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まるでお人形さんみたい

重厚な文章は書けません出来ません。

最大の味方がラスボス。

私はマルカに、

「ありがとうございます」

と頭を下げた。


マルカは、驚いた風もなく謝辞を受け取る。


「どういたしまして。それで、いつにする?」


「今日はもう遅いですが……マルカさんにこれ以上ご迷惑をかけるつもりはありません。

馬車を用意していただけるのなら、すぐにブラックウッド家に向かおうと思います」


マルカは素直に頷き、呼び鈴を鳴らして従業員に命じた。


「馬車の用意を」


私は立ち上がり、マルカに向かって言う。


「マルカさん。釣果は……あまり期待しないでください」


マルカは笑みを浮かべる。


「相手に取られて良い餌じゃないんだから、食われるなよ」


私は軽く苦笑して応える。


「極力、努力します」


その時、今朝私を拉致した男の一人が応接室に入ってきた。


「レッドウッド様。馬車の用意ができました」


私は男の後に従い、部屋を出た。


応接室のドアの前で振り返り、静かに言った。


「マルカさん――では、また来ます」


マルカは何も返さなかったが、静かに頷いたのを見て、私はドアを閉めた。


そして、店の外に出た。


馬車で揺られること30分ほど、ブラックウッド家の邸宅が見えてきた。


思っていたほど大きくはなかった。

建物の規模で言えば、マルカの商館の方がむしろ立派に見える。

だが、黒鉄の柵が庭を囲み、敷地面積はそれなりに広そうだった。


門は開かれており、馬車は玄関前で止まった。

私は馬車を降り、使用人が開けてくれた玄関のドアをくぐる。


マルカの従業員と使用人が二言三言交わし、従業員は馬車に乗って帰っていった。

私は客間へと通され、「こちらでお待ちください」とだけ告げられた。


待つこと数分。先ほどの使用人が戻ってきて、


「食事のご用意ができました。食堂へご案内いたします」


と言った。


案内された食堂には、すでに三人が席についていた。

私が席に着くのを、静かに待っていたようだった。


私とそう年齢の変わらぬ男が口を開く。


「よく来ていただいた。私がこの家の現当主、エドモンド。

右が妻イリーネ。そして、左が――次期当主、エルミィ・ブラックウッドだ」


私は深く一礼し、言葉を返す。


「本日は思いがけないご招待、ありがとうございます。ミリウス・レッドウッドと申します。

レッドウッド家の末代――今夜が、その断絶記念日になるのでしょうか」


一呼吸置いて、私は視線をイリーネへ向ける。


「奥様は素敵な金魚を飼われていると、うかがいまたが」


エドモンドの眉間に皺が寄る。


「ミリウス殿。お戯れも程々に」


私は静かに答える。

「何故私が晩餐に招待されたのか警戒してもおかしくないでしょう」

エドモンドの顔がさらに強張る。

「毒など入っておらん」


私は肯定も否定もしなかった。


突然、


「ちゅきっ」


今まで沈黙を保っていたエルミィが口を開いた。


「大ちゅき♡」


熱っぽい視線をこちらに送ってくる。


イリーネは顔を青くして俯いた。


私は我慢の限界だった。


「四界の王に成り代わって、汝を呼び出す――精霊ウインディーネ!」


詠唱とともに、目の前に十代前半の少女が現れた。女の子の形容詞にまるでお人形さん

みたいに可愛いがあるが。事実人形なんだ。



「呼ばれて、参上――」


「最後まで言わせないよ」


ウインディーネは気にするそぶりもなく微笑んだ。


「マルカを除いて役者は揃ったみたいだね。みんな、元気にしてたかい?」


エドモンドが静かに問う。


「ウインディーネ。皆の呪いを、解いてはくれないか?」


ウインディーネは小さく鼻で笑った。


「呪いの一端を担った張本人が、ずいぶん偉そうなことを言うのね」


エドモンドの言葉に、ウインディーネは新しい玩具を見るような笑みを浮かべた。


「ミリウス様。実の妹と母親に再会できて――さぞ、お喜びでしょう」


私は皮肉まじりの笑顔で返す。


「残念だったね。マルカさんが、先に教えてくれたよ」


ウインディーネはまったく動じず、満面の笑みを浮かべる。


「それは残念」


エルミィは邪気のない笑顔でウインディーネに話しかける。


「ウインディーネおばちゃん!」


「ちょっ、エルミィ様! おばちゃんはひどいよっ!」


「恋のライバル、早めに潰す。マルカが先か、おばちゃんが先か、だね♡」


ウインディーネは、さも面白そうに言った。


「呪いの鋳造、ここに極まれり……だね。

でもねエルミィ様、あなたが私を消すことはできても、呪いまでは消えないよ? どうする?」


エルミィは、まったく何も考えていない笑顔で言った。

「エルミィ、難しいことわかんない♡」

ギャグよりの今回。キャラ被りの二名。どちらかが話の途中で退場になりそう。

24見ていると最初のボス回が進むにつれ全然大した事がない。お前下っ端

だったんかい。ウイディーネは咬ませ犬かどうか。ハモンドさんあんたウイディーネに

何したんかい。

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