしてなかったわね。私はケットシー氏族筆頭魔導師キャシー、得意属性は水と風、でも低ランク魔法なら一応まんべんなく使えるわよ。そういえばあなたの得意属性とか聞いてないわね。」


魔法、さっきから頻繁に出てくるその単語は話の流れから推測するとサイキックの一種だろうがいまいち情報が不確定である。属性?サイコキネシス系応用とかの大別のことだろうか?

「自分の文化圏では魔法ではなくサイキックという。自分自身には通常生体脳の機械補助式が使われていて超脳ベースではない。しかし精神干渉系抵抗はマインドガードを搭載している。」

超脳とは動物兵器や人造人間などの生体兵器のための超能力運用機関である。数十万人に一人という天然超能力者や弊害がでやすい脳改造者とちがい、力は弱いものの安定して量産できるというバイオ兵器であった。

「あー、契約魔法ふせいだやつね。でも世界壁魔力が吸着しているなら魔力か上がってるかも。でも幻獣じゃないならむりなのかな?ねぇ、他の魔法とか使える?」


「いや、そもそも自分には適正はつけられていない。重火器の運用をメインにしている。」


「?魔力ってみんな持ってるんじゃないの?」


「そもそも自分自身にサイキックセンサーをかけたことはないな。生体である以上突然変異の可能性はあるが、前回のメンテナンスでは異常はなかった。」


「サイキックセンサー?相手の魔力が見れるの?まぁ普通は自分の魔力とか見ないかな。試してみたら?」


「無駄だと思うがな。検出範囲を零距離に設定。・・・オーバーフローだと!だか脳ではなく身体全体から発生している。厳密には血液? 血に突然変異が起きたのか?これは…」


「そりゃそうでしょ。魔法は血で使うものよ。ああ魔法の呼び方もちがうし考え方もちがうってことね。もしかして属性の考え方もちがうってこと?」


「…話の内容からするとそうなのだろうな。自分の文化圏では風?水?だけを操るというよりサイコキネシスで風を吹かせて水流をぶつけ石をとばす。パイロキネシスは派生能力だか温度操作で低温化もできる。一現象に縛らない物理的な力という概念だな。」


「なんか無詠唱使いがそんな使い方してたような…。ああっ!なるほど。そういうことね。あなたには精霊がついていない。それが当たり前みたいにしてる。シチの世界には精霊がいないのね。」


「精霊?新しい単語だ。よくわからないな。」


「じゃあ見せてあげるわ。お願い、出てきて。」


そうしてキャシーが手を前にだすと、その手のひらの上に青と緑のぼんやりとした光の玉が現れた。


「この子たちが私の具現化できる精霊よ。精霊の具現化は中ランク以上の魔法使いが出来る魔法技能で、この子たちの力を借りないと大きな魔法はつかえないの。」


「これは…。サイキックエナジーそのもので構成されたエネルギー生命体?共生生物として(保菌)することで現象別の力を発生させるものか。これがここの文化圏でのサイキック運用技術ならば超脳など必要ないな。」


なるほどとシチは感心した。自分のいた銀河でも脳改造ナノマシンを取り込むことで後天性サイキッカーになれるが、副作用がひどい。しかし共生生物ならば宿主を傷つけないだろう。精霊とはサイキックテクノロジーに一石を投ずる存在であった。


「ならば自分もその精霊と共生状態になれるのか?」


「ええ。じゃあこれから精霊使いのところにいこうか。」


そうしてキャシーは儀式の部屋の扉を開け放った。

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