週刊アサシンになろう
マルカ
「私は《週刊アサシンになろう》の免許皆伝者だよ」
「毎週送られてくるタスクをこなすの」
「忙しい私にとってピッタリの講座だった」
「創刊号には、全号をまとめられるファイルのオマケ付きだったわ」
俺
「……なんか、うさんくさくないですか」
――首筋に、ひやりとした冷たい感触が走る。
知らぬ間に背後に回っていたマルカが、クナイを右手に持ち、俺の頸動脈に押し当てていた。
まったく、いつマルカが動いたのか認識できなかった。
マルカ(ニコッと笑いながら)
「どう? 少しは納得してくれたかな」
トーマス(羨ましげに)
「俺も受講してたけど、近所の本屋、全部売り切れてて……途中で諦めたんだよな」
マルカ
「導師にあげるよ。私にはもう必要ない物だから」
トーマス
「ありがとう」
俺
「えっと、工房のほうはどうするんですか?」
マルカ
「新商品の販売がひと段落つくから、しばらくは暇になる予定よ」
「それに、工房も私がいなくても回せるようにしたいし」
「指示は念話で送れるしね」
「それに――マークワンの整備は、私じゃないと無理」
リゼリナ(ぷくっと頬を膨らませて)
「マルカ、お願いだから私のこと“マークワン”って呼ばないで」
「……まあ、土木作業用だから力はあるみたいだけど」
――そして、リゼリナがふと気づいたように言う。
リゼリナ
「ねえマルカ。マークワンの外見って、変えられないかな?」
「見た目が変われば、水の精霊王の印象も少しは違うかも……」
マルカ(少し考えて)
「マークワンの外見を変えるのは、あまり得策じゃないかも」
「リゼリナとマークワンの融合状態に、どんな影響が出るか分からないし」
リゼリナ(がっかりしながら)
「そっか……ダメかぁ」
エルミィ(にっこりと元気よく)
「エルミィはバイオリン弾けるよ!」
「仲間のステータスアップとか、ダメージ被弾の回避効果もあるの!」
――みんなの視線が、一斉に俺に向く。
俺(肩をすくめて)
「……はい。俺は、荷物運びですね」




