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戦場の犬 魔法使いの猫  作者: ふーる30代
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魔法の存在

超能力=魔法の原型(無詠唱)

まずは会話からである。

そもそもこの世界の翻訳魔法は風属性であり、意志の乗った言葉に精霊が反応して相手の言葉に組み換えるものである。


しかし、吠え声は威嚇と気合いにしか使っていなかった彼は鳴き声に意志を乗せるという概念がなく、マスターとのコミュニケーションはネットワークを通じてのみ行っていた。


しばらく一方的な話しかけが続いたことでキャシーもその可能性にようやく気がついたのだ。 「そうだわ。私に 向かって 喋りかけるように 吠えてみて 出来る?」


彼はそれに何の意味があるかはわからなかったが。鳴き声の音程から動物の意志を予測することは過去に研究されたらしいことを思い出し、試すことにした。

「私の言葉がわかるか? !!ばかなっ。私に声帯はないはずだ。」


「どうやら翻訳魔法が正常に発動したようね。私はキャシー。あなたには私たちと一緒に戦って欲しいの。」


「…翻訳 魔法?よくわからんが私に雇用契約を持ち掛けているということか。前のマスターとのリンクが切り離されている以上是非もない。契約を受けよう。自分の名はWD―07。軍事動生物兵器の地球犬タイプだ。」


「えっと…だぶるでー なんだっけ?」


「…よびにくいならセブンとでも呼ぶといい。前のマスターにはシチと呼ばれていたがな。」


「シチ?だぶなんとかよりそっちのほうが呼びやすいよね。では、改めて 我召喚者キャシーの名において召喚獣シチと使役契約を結ぶ。天地の精霊よ、これを認めたまえ」


その言葉(呪文)の声と共に地面の魔方陣が発光する。しかし


「サイキックセンサーに反応?契約とはヒュプノシス洗脳のことか?(マインドガード起動・ヒュプノレジスト)」


バチッという音とともに魔方陣が発光を止める。


「ちょっと、なにすんのよ!?」


「それはこちらのセリフだ。おまえの言う契約とは洗脳のことか?電子データ契約が信用できないなら書面を用意しておけ」


「でんしでーた?なんかわからないけど契約用紙がないと契約出来ないってこと?」


「というかそもそも傭兵相手に命がけの仕事で不平等契約を結ばせる時点で殺されても仕方がないのだ。とりあえず紙を持って来い。」


「?ちょっと待って。傭兵?幻獣界の英雄の獣じゃないの?」


「英雄?私自身は革命に参加したことも大規模な人命救助作成をうけたこともない。生存率が少し高いだけの管理戦争の傭兵だよ。正式には地球由来生物研究所、第一動生物兵器部隊所属、個体番号WD―07だ。契約において要求する内容は2つ、・生物的、機械的側面におけるメンテナンスの充実。そして・電子マネーもしくはリアルマネーでの一般的傭兵の平均以上の依頼料だ。これが守られなければどんな作戦であろうと自信を持って受けることはできない。」


「えっ。お金とるの?て言うか幻獣でもないの?犬の傭兵?全然わからない。召喚魔法失敗したかなー」

「そもそもそちらは任意でこちらを転移拉致したのではないのか?ただの転移事故なら契約はべつの相手を探すのだな。」


そうしてシチはその部屋から出ようとした。ネットワークが切断されるほどの遠方に転移事故で飛ばされたならば、現地の素材で通信中継機でもでっち上げるしかないか。などとサバイバルモードを起動しようとするが…


「待って。あなた傭兵なら強いのよね。いくつも戦場を渡ってきたのよね。」

「ああ。そうだ。非公式には対人制圧も何度も経験している。法的にはオフレコだがな。」


「……わかったわ。契約します。お金も用意する。めんてなんすってよくわからないけどやり方を教えてほしい。だから、契約 します。」


シチはネットワーク範囲外でのサバイバルにおける現地協力者の必要性を考えた。


「少しでも生存率の高い行動をせよ。か。」


「えっ」


「契約しよう。洗脳ではない雇用契約だ。頼むぞ、雇い主。」



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