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走り屋の妹(全年齢版)  作者: 浅野 武一
44/81

第四十四話 TSカーレースとドリ大会とボンネットダンプのレストア

久しぶりにTSカーレースに出る雅子

今回のレースは?

更に2連勝に挑戦する愛理沙ちゃんはお兄さんとレースでまたバトル?

しかもその日は雅子と同じくウエットレースになって

レースに参戦しても応援いっても仕事がガンガン来る悟瑠と雅子

「この2軸のレッカー車(KC-CVS80改)に乗って行って来い。雅子と悟瑠の総輪駆動は俺たちが運ぶから。そろそろ康子が丸松の親父と奥さん連れてくる。隆に帰りの時にお店まで乗ってもらうから。譲君の車を運びに行ったんだからうんというよ。隆の枠を取るの忘れてたから丁度いい。デビちゃん(DB100)で来るとか」


「わかったよ。行ってくる」


僕は2軸レッカー車(KC-CVS80改)で買ったという6×4ボンネットダンプ(ZM103D)の引き取りに行った。

また、レストアの仕事が来たのだった。


「言う通りだなあ。エンジンとミッションが全然だめじゃん。エンジンとミッション仕入れだな」


「お兄ちゃん。エンジンとミッションはさっき笠木さんのお店に頼んじゃった。KC-FR2KKCD用のエンジンとミッション」


「あのお店もネットワーク半端じゃないよね。あっという間に見つけちゃう」


「そうね。エンジンとミッションが見つかる迄はフレームだけになるまでばらして直すところ見つければいいのね」


「うん。今日はオフ会に行ったはずが譲さんが買ったボンネットダンプ(ZM103D)を引き取りに行く羽目になるなんてね」


「百合リンもかもね。自慢の武蔵くん(P-RU636BB改)で行きたかったんだけど。会社の人手不足で働き手探しもあってボンネットダンプカー2台並べてPRするって言うことで百合リンは4×2ボンネットダンプ(DU780H)に乗って行く羽目になったからね」


「そうか。家業だもんな。百合ちゃんも大変だね。それ言ったら親父もこの2軸レッカー(KC-CVS80改)を展示してどこでも引き取りますってPRだろ」


「そうね。そのつもりが外れたけどね」


「そうだな。あ、親父から伝言でドライブ君(DR15)もエアサスにしてくれだって。今日はケーテン君(K-102H改)で行ったのか?」


「あ、ほんとだ。うちの駐車場にドライブ君(DR15)が止まってるじゃん」


「こりゃまた忙しくなるぞ。アルバイト君に来てもらわなきゃ」


次の日から僕らは譲さんが買った6×4ボンネットダンプ(ZM103D)のレストアを開始していた。

いつもの3人に見てもらうと、フレームの狂いがほとんど無くしかも防錆がとてもしっかりしてていい個体のようだ。

エンジンとミッションは相当酷使されていたのか?エンジンからはガラガラと異音がするし、ミッションに至ってはノンシンクロみたいなもので発進段の2速に入れるのもひと苦労するし、パワステのポンプがヘタっているのか?とにかくハンドルが重い


「パワステはギヤごと替えたほうがいいぞ。レイアウトなんてそんなに変わんないさ。うまくすると解体屋に転がってるから。外したのはシールを直せばいいよ。ミッションは最新型にした方がいいぜ。俺も中古を乗ったけどシンクロが全然ダメでしかも本体が弱いからベアリングの位置がずれて異音出まくり」


そう言っている僕の親父

社長である親父の父親は元は大型車整備メインのディーラーにいたが、結婚を機に独立してこの店を立ち上げた。

若いころはマニ割をやっていて、今もその技術を使ってマニ割り+左右の煙突デュアルマフラーに自分で改造してしまうほどのマニ割マニアっぷりを発揮している。

マニ割仕様のエギマニはステンレスパイプをベンダーを使って手曲げで作ってしまうほどの腕を持っている。

大型車メインの整備工場に勤めていた時にはマニ割車を100台以上作ってはお客さんに収めていた。

トータルでマニ割車を何台作ったか覚えていないというマニ割マエストロでもある。

その業界ではいまだに名の知れた存在で旧車のマニ割作って欲しいという発注がいまだに来る。

副社長の母親は、独身の頃にドリフト競技、ラリーに出ていたという位の運転好きだ。

かなり上手く何回か入賞する位の腕を持っていたらしい。

ドリフト競技に出ていたころ、ドリ車の整備と改造を当時大型車メインの整備工場に務めていた父親に依頼したのが馴れ初めで結婚したのだ。

乗用車の整備工場では見てくれなかったが、大型車メインの工場なのにうちの父親が仕事を引き受けていたのだ

この両親を見れば僕と雅子が車大好き、運転大好き、競技に出たいとなってしまうのは当然だろう。


「よし、K13Dエンジンが来たぞ。レンちゃん(BD50改)の二の舞にならないようにオーバーホールしてゴム部品交換と洗浄だ」


「だな。BDF使うと汚れが落ちてオイルがすぐに真っ黒けになっちまうし、詰まっちゃう」


レストア始めて3日後に頼んでおいたエンジンとミッションがきて、そのエンジンのオーバーホールと忙しく仕事して2週間後の週末は、雅子と隆文のTSカーレースの日だった

決勝の日は前日の予選のいい天気が嘘のように反転して雨だった。

しかし、中止にするほどの強い雨ではなく、本降りよりは弱く、小雨よりも強い雨だった。

応援というか?ピットクルーとして百合ちゃんと愛理沙ちゃんが来てくれアルバイト君と若手のメンテナンス要員の仕切りをしてくれていた。


「雅子、ウエットだな。ポイントはタイヤが持つかだな。ソフトなタイヤにしてあるから」


「お兄ちゃん。そこは任せてよ。雨こそ峠のバトラーの本領発揮だよ。それにあたしはドリもやってたんだから滑るのは慣れっこだよ。ふへへへー楽しみー」


「よし。それならいけるな。前が水しぶきで見えないから上手くやれよ」


「OK。撥水加工バッチリよ。いってくるね」


「先輩、ファイトー」


「愛理沙、ありがとう」


そう言うと"ジョン”とドアを閉めて雅子はコースインしていった


「雅子乗ってるなあ。雨ならこっちも得意だ。50キロのハンデもらってんだ。行くぞお」


「隆文さん。ガンバだよ」


百合ちゃんが応援している


「嬉しいねえ。今日は女神様が居るんだ。100人力だ。雅子待ってろー」


隆文もコースインしていった


「全く、単純な野郎だぜ。まあいいか」


「今日はウエットだろ。あながち隆文が不利とは言えないぞ。軽い分だけコーナーは隆文が楽だ」


「そうか、そういえばそうだなあ」


「50キロのハンデは結構でかいぜ」


「悟瑠さんそうなんですね。隆文さんのKPは軽いってことですか」


「愛理沙ちゃん。そうだよ、エンジンパワーじゃB3に全く歯が立たないからね。B3のAは10000超えてブン回る奇跡のプッシュロッド。それに対してKPのは頑張って回してもせいぜい9000がいいところのKだよ。高速の伸びが全然違って勝負になんないよ。その昔も全然勝てなくて、3KはヘッドをDOHCの4Vにしてやっと勝ったんだよ」


「そうなんだ。スゴ」


「そうだよ。百合ちゃん。悟瑠の言う通り、今日は多分雨なんでいい勝負になるはず」


「へえ、隆文さん雪辱って言うか?雅子に初めて勝てるのかな?」


「あははは、そうかもね。峠の時は雅子と隆文は役割別れていたから全くバトルやってないけど、ドリフトとTSカーレースでは隆文は雅子に一回も勝ててない。と言っても考えて走ってる雅子と感性で突っ走る隆文の差はどうしても埋まんないよ。車はいい勝負でも考えてセッティングしてる雅子と気合の隆文じゃあどうかなあ?」


「おいおい、隆弘。そこまでいうかあ?確かに雅子はすごいけど物理的なハンデにどこまで行けるかだよ。雅子は30kgバラストを後ろに持って行って重量配分を2%ほど後ろにしてたなあ、スタビリティ確保とトラクション確保だろ。その代わりロール剛性配分は2%前よりにしたって」


「へええ、先輩ってやっぱりすごいんですねえ」


愛理沙ちゃんが感心したように言っていた。


「隆文はバネを全体的に下げていただけだったなあ」


「隆弘、そうか。雅子はリアのスタビ取っ払って、フロントのスタビも下げていたよ。ロールさせて路面への力を減らすって感じかな?」


「完全に重量配分とかロール剛性配分まで考えてウエットセッティングにしてトラクション重視の雅子とドライに毛の生えた程度の隆文じゃあ気合が入ってもむずいなあ。車のハンデが半分くらいに減ってるよ」


「すっごーい。雅子ってやっぱり高校の頃から半端じゃないって思ってたけど、只者じゃあなかったのね」


「雅子先輩すごすぎですよ。会社の経理システムもバッチリで。使い勝手もよくて一回ベンダーに改善版作って言ってもだめでしたもん。あの機能を織り込んでしかも古めのPCで動くなんて」


百合ちゃんと愛理沙ちゃんが言っている


「おおお、雅子は絶好調だな。今日もPPか」


僕らの見ている前でグリッドについて始まるレースのためコンセントレーションを高めている妹の佐野(さの) 雅子(まさこ)

まさに今、TSカップのレースに参戦して、スタート前のグリッドでレースのシミュレーションしている24歳。

参戦しているTSレースで既に3回も優勝してしまい、今日は4勝目にチャレンジだ。

雅子のTSカーはうちの会社でスポンサーしてて、他には元職場のスーパーと百合ちゃんの家の建設会社からもスポンサーを受けている。

そんな雅子は今はオフロードに嵌って大型の2軸の総輪駆動を買ってきて、エンジンをいじって、サスペンションを自分好みにいじった。

その総輪駆動はV8の大排気量エンジン+ターボ追加してオンロードでもそこそこ速い車にしてある。

オフロード車は隆弘が詳しいのでエンジン特性やサスペンションのセッティングも勉強できてとてもたのしそうだ。

それが高じてオフロードコースを作って丸松建設の百合ちゃんと共同で運営したいといっている

雅子は親が経営している中古車販売店兼整備工場の経理、整備の段取り担当の副社長になっている。

運転免許は大型2種免許と牽引免許を取った、他に2級整備士も持っている。

必要なら大型トレーラーや積載車を運転できるし納車前のお客さんの車をメンテもやれる。

それに、プログラム組むのも好きなので、実家の規模に合わせたいろんな経理システムを自分で組んでいて、両親も大助かりといっている。

自分の車の脚を組むときに計算してスペック決めていたし総輪駆動では動きのシミュレーションもしていた

雅子は僕と仲間内からアジトと呼ばれている祖父母が経営していた製材所の跡に併設してある家に住んでいる。

そこから市内のお店に通っている、車は大型9メートルカテゴリーのニジュちゃんと呼んでいるバス改造の貨物車のU-RP210GAN改280ps仕様か、エムエム君と呼んでいる、同じカテゴリーのバス改造の貨物車の○アロスターMMのU-MM618J改の300ps仕様、エンジンと足回りを改造した総輪駆動で藤子ちゃんと呼んでいるU-FZ2FJCA改の440ps仕様だ。

雅子の車を含めたうちの会社のディーゼルエンジンの車には以前勤めていたスーパーから買っている使用済みの食用油をリサイクルして作ったバイオ燃料を詰めて環境に配慮していて、使っている車全部に”環境にやさしいBDF”と書いたステッカーを貼っている。


プーッと開始の合図が鳴ってペースカー先導でフォーメーションラップに行く20台のTSカー

ここのサーキットは狭いのでこれ以上は無理なのだ。

クラスⅠとクラスⅡそれぞれ予選上位の10台が出場資格を貰って走っているのだ。

その日の順番は、雅子がポールでセカンドには隆文。

2列目にはベテランのTSカー乗りが二人

3列目にはクラスⅠの2台。

4列目、5列目にはクラスⅡが1台ずついて、6列目にクラスⅠが2台、7列目以降はクラスⅡが2台ずつという並びだった。


「雅子。無線はOK?」


『OK。感度良好』


「テレメもOK。ガンガン行っていいぞ」


『ありがと』


そう言う雅子

隣では隆文との交信状態を隆弘が見ていた。


「隆文、感度はいいか?」


『いいよ。ばっちり』


「よし。じゃあ、気楽に行こう。テレメもOK」


『よっしゃあ』


僕と隆弘はピットクルーと百合ちゃん、愛理沙ちゃんに声をかける


「百合ちゃん、愛理沙ちゃん。テレメのデータ見てて異常あったら言ってくれ。僕と隆弘はモニター見ながら雅子に指示を出す」


「これって雅子が組んだんでしょ。ここのコースを写すカメラの映像上手くもらってこのモニターに映るようにして」


「まあな。そのおかげで雅子はガンガン踏めるんだよ。どこにいるがわかるから」


テレメトリーシステムのことを百合ちゃんと愛理沙ちゃんに説明している僕:佐野 悟瑠(さとる)は妹の雅子より4学年上の3月生まれの27歳。

地元の大学を卒業して家業の中古車屋に就職して6年目、今は家業の中古車販売店、整備工場で中古車の納車前整備や車検、修理、一般整備が担当だ。

資格は2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛。

フレーム修正機も使え板金もできる。

他にはへこみのリペア、カラスリペアと危険物の免許と玉掛けも資格を取って入社4年目の4月から整備工場の工場長兼副社長になった。

免許は大型、けん引免許を持っている

オークションに買い付けに行く時には自分でキャリアトレーラーを運転していける。

またバスの管理士になれるので、中古の大型観光バス4台と大型路線バス5台もってしまった。

他には丸松建設のバスの管理もやっている。

僕らの両親はどちらも車が大好きで中古車屋兼大型車や建設機械も整備する整備工場を経営している。

大型の入庫が多く、小型車を整備する場所が不足した時はアジトのガレージでやる。

そこもお店の工場にしてある。

アジトの車両をいじる設備はすべて中古で、大型車対応のボードオンリフトが2機、大型エアーコンプレッサー、スポット溶接機、MIG溶接機、プロパン+酸素バーナー、レーザー溶接機、グラインダー、エアツール一式、板金道具一式、定盤、2000トン油圧プレス、油圧けん引機、油圧ベンダー&カッター、ボール盤、旋盤、フライス盤、20トン対応天井クレーン、3トン対応のリフター3機、ワゴン式工具箱、タイヤチェンジャー、バランサー、ユニフォーミティマシンまでそろっているので、小型車のメンテどころか大型車の改造迄できてしまう。

事実、僕らの総輪駆動はここで脚を組んだのだ。

アジトは元は製材工場なので木材搬送のために大型トレーラーが20台以上を悠々と停められる敷地の広さがあり、父親が中古車版売店、整備工場を始めた場所でもある。


「雅子の車や隆文さんの車の状態がわかるんですね」


「その通り、ここで見てるのはレヴと油水温度、油圧、タイヤの空気圧。このくらいにして電気負荷にも配慮だよ」


「そうなんですね」


「多いと電気喰うから。雅子の車には念のためバラストにもなるようにLIBは積んでるよ。隆文の車は軽い分積めるバッテリーの容量が少ないんだよ」


「なるほど。悟瑠さん。あたしのドリ車にもテレメトリーシステム積めますか?」


「できるよ。来週だよね。メンテでアジトのガレージにあるから積んでおくよ」


「ありがとうございます。来週は悟瑠さんがついてるなら安心して行けます」


しゃべっていると

"ペースカーがピットに入って、いまシグナルが青に変わった。ウエットながらも熱いレースだ。トップの佐野選手に仕掛けるのは加藤選手だ。やはり佐野選手上手く躱した"


「あ、やっぱり。隆文のはトラクションが上手くかかんないなあ。第一からS字までであっさり雅子に離されてる」


「他も似たようなものだろ。ベテラン勢はちょっと不気味だな。動きがないぞ」


「どっちだろうな?ウエットなんで様子見してるのか何かたくらんでるのか?」


「悟瑠さん。どうなるかわかりませんが、ネットの予報だと多分後半には雨が上がって気温も上がるって思ってるんじゃないですか?それならわかります。タイヤを温存してて、晴れたらガンガン行くと思いますよ」


「そういうことか。それなら雅子は気が付いても隆文には無理だな。隆文には言っておくか」


「隆弘、そうだな。雅子はタイヤを温存してる。決して遅いペースじゃないけど上手く負荷かけないように走って隆文を離していくイメージだな」


「隆文。聞こえるか?いいか。ベテラン勢はレース後半には雨が上がって一気にペース上がると読んでみたいだぞ。うまくタイヤ温存してないと後でやられる。後ろのベテランの作戦だ。雅子はわかってて温存して走ってるから」


「ええええ?アレでか?兄貴、ありがと。それなら今のうちにちょっと後ろを離せばいいな」


レースは中盤になって雨が弱くなって今にも晴れそうだ

"雨が上がってきて、各車のペースも上がってくるころです。トップ目は依然として佐野選手。それを3秒差で追う2番手は加藤選手。その後5秒差で2台のベテラン久保田選手と玉城選手が追う展開。解説の星野さんいかがですか?"

"3番手と4番手はタイヤ温存作戦ですね。もうすぐ雨が上がると見てるんでしょう。でもこれ以上佐野選手に離れると追いつくのにきついですよ。いくら晴れてても"

"そうですねえ、今日の佐野選手はいいペースで行ってますねえ"

"2番手の加藤選手も佐野選手の後をきちんとトレースしてますね。ということはタイヤ温存ですね"

"ええええ?予想に反して雨が強くなってきた?"

"この辺は予報が一番難しんですよ。多分温められた湿った空気がこの辺りで上昇したんでしょうか?"

そんな実況と解説を聞いていた


「悟瑠さん。また寒くなって来ましたね。寒気が上空に来たんでしょう。思ったよりも雨続きますよ。よくわからないけどもっと強く降りそうです」


移動販売車で外回りが多い愛理沙ちゃんは天候を読むのに長けている。


「愛理沙ちゃん。ありがと。ってことはもしかして雅子はこうなると読んでてやや早めに勝負したのか?」


「そこ迄読んで実行したんだったら天才雅子だよ」


「そうだね。隆文は気合で行ったけど結果的にいい方向に行ったな。後ろとはすでに8秒まで広がって居る」


そう言っていると雅子から無線


『お兄ちゃん。こちらは雅子。思ったよりも気温下がってきたみたいでタイヤも食いつかないよ』


「やっぱりそうか。愛理沙ちゃんが気温下がってるから雨が続くかもって言ってた」


『やっぱりね。あたしも続くと思ったよ。走り方はちょっとペース上げて離して行くからね』


「はーい」


雅子はペースを上げてガンガン攻めだした

隆文が必死についていこうとしている

その後には、ベテラン勢が続くが雅子が逃げ切り作戦に出たのでなりふり構わず追いかけてきた。

実況と解説の熱も上がる

"ええ?この雨にもかかわらず佐野選手ペース上げてますよ"

"多分逃げ切り作戦ですね。後はベテランの玉城選手と久保田選手が何処までおいつくかああああ"

と解説が言った刹那

"あああああ、玉城選手スピン。これは痛恨だ。そのままサンドトラップ。あああ。いくら濡れてても嵌ってる。でれない、でれない。リタイヤだ。あああああ、久保田選手焦ったか?最終コーナーでコースアウト。これもサンドトラップに嵌ってしまった。これも痛恨のリタイヤ"

"ベテラン2名は作戦ミスって焦りましたね。ペース上げすぎたようです"

"こうなったら佐野選手は楽になりましたね。後は加藤選手がどこまで行けるかですね。コンスタントに入賞してて安定感のある走りの加藤ですから。加藤選手は必死にプッシュしてるけど。トラクション不足でしょうか?立ち上がりは佐野選手が速いですね"

"これは、佐野選手が相当セッティング能力にたけてるってことですよ。まだ20代前半って聞いてますよ"

"それはすごいですねえ"

という放送がオーロラビジョンの画像とともに流れている。

レースは全く危なげなく雅子が逃げ切ってぶっちぎりで4勝目をあげた。

2番手には堅実なレース運びした隆文が入ってチーム佐野自動車がワンツーフィニッシュだった。


「雅子、やるわねー」


「先輩、すごいですよね。最初からぶっちぎり」


「雅子のセッティング力の勝利だな。ベテラン勢は結構アンダーに苦しめられていたもんな」


「さすがだよ。雅子は。重量配分までいじっただろ。隆文はサスだけ。多分ベテラン勢も雅子が重量配分までやるとは思ってなかったんだろ。というよりも天候を読み誤ったんだよ」


「隆弘の言う通り。多分雅子は降り続くと読んでいたんだよ」


「なるほどね。ベテラン勢はやっぱり途中で晴れるって言うネットの情報で作戦立ててやってたな」


「雅子は空を見てたんだろ。それで続くと見たんじゃないか?」


「あたしもそう思います。先輩はちゃんと気温見てて予報より高めに来てたのと上空の雲の切れ目見て前線が通過したら逆に雨が強くなるって読んでたんだと思いますよ。雲の切れ方が3角形って言うか?」


「そうか。さすが峠のバトラーだな。夜でも天気予想しながら走っていたから」


「雅子を敵に回したら大変ってことね。あたしは同級生でよかったあ」


と言っていると雅子たちが戻って来た


「雅子、やるなあ。雨降るって読んでたんだろ」


「うん、空を見たら雲が三角形に切れてたんだよね。それって前線がそこにあるってことじゃん、一瞬はやむかもしれないけど、前線とおり過ぎたら高い確率でまた降るじゃん。それなんでウエット専用のセッティングにしたの」


「はああ、雅子はそこまで見てたのか?」


「雨が降って来た時間が予報よりも遅くなっていたから。ってことは雨が上がるのも遅くなるって読んで終盤も雨になってもいいようにしたの」


「まいった。それじゃあ俺は勝てないや。ネットの情報で後半はドライの勝負かと思ってたよ」


「隆文。ベテラン勢も同じ読みして焦ってリタイヤだよ。冷静にいった隆文も上手くやったよ。ウエットバトルになれてる分だな」


「じゃあ。撤収しよう。百合ちゃん。愛理沙ちゃんありがと。アルバイト君たちも」


「百合リン、愛理沙、どうもありがとう」


「そうだな。どうもありがとう」


僕らは積載にTSカーを積んで荷物用のトラックに部品と荷物を積んでアルバイト君たちはアサイー君(P-LR312J改)で帰って来た。

月曜からまた忙しく仕事していた

一日の仕事が終わって次の日の仕事の割り振りを考えていると


「え?お兄ちゃん、百合リンからまた依頼が来ちゃったよ」


「なんの?」


「ボンネットダンプまた買ったんだって、引き取りよろしくだって」


「ええええ?また買ったの?」


「そうよ、今度は4×2ボンネットダンプ(TK20GD)だって、エンジンだめになって手放したの」


「4×2ボンネットダンプ(TK20GD)か。PD6ってどっかにあるかな?無いならPE6にエンジンスワップだな」


「じゃあ、笠木さんに頼んでおくね」


「最悪PF6だな。これも息の長いエンジンだかんな」


「はーい。引き取りは明日行くの?」


「明後日だな。場所は聞いてるよね」


「うん、ちょっと遠いんだよ。戸隠のほう」


「どこでも行くよ。ってことは下道で行くしかないな。船底かな?」


「なんか、引き出さないとだめなとところに有るんだって」


「じゃあ、レッカーだな。どっちで行くかな?」


「たまには4軸レッカー(KC-CB55EW改)でもいいんじゃない?」


「そうだな。高速でトラブル起きても2軸レッカー(KC-CVS80改)なら引っ張れるか。そのためにターボにしたんだよな」


「うんそうね、そうしようよ。4軸レッカー(KC-CB55EW改)で行こうね。百合リンには言っておくよ」


「たむぜ。隆弘、明後日悪いけど百合ちゃんの依頼で4×2ボンネットダンプ(TK20GD)引き取りに行ってくる。4軸レッカー(KC-CB55EW改)で行くから」


「わかった。雅子とか?」


「ああ、隆弘には仕事の仕切り頼むぜ」


「いいよ。ほぼ一日中掛かるんだろ」


「そうだよ。帰りは下手したら夜になるよ。百合ちゃんとは現地で待ち合わせてだな」


「よし、明日はK13Dのオーバーホールやって6×4ボンネットダンプ(ZM103D)に乗せるかな?あとはドライブ君(DR15)のエアサスも仕上げてだな」


「頼むぜ」


僕らはその日もきっちり頼まれていた6×4ボンネットダンプ(ZM103D)のレストアとドライブ君(DR15)のエアサス化をやってアジトに帰って、愛理沙ちゃんのドリ車にテレメトリーシステムを積んでいた

4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を引き取りに行く日になった

百合ちゃんとは現地集合にしていた。

僕と雅子は前日に乗って帰った4軸レッカー(KC-CB55EW改)で現地に向かっていた。


「お兄ちゃん、百合リンはお母さんと来るって。買った4×2ボンネットダンプ(TK20GD)はお母さんが乗るんだって。」


「へえええ、そうなのか。それならオリジナルにしたいけどねえ」


「そうなんだけどね」


「PD6はもうないから仕方ないよ」


「うん、そうだね。PE6かな?ないならPF6でも良いかなあ?」


「そうね」


百合ちゃんに聞いている情報を元に引取先に行った。

念のため、重機用のノーパンクタイヤを準備してレッカーのラゲッジに積んでいった。

そこで待っていたのは美浜ちゃん(U-FT3HGAA改)だった。


「百合リン、場所ってもしかしてこの山の中?」


「っていうか?あそこの倉庫の中。倉庫に行くまでの道が大変って聞いたんで。それなんで美浜ちゃん(U-FT3HGAA改)で来たんだよ。たまにはラムちゃん(P-RA52M改)で遠出もいいかと思ったけど」


「今日はわざわざありがとうございます」


「佐野さん、ありがとうございます。6×4ボンネットダンプ(ZM103D)のレストア中にも関わらずお願いして」


百合ちゃんのお母さんとお兄さんの譲さんが言う


「いえいえ」


「百合リン、道が悪いってことなのね。それじゃあ美浜ちゃん(U-FT3HGAA改)だよねえ。行ってみよう」


ほとんど荒れ放題になっている道を進んでいくと古びた倉庫が見えてきた。

そこの駐車場と思しきところにもう一台の2軸ボンネットダンプカー(T412DD)が止まっていて


「ええと松尾さんですか?」


2軸ボンネットダンプカー(T412DD)から降りてきた人が言う


「はい、そうです。高尾さんですね。売っていただける4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を引き取りに来ました。この二人は4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を引っ張ってくれる佐野自動車の佐野 悟瑠さんと雅子です」


「初めまして、佐野です。よろしくお願いいたします」


「高尾です。こちらこそ」


そう言って僕らは倉庫につながる駐車場を奥に入って行った


「草は刈ったんですが足場が悪いので大丈夫かなと思いまして」


「大丈夫です。このレッカーは総輪駆動で4軸にデフロックあるので大体のところならいけます」


「では、倉庫のシャッター開けますね」


ガラガラガラと倉庫のシャッタ-を開けた。

タイヤの空気が抜けるくらい動かしてない4×2ボンネットダンプ(TK20GD)が出てきた

いう通りボンネットの2軸で8トン積めるダンプカーのようだ。

あろうことか、隣には同じく2軸のボンネットダンプのTD50ADとKB112Dの2台が停まっていた。

それを興味津々で見ている百合ちゃんの兄の譲さんとお母さん。


「あああああ、やっばー。あの2台も買いたいって言いそうだよ」


「あははは。仕方ないじゃん。でもさあ、先に4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を引っ張らないと」


「そうね。あの二人は放っておいて、高尾さん、この4×2ボンネットダンプ(TK20GD)のエンジンはかかりますか?」


「バッテリーを外しては有りますがいかんせん長い間放置なんでかかるかわかりません」


「百合リン、ちょっと待って、始動用のケーブル出すから、燃料抜き変える」


「じゃあ、頼むね」


僕は燃料タンクに残っていた軽油を抜いて持って来た灯油で軽く洗浄してBDFを入れた。

始動用のケーブルをつないでPTOをオンにすると専用の発電機を回す


「雅子、かけてみて」


「はいよ。」


雅子がキーをひねったのだろう、カチカチッ、とリレーが作動する音、スターターの苦し気な”くううううううっ、くううううううっ、くううううううっ、くううううううっ、くううううううっ”と回る音がする。

回し続けているとがらっ、がらっとどうやら自力で回るような感じになった、更に回し続けるとがらがらがららららとエンジンが自力で回りだした


「これなら、移動も簡単だ。タイヤ交換して4軸レッカー(KC-CB55EW改)で引っ張ろう。この場所は確かに船底じゃあ無理だな」


僕と譲さんでつぶれていたタイヤを持って来たノーパンクタイヤに交換すると4軸レッカー(KC-CB55EW改)で引っ張って帰って来た。

途中で隆文から連絡があってPF6エンジンが届いたのがわかったのだった。

その週は6×4ボンネットダンプ(ZM103D)のレストアとPF6エンジンのオーバーホールで手一杯だった。


忙しく働いた日曜日、僕と隆弘、隆文はフーセンちゃん(KC-HU3KMCA)で小笠原兄妹の応援に行っていた。

予選は土曜日で、その日は雅子が積載に車を積んで乗り込んでいたし、梅雨の季節になったのもあって仕事に余裕の出来た百合ちゃんは美浜ちゃん(U-FT3HGAA改)で会場入りしていた。

妹の愛理沙ちゃんが乗るのは雅子が乗っていたドリ車、兄の哲史(さとし)さんが乗るのは隆文が乗っていたドリ車なのだ。

もと佐野自動車の車が2台が出ていた

この2台はうちの会社でスポンサーになっているので、ドアとボンネットにはステッカーが貼ってある

同じく丸松建設と愛理沙ちゃんの実家でもスポンサーになっているのでステッカーが貼ってある

会場では午前の部でドリフトでの技の披露が始まった

"お待たせいたしました。ドリフト最強戦の始まりです。それでは闘技開始。トップ2台は前回この場所で優勝した愛理沙選手、相手は初参戦の英国から来たジョージ選手。スタートです"

ブオンブオンとエンジンをあおる音

シグナルが青に変わってブオオオオオーンと2台がダッシュ。

先行の愛理沙ちゃんが第一コーナーに飛び込んでいく

"おおおお、愛理沙選手強い。これば美しいドリフト。えええええ?こんなのありえんのかよ?ストレートでもドリフトしっぱなし。なんだこれ、なんだこれ?なんだこの男、失礼、この女。一気にいってまた直ドリ。うおおおお、そのままスピンか?いや違う。なんだこれー?なんだこれー?信じらんない。こんなことあっていいのかよー!"

なんと愛理沙ちゃんはコーナー入り口まで逆を向いていた車をくるりと一回転させるとぴたりとコースの進行方向に合わせ立ち上がる。

そのまま繋ぎのストレートで華麗にドリフト。

"ああ、ジョージ選手全く上手くいかない。コースアウト。リタイヤだ"

愛理沙ちゃんはそのまま華麗にドリフトを披露して戻って来た。

どうやら愛理沙ちゃんの相手はこの後でリタイヤが出ればその車と組むことになる。

コースからジョージ選手の車を片付けて、スイーパーで掃除すると次はお兄さんの哲史さんの出番だった。

妹の走りに刺激されたのか?後追いになっていた哲史さんは相手の中堅の武内選手を寄せ付けず、華麗なドリフト。

"あああああ、やばいやばい、ナットが飛んでる。おおおタイヤも飛ぶ。止まれええ"

実況が叫ぶ声、幸いなことに外れたタイヤは防護ネットに引っかかって止まった

武内選手は左側のハブボルトが10本中途中で8本折れて残った2本も耐え切れず折れてタイヤが外れこれまたコースアウトしてリタイヤだった。

タイヤが取れた武内選手の車を片付けると次の組だった。

1回目はリタイヤする選手が多く、2回目を走れたのは4台だった

その2回目に愛理沙ちゃんが途中で痛恨のスピン


「愛理沙。あああ。残念」


「ああああ。おしい。攻め過ぎたね」


雅子と百合ちゃんの悲鳴が上がった。

車のメンテをしていると午後のレースの時間になった。

午後のレースは4台で愛理沙ちゃんは3番グリッドからのスタート。

ポールは2回とも攻めたが無難にまとめて走ったお兄さんの哲史選手だった。

2番手にはこれまた上手く走った上位の常連のJCG10、4番手には愛理沙ちゃんと同じく2回目は攻め過ぎて痛恨のスピンしたBMWだった。

フォーメーションラップからスタート

愛理沙ちゃんはスピンでフラットスポットを作ってしまったので新品に交換したばかりで一皮むける迄は無理が聞かない、同じくBMWも同じのようだ。

2台は慎重にタイヤの慣らしをして走っている。

3周目に天候が急変、雷が鳴りだしていきなりドッジャーとばかりに雨が降って来た。

主催が困っていたのは雨の降り方が局地的もいいところで強く降っている場所がメインスタンド前ではなく離れたところだ。

"ああ、雨だ。雨だ。ものすごい。え?もう晴れてきた?"

その雨が移動してきてメインスタンド前をずぶぬれにするとなんと降り方が一気に小降りになって路面こそ乾かないが、水が乗りっぱなしという状況ではない。

主催の判断でレースは予定通りになった。

そこでガンガン攻めてきたのは愛理沙ちゃんだ。

”うおおお、愛理沙選手。きたああ”

2番手のJCG10はタイヤの問題なのか?ペースが落ちる。

愛理沙ちゃんは第1コーナーの突込みでクリップにつききれず孕んだすきをついてインから躱した

"いったああ。愛理沙選手追いつくか?また兄妹対決か?"

実況の声が響く


「愛理沙、いけえ」


雅子が応援する。


「ペースが一気に上がったね。愛理沙ちゃんやるなあ」


「うん、悟瑠さん。愛理沙は悟瑠さんに習ったんでしょ」


「そうよ。哲史さんは単独走行は得意かもしれないけど、バトルの経験はほとんど無いからね。隣でもバトルに参加すると違うから」


「そうなんだよ。雅子の言う通り、隆文は泥んこレースからスタートしたんでバトルしたけど哲史はやってないんだよね」


「それなら、愛理沙の方が・・、あ、追いついた」


"愛理沙選手速い、哲史選手に追いついてさあ、どうしかける?嘘だろ。このウエットなのにアウトからいったあ"

哲史選手はタイヤ食いつきが悪くなっていたのか?コーナーで苦しんでいた。そのすきをつくようにアウトからクリアする愛理沙ちゃん

"並んで立ち上がって。次は有利なインは愛理沙選手だ。哲史選手なすすべがない。いったああ"

愛理沙ちゃんが抜き去ってトップその後はどんどん後続を離してそのままゴール。

哲史さんは最終週でBMWに抜かれ3着でゴールしていた。

今回の結果は優勝は2名で愛理沙ちゃんと哲史さんだった。

戻って来た愛理沙ちゃんが


「悔しい。あのスピンが痛かったわ」


「愛理沙。優勝したらいいじゃん」


「そうだけどね」


「愛理沙はスゲーなー。同着とはいえども優勝とは。タイヤがウエットでやばかったけどあんなにあっさり抜かれるとはな」


「そう言ってもお兄ちゃんも優勝じゃん。今回は引き分けね」


「そうだな」


「雅子先輩、百合先輩、悟瑠さん、隆弘さん、隆文さん。サポートどうもありがとうございました。おかげであたしもお兄ちゃんも優勝しました」


「いいのよ。愛理沙もあたしのレースのサポートしてくれるじゃん」


その後はドリ車を積載に積んで帰って来た。

僕らが次の日から6×4ボンネットダンプ(ZM103D)をレストアして、引き取って来た4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を直していると雅子が事務所に来て


「お兄ちゃん、丸松建設でもうあのTD50ADとKB112Dの2台買っちゃったみたいよ。百合リンも呆れてるの」


「え?もしかしてあの倉庫まで取りに行って欲しいとか?」


「そうよ、あの倉庫の持ち主も倉庫を立て直してそこでキノコ生産するんだって。それで2台のトラック処分しようとして4×2ボンネットダンプ(TK20GD)を買ってくれた百合リンのところにロハでいいですって言ったんだって」


「それなら(ゆずる)さん飛びつくでしょ」


「それだけじゃなくて。お父さんも。困ったことに河川工事の途中の仮橋が総重量20トンに耐えられないから16トン迄なら大丈夫ってことで8トン車が欲しいんだって。最大7トン積んで総重量を15トン未満にして使うんだって」


「そうきたかあ」


また、ダンプカー2台の引き取りとレストアの仕事が来たのだった。

峠のバトラーはウエットにも強い

経験値の差が出たのは仕方ないか

また仕事が来た悟瑠達、次は?


いつも読んで頂き、どうもありがとうございます。

今回はここで更新します。

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