初めての………
グレイは無事町に着くのだろうか?
この世界に来て四時間程。
初めて見る町は山、海、森に面している様で、馬車を引くものが多く,武器を所持する者も多い。木やレンガ等の建物もあり道も舗装されている。異世界の町はそこそこ発展している様だ。ちなみにスキル【観し者】で遠見している。
現在地は入門場所が一番近いようで、30分~45分で着くと予想している。地図は消滅してしまったため、ゆっくりと魔法の練習をしてスキルに慣れようと思う。
「モンスターに素通りされてたから、魔法は使ってないんだよなー。何となく、使い方は分かるけどモンスターに効くか分かんなかったし。」
スキル【観し者】で相手の種族名と耐久だけは分かったものの、他の欄は文字化けしていて見れなかったのだ。恐らくLvが低いからだろう。
「ギーギャ!ギャギャグッガ!」
「………」
ゴブリンに素通りされた。
ゴブリンは背中を向けている。
ここは森ではない。
しっかり舗装されている道だ。
これは………チャンス?
「魔法はイメージが大切だ。魔法名はイメージ補助だ。」
魔力を消費して………
【火球】を槍にするイメージ。
砂を舞い上がらせ、ゴブリンの目に飛ばす【風】のイメージ。
「グギゲ!!」
ゴブリンの動きが止まった!【火槍】発射!
「グッグギゲ!!ガガ……ギ…ギャ………」
ゴブリンが燃えて倒れた。近寄って剣でつついて動かないことを確認する。それから魔石を取りだし【ボックス】にしまう。
恐らくゴブリンを倒したことでLvが上がったからだろうか?身体が軽くなった気がする。Lvは4となっていた。
「………怖かった。でも…上手くいった。
勝てた。よかった………よかった…!」
生まれて初めての殺し。魔法を使ったからか,それとも魔物だったからか。それほど嫌悪感はなかった。それよりも、恐怖が勝っていた。
反撃されずに勝てたが、ゴブリンに殺られる可能性も有ったのだ。日本で平穏に慣れた自分には十分恐怖が有った。
「あぁ~。本当に平穏が欲しい。こののろ………祝福がなければ迷わず町に籠れる仕事を探すのに!!」
改めて倒したゴブリンをみて、手を合わす。
魔法の練習は後だ。スキルのフル活用で町に急ぐことにしよう。そこでゆっくりと魔法の練習をしよう。
───20分後───
「はぁはぁ…ついた!走ったかいがあった…
え~と?消滅した地図によるとここは
『三大重町』なんて呼ばれてる一つで商人の町
『クリム』だったか?」
取り敢えず、人が並んでるし俺も並ぶか。
「にしても………疲れたな」
やっと町に入れるんだ。やっと安全圏にこれたんだ。ゆっくりとしたいもんだ。
町にまだハイレナイ。
次回はギルドに行く!………といいなー
出来るだけ文字数を増やして、話を進めれるようにします!
したいです…。