初夜
之年齢コードに引っかからないよね?
結婚式は盛大に執り行われた。
本来なら、決して許されるはずのない両家の結びつき――そのはずだった。
だが、王は言った。
「任務に成功した暁には、何でも褒美を取らすと約束したな。
そなたは何が望みじゃ、エリウス・レッドウッド」
私は、かねてより胸に秘めていた想いを口にする。
「リゼリナ・ブラックウッドを、我が后として迎えたいのです」
王は静かに頷き、こう告げた。
「私は、何でも褒美を取らせると言った。だが――
人の心までは、変えられぬ。無理強いはせぬぞ」
その言葉だけで、私は十分だった。
深く、深く頭を下げた。
――そして、夜が来る。
祝宴も終わり、あとは寝所を共にするだけだった。
リゼリナは、やや緊張した面持ちで言った。
「女は、いろいろ準備があるの。エリウスは……先に寝室で待ってて」
私は頷き、彼女を残して先に寝室へ向かう。
部屋に灯りがともされ、寝台には花が散らされていた。
そして――扉が静かに開く。
振り返ると、そこには扉を背にしたリゼリナが立っていた。
彼女は、薄いネグリジェ一枚だけを身にまとい、まっすぐ私の目を見つめている。
そのまま、何のためらいもなく、彼女は静かにその布を落とした。
その瞬間、私は――
なぜか、理由もなく、理屈もなく、
酷く醜悪なものを見せつけられたような衝動に襲われた。
気づけば、私は――
怒りにも似た感情のままに、夕餉のすべてを、彼女の身体へぶちまけていた。
何も言えず、何も理解できず、
ただ、自分自身に戸惑いながら。
どうですか。寸止め濡れ場です。