ヤンデレ彼女と部活動
またまたお久しぶりです。いつの間にかちょうど一年たってましたね。感想が書かれている事を知ったので少しだけやる気が出てきた私です。できるだけ続けられたらいいなぁ~。
あの後、父さんとさゆりが盛り上がっている間に俺は一人眠りについた。
「雪君! 雪君起きて!」
「ん……? さゆり、か……? 今何時だ……?」
「時刻は5時だよ」
なるほど。どうりでまだ眠いわけだ。
「悪いけどもう少し寝させてくれ」
「雪君にどうしても見せたいものがあるの!」
「後でじゃダメか?」
「学校に行く時間になっちゃうもん!」
そう言いつつ、俺のパジャマをつかんでブンブンと揺らすさゆり。
「わ、分かった! 分かったから揺らさないでくれ!」
「うん!」
とりあえず、二人で布団の上に座って、さゆりに尋ねる。
「で、何を見せてくれるんだよ?」
「それは着いてからのお楽しみ~」
「着いてからって出かけるのか!?」
「もちろんそうだよ!」
今もの凄く眠たいのに、なんで外に出なきゃいけないのか!? 出かけるんだったら、明後日は学校休みだし、明後日でいいじゃん!
「えっと、拒否したいんだけど……」
「わたしの見せたいものが見れないって言うの……?」
やはりカッターを!
「だー! 分かったって! 見ます! 見に行きますからカッターはしまってくれ!」
「うん!」
俺が了承すると、さゆりは笑顔になって、カッターをしまう。
そして着替えをしてから出かけることにする。
だが、着替えてる最中に、明らかに視線を感じる。
「着替えをジロジロ見るな!」
「でもわたしは雪君の彼女だよ~?」
「俺はできれば彼女にも見られたくないな……」
「裸をわたしに見られたくないって言うの!?」
「え!? いや!? おかしいって! 明らかに怒られるところじゃないでしょ!?」
「えへへ。言ってみたかったんだよね~」
「はぁ、そうですか……」
そのまま学校に行けるように制服姿で、鞄を持って出かける。
そして着いた場所は……。
「学校なんだが……」
「そうだよ~」
そう言いつつ、さゆりは体を使って、俺に道案内をする。
っていうか、学校の中に思いっきり、無断で侵入しているわけですが・・・・・・。
そうして歩いて、一つの大きな扉の前で止まる。
「なんと雪君に見せたいものとは~!」
手を手前でグルグル回しながら、ランキングの発表前のようにドゥルルルと口ずさみする、楽しそうなさゆり。
「タメなくていいから」
「じゃん! 雪君の為に作った部活動~!」
そう発表しながら、さゆりは扉を開ける。
部屋は、普通の家の一室より、一回りくらい大きかった。
部屋の中には、タンスと、机、テレビに、ベットなど、普通に、家の中といった感じだ。
「え、えっと、これが見せたいもの?」
「うん! 雪君とわたしの愛を育む為の部活動なんだよ!」
「……ち、因みに、なんていう部なんだ?」
「雪君部♪」
「……」
あぁ……。なんかさゆりらしいって言うか……。予想はしてたけど……。
「……で、何をする部活なんだ?」
「もちろん、雪君とわたしの愛を育む為に、あんなことやこんなことをする部活だよ!」
「ぐ、具体的には……?」
「雪君の好きな事をするの!」
はぁ、よかったぁ……。これで『わたしの好きな事をするんだよ!』とか言われてたら俺の青春は終わっていたからな……。
まぁ、とりあえず、今、俺のしたいことは寝ることだ。そこは譲れない!
「じゃあ、一人で寝させてくれ」
「え~? 一人はダメだよ! 雪君部のもっとーは『雪君とわたしはず~っと一緒』なんだから~」
うん……。俺の為に作られたというより、さゆり自身の為に作られた部活だよね……。
「逆らったら?」
「雪君罰ゲーム♪」
「わ、分かった……。とりあえず寝ることにするか」
「うん!」
ベットの中に潜る。勿論さゆりも、後から入ってくる。
「ふかふかで気持ちいいね。雪君」
「でだ、このベットはどこから持ってきたんだ?」
「えっとね~。親切な知らないおじさんから貰ったんだよ~」
あぁ……。脅されたのだろう。可哀そうなおじさん……。
とりあえず眠りにつこうと、目を閉じる。しかしさゆりは、
「ねぇねぇ雪君!」
「なんだよ?」
「雪君部ができて嬉しい?」
「……。まぁ、ちょっとだけ……?」
「よかった~。じゃあ、もっと喜んでもらえるようにわたしは頑張るからね!」
「あぁ」
さゆりは本当に、俺が好きなんだろうな。はぁ、もうちょっとだけ普通の子だったら、普通に好きになってたかもしれないのになぁ・・・・・・。
って馬鹿! 流されてはいけないぞ俺! 俺は彩乃が好きなわけだし!
で、でも、なんか最近は彩乃も、さゆりのせいなのか、少し俺の理想像から離れていってる気がする・・・・・・。
まぁいいや。考えてても仕方がないし、とりあえず今は眠い。おやすみ。
うん? この感触は味わった事がある気はするが、なんだかいつもよりも余計に、柔らかくて気持ちいいような・・・・・・。
「ってうわあぁ!?」」
見ると、さゆりは服を脱ぎ捨てており、透明に近いピンクの下着姿で、そのまま俺に抱きついていた。
「あ、おはよう雪君!」
「お、おはよう……、じゃなくてだな! なんで下着姿なんだよ!?」
「だって、ちょっと暑かったんだもん」
「いや! 確かに暑いのは認めるけどさ! だからってそんな姿でくっつかないでくれ!」
うん。この部屋は暑い! 夏場だから当然と言えば当然だ! って言うか、この部屋にはクーラーがついてるんだからそれで我慢してくれ! いや! その前に、暑いのならくっついてくるなよ!
「も~。雪君ってば、エッチなこと考えてるんでしょ? わたしは雪君の為だったら、いつだってエッチなことしてあげるよ~♪」
「だあああぁぁぁああぁぁ!? 胸を押しつけてくるな! 顔でスリスリしてくるな! 股間を擦りつけてくるな!」
「でも雪くんってば、今、とっても幸せそうだよ~?」
い、いや! 確かに幸せなのかもしれないが! でも、違うじゃん! 絶対におかしいじゃん!
「ち、違う! これは生理的な現象というやつで、決して俺の意思じゃない!」
「もう! そんなに強く否定しなくてもいいのに!」
「いや! 否定しないと大変なことになるんだよ!」
「わたしと一緒に大変なことしようよ~!」
「いやだあああああぁぁ!」
こうして俺はさゆりに襲われてしまいました……。
いや、確かに気持ちよかったよ、うん。でも、絶対に間違ってる……。
ヤンデレな子ってやっぱり好きです。まぁ、それは私が病んでいるからでありますが。