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俺の過去について話を聞いてくださいな。

他の世界から超かわいい女の子達が家にやってくる。こんな非現実的な妄想を繰り返すことで生きる気力を得ている俺、新田空人(にったそらと)は高校2年生


小学生の時に涼○ハル○とかいうアニメをたまたま深夜に起きて興味本位で見たところから俺のオタク人生は始まりを告げた。


そこからの生活というのも前は外で泥まみれで遊んで帰ってくるというテンプレ幼少時代を過ごしてきた俺だったが一気に弱ニートのインドア生活へと早変わりし、部屋には仮面ラ○ダーのフィギュアからその時期ごとの俺の推しアニメの推しキャラのフィギュアをおくという凄いことになりだしていた。


転機が訪れたのは中学一年の時、

オタクとは言え、思春期真っ只中の俺にも流石に好きな人ぐらいできた。

俺が好きになった女の子は学年でもそこそこレベルの高い人気女子で今まで何十人と告白されたとか。


だいだいそんなの俺には関係ないと思ってたし、

ちょっと目が合ったり話しかけられたりすると

たまたま、と思いつつも心の中で「こいつ俺のこと好きなのかな?」的なうぬぼれた考えを持ってしまったらしてついに告白することになった。


今まで小学生からオタ道まっしぐらだった俺はまともに恋愛したこともなかったし興味もなかった。そのため告白なんて初めてだったし、緊張していた。


またもやテンプレが好きな俺は手紙で校舎裏に放課後呼び出して告白するというベタな作戦に出た。


「あの君のこと好きです。」

俺は前振りなしのストレート勝負に出た変化球なんて投げてたら負けちまうぜ!しかしこの後変化球の大切さを俺は身を持って実感することとなる。


彼女から帰ってきた言葉はひどいものだった。

俺より慎重が低いのに俺を見下した目で見ると人差し指で俺を指し

「なに?キモオタごときが私に告白?ちょっw受けるんですけど?話はそれだけ? じゃ」

そう言い残し立ち去っていく彼女を見て

俺は拳を握りしめ


「三次元どっかいけ。三次元失せろ。三次元ゴミ。」

その日から俺は学校でもある意味名前が知れた

ガチオタとしての道を歩んでいくこととなる。



「うわぁ!!変な夢見ちまった。」

時計を見ると朝6時、外は少し明るく鳥の声が耳元へ飛んでくる。

「夢とかないよなぁせめて女の子に起こしてもらいたかったな」

「おはよう。マイマスター。」

「おうおはよう。マイ.....!?え.....」

落ち着けよく考えろ。俺の家は一人暮らしで両親は海外に住んでで


「おはよ。空人、早くしないと学校遅刻するよ」

と言ってくれる近所の超かわいい幼馴染がいるわけでもなく。俺の家の中で女子の声が聞こえるなんてありえないのだ。しかし確かに俺におはようと言った人がいて...もう訳がわからない。


だが俺の部屋のドアの方向を見ると確かにそこには

女子がいる。しかもタオルで頭を拭きながら...

どう見てもお風呂上がりだ。それに...

いろいろ見えちゃってるんですけドォォ!


「マイマスターどうしたの?」

彼女はそういうとこちらへどんどん近づいてくる。

俺の興奮メーターは一気にレッドゾーンへと突入する

みるみる顔が熱くなっていくのを感じた。


「と、とりあえず服を!服を着てくれ!」


「でも私、服持ってないよ?」

彼女のその大きくて雄大な胸...じゃなくて、服を探さないと。俺は周りに散らばっている俺の服を適当に掴んで渡した。


「とりあえずこれを着てくれ!」

そういい、服を渡すと彼女は服を着てこちらを笑顔で見つめると


「まだ自己紹介してなかったね。私はレリナ アミルド今日からこの家に居候させてもらい、それと同時にあなたの護衛を務めさせていただくことになりましたよろしくね。マイマスター」

はいっ!来ました〜異世界からの転生美少女しかも押さえておかなければならない萌えポイントを押さえている。これは神からのご褒美なのか!?


ややオレンジ色になって近い茶髪。ロングヘアーで

胸も充分。これはもう神展開としか言いようがない状況だ。


それはそれと俺にはひとつ気になっていることがあった。

「えーとレリナ、今、護衛って言ったけれどどういうこと?俺、誰かに狙われてるのかな?」


レリナはそれを聞くと急に深刻な顔になり、

一つの紙を取り出した。

「いい?マイマスター、あなたには アルノス 正式名称アルケミディア ノスタルム スケーディ という特殊な力が備わっているの。それは普段影響はないけれど本人に危機が迫ったり、また悪用されたりするととんでもないことが起きるの。」


「とんでもないことって?」


「その力が解放されるとあなたが今住んでいるこの地球はおろか、他に無数にある時空さえに吹っ飛ばせてしまうほどのとてつもない力がある備わっているの。

幸いあなたには自覚がないようだから発動することはなかった。でも今、その力を狙う組織があるという噂が流れているの。だから私があなたを護衛兼監視をすることになったの。」


レリナの説明でこの手のストーリーの小説を読んでいる俺は瞬時に状況を理解した。しかしまだ疑問は多く残る。なぜ、俺にそんな力が。そしてなぜレリナが俺の護衛役になったのか。


「レリナはどうして俺の護衛役になったんだ?」

それを聞くとなんだかとっても言いづらそうな雰囲気で言葉を濁らせるレリナ。もしかして時空を超えてあなたの事を愛しているからとか。前世で好きになっていたとかそんな感じですか?


そんな俺の大いなる期待をよそにレリナの回答はあまりに安易なものだった。


「その私、一人暮らししててお金がなくてだからバイトで時給がずば抜けて高かった新田空人の護衛をバイトの仕事して選んだの。」


異世界ってそんなに軽いもののはずがないだろっ!!

と突っ込みを入れてしまいそうな話だった。

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