プロローグ
オカルト的なもの等無いと認知されている、この平凡な世界。
どこまでも普通な少年にとって、その現実はどこまでも平凡で、限りなく退屈だった。
とある私立中学校の教室の隅で、数十分にわたって睡魔との格闘に疲れはてた、そんな普通な少年はといえば
ついに白旗を上げ、僅かに残ったプライドを自ら踏み砕き、粉々にした挙句、彼に向かって手招きする夢の世界へと猛スピードで向かっていた。
先述した通り、この世界は現実だ。
それを脳内で否定するのは、バカみたいな現実逃避なのである。
つまり、そんなバカみたいなコトをしている者がいれば、端から見れば笑い者となる……はずだ。
……もっとも、今現在この場所に人など彼を除き一人もいないのだが。
睡魔に惨敗したはずのあの少年が目覚めた場所は、何故か教室ではなく謎の空間だった。
距離感覚も方向感覚も、上下感覚さえも消えたのかと錯覚してしまうほどに、どこまでも続く真っ白な空間。
そこはまるで、大きさはそのままの宇宙を色だけ白く塗り潰したような場所だった。
そして、直視すれば常人ならば発狂しかねない特殊な現実の中で、目覚めた少年はといえば……頭を抱えて現実から逃げていた……。
連載、始めました。
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その後の展開にも影響しますから(笑)
よろしくで~す^^