ー序章ー 〜謎の集団〜
不良集団に殺されかけた少年(明也)は、力が欲しいと願ったその途端、少年の身体から赤く黒い閃光が飛び出し、気づくと不良達を殺してしまっていた。
少年の名は夢野 明也。
両親もいなく、家もなく、生まれて間もない時から捨てられ、孤独を味わっていた。
そんなある日、明也を拾った者がいた。
その者は、明也が6歳になるまで世話をし、自立ができるようになるのをみて施設へと送り届けた。
だが、明也は幼い頃の記憶が全くない。
ずっと1人だったと思っている明也は、もちろんその者を覚えているはずもない。
ー少年は青ざめ、身体が首や手、足など身体がちぎれきっている不良の死体があまりにも悲惨で、身動きがとれず、吐いてしまっていた。
「…僕が……人を…殺し…た………?
そんな訳…ないよね、ははっ、偶然だよ…ね?」
「見つけたぞ!あそこだ!」
そうしている間に、少年はガッチリとした防具を着て、銃を構えている黒ずくめの集団に囲まれていた。
少年は、あまりの出来事で気を取られていて、集団の存在に全く気づかなかったようだ。
袖には「SBC」と書かれたテープが巻かれていた。
「…貴方には少々私達の計画に付き合って貰おうと思います。皆、あいつを捕らえよ!」
集団の中にいた1人赤い服を着て目立っていた隊長らしき者がそういったのと同時に、黒服の集団が少年へと麻酔銃を打ち始めた。
少年はさっきの衝撃な光景を見たせいで、未だに身動きができず、まんまと弾が当たってしまっていた。
段々と視界が狭くなり、強烈な眠気が少年を襲っていく。
少年は、深い深い眠りについてしまった。