嫌われ者。
タイピングを覚えないと、一本指でポトポト打ち込んでいると
時間が経つのが早いは。自分色出したいけど、話している
本人さえ自分の色が分かりません。作品を通して自分色を
見つけられたらと思います。
そう、私のファミリーネームはレッドウッド。
昔
父がブラックウッドから嫁いだ姫を死なせた。
名門ブラックウッド家。
レッドウッド家も名門だったらしいが、
ブラックウッド家からすれば、我が家は大事な姫様を殺したってわけだ
レッドウッド家の没落も、その事件から始まった。
マルカは私に言った。
「坊や、ブラックウッド家に行ってもらいたい」
私は即座に言い返す。
「イヤイヤイヤ、マルカさん。私に死地に行けと言われれば行きますよ。でもね――ブラックウッド家だけは話が別です」
マルカは、私の答えを予想していたのか、あまり驚いた様子はなかった。
だが、彼女の次の言葉だけは、まったく予想していなかった。
「金貨1000枚。坊やの首に賞金がかけられた。依頼者はブラックウッド家の次期当主――エルミィ・ブラックウッド。役所の開いた今朝9時、正式に受理されたわ」
マルカは面白そうな顔をして笑う。
「坊や、ブラックウッド家の次期当主に、いったい何をしでかしたんだい?」
私は真面目な顔で答える。
「今回の私の放校処分とは別件ですよ。
まさかマルカさん、私がブラックウッド家に逆恨みして、エルミィ様に何か良からぬことでもしでかしたとお思いで?」
そう言いながらも、私は自分の考えではなかった別のことを口にする。
「金貨1000枚――たしかに大金ですが、工房マルカにしては、私をブラックウッド家に売るには……ちょっと安すぎませんかね?」
マルカは破顔して言った。
「私は坊やを買っている。坊やも私を買っている」
そして、話を続ける。
「でも、金貨1000枚は坊やの“死体”の最低価格」
「生きたままブラックウッド家に坊やを連れて行けば、ブラックロック家は金貨1万枚支払うと言っているんだよ」
私は考えるふりをしながら尋ねる。
「では、なぜ私はマルカさんの応接室に半日も軟禁されているのでしょうか?
ここからそう遠くないところにブラックウッド家の邸宅があるにもかかわらず」
マルカは表情を戻し、両手を軽く上げながら言った。
「ゲームのプレイヤーになり得る相手に、情報を渡したくないんだがね」
「私の商会の情報網をすべて使っても、何も出てこない」
マルカは私の目をじっと見て、静かに言い放った。
「――情報がないのが、情報」
私は少し呆れたように笑い、
「それで、私を餌にして何を釣り上げるつもりですか?」
マルカは、ふっと笑ってこう言った。
「金貨1万枚と、君への貸し一つ。……覚えておいてくれ」
「私は、坊や以上に――そしてブラックウッド家以上に、君を買っている」
言葉遊びや頭脳戦を描いてみたくて、挑戦しているけど、どうでしょうか。
キャラクター達は動いていますか。世界観や時代背景の説明が全くありません。
行く行くは取り扱わないと。