表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
150/254

シグルベイビー

政府による「因果関係なし」の公式見解が出たあとも、

世間のざわめきは消えなかった。


むしろ──

別の噂が広まり始めた。


それは、

「シグルのお菓子を食べると、子宝に恵まれる」

というものだった。


きっかけは、

お菓子抽選キャンペーンに当選した数少ない幸運な人たちの証言だった。


「クッキーを食べた直後に、妊娠が発覚したんです!」


「不妊治療を諦めかけていたけど、マフィンを食べた翌月に授かった!」


「マドレーヌを食べた夜、双子ができた!」



そんな、

まことしやかな噂話が、

ネットと口コミであっという間に広がった。


当選者たちは、

いつしか"選ばれし者"と呼ばれ、


「シグルのお菓子を手にできたら、人生が変わる」

と本気で信じる人も現れた。


──だが、もちろん、

シグル本人は、

そんな騒ぎなど知る由もなかった。


彼女はただ、

「喜んでくれる人がいるなら」と、

今日も変わらず、

小さなオーブンでクッキーを焼き続けているだけだった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ