表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
120/254

不当抑留。

雌牛は、確かに興奮させた。

だが――それで“許された”訳ではなかった。


ミリウスは、再び取調室に戻されていた。

目の前には、女性陣。背後には――出口、無し。


エルミィが微笑む。だが目は笑っていない。


「ミリウス君、ほら……全部吐いて、楽になろうよ?」


「誰と誰と誰が、ミリウス君の中で“汚れ部隊員”なんだい?」


「名前を言うだけで、きっと、開放されるよ?」


俺は首を振った。全力で。


「俺は……絶対に騙されないぞ」


「最初から、お前ら、俺を開放する気なんてなかったんだ……!」


「“雌牛を性的に興奮させろ”とか、無理難題だったろ!?

 それを! それをだ! 俺は見事成功させたのに!!」


「なのに……その直後、刑事が来て“別件で拘留継続”みたいなノリで続投って!」


「弁護士を呼べ! 弁護士を――!」


マルカに訴えた。だがマルカは肩をすくめただけだった。


「……お前を無罪にできる弁護士がいたら、マルカ工房が今すぐ雇いたいわよ」


「どんだけやる気ないんだよ!!」


取り調べは続いた。


椅子の並ぶ部屋。ライトがまぶしい。

俺の目の前には――ノーム、シグル、そして後一人。


ノームの瞳からは、すでに光が消えていた。


「……やっぱり、私なのね。ノーム=汚れ担当大臣……」

「……知ってたわ。もういいの、慣れてるから」


シグルは無邪気に言う。


「私は政務次官かな? でもノームの方が目立ってたよ?」


「で、事務次官って誰?」


ルカが窓際からひょっこり顔を出す。


「はい、出番ですか?」


ノームは泣きそうな顔で手を振った。


「いや、あなたは来ないで! 本当に私、これ以上キャラ汚れたら戻れない!」


マルカは机をトントンと叩きながら、つぶやく。


「じゃあ、この中で“最も色気で落とせそう”なの、誰?」


エルミィ「それ、まさかの最終質問……!」



--



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ