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18 文化祭準備①
放課後の教室。
黒板の前にはクラス全員が集まって、ざわざわと意見が飛び交っている。
チョークの音と、笑い声と、誰かの「それいいじゃん」が混ざり合って、空気が一気に賑やかになっていた。
窓の外はまだ明るくて、夕方の光が教室の奥まで差し込んでいる。
机の上にはプリントやメモが広がって、いつもの授業とは全然違う景色になっていた。
「何やる?」
近くのやつの声が聞こえる。
「喫茶店らしい」
誰かが黒板に大きく書いた文字を見て、ため息まじりに言う。
「ベタだな」
俺がぼそっと呟くと、
「いいじゃん」
すぐ隣で凛が笑う。
楽しそうな顔。
こういうときの凛は、いつもより少しだけテンションが高い。
「お前接客やれ」
思いつきで言う。
「なんで」
「向いてる」
「じゃあユウタは裏方」
「なんでだよ」
「向いてる」
「雑すぎる」
即答で返される。
でも、周りのやつらも「確かに」「それっぽい」とか言い出して、
そのままなんとなく役割が決まっていく。
凛は「いらっしゃいませ〜」なんてふざけて言って、周りを笑わせている。
(……まあ、似合ってるか)
そんなことを思いながら、少しだけ口元がゆるむ。
教室の中は、いつもより少しだけ明るくて――
いつもより、少しだけ楽しかった。
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