雨音を聞いて
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
長編か、荒んだ話しか書いてなかったので。
外で雨の音がする。当たり前だが窓際に行くに連れて大きくなる。なんだかずっと聞いていたくなって、その場で座り込んで足を崩す。
最近はあんまりツイてない。眠くて仕方がないし、些細な事で苛立つし、何もかも上手くいかない。生きているのが何となく怠くなるぐらいだった。
『そんなのは気の持ちようだろう』なんて誰かが言うが、今は無視しておこう。
「こんな所にいた」
姿を消した私を探しに彼が探しに来た。彼は床に臀を着く私と目と目を合わせる様に膝を折り、視線を合わせる。
「風邪引いちゃうよ」
そんな事は百も承知。でも、最近は嫌な事が多過ぎて、心身共に疲れ果ててしまった。何でも良いから安らぎが欲しかった。
「雨の音が聞きたくて。此処ならよく聞こえるでしょう」
雨音が窓ガラスに当たる音がする。ザァザァと、軽い音を立てて汚れを落とす。
あぁ、このまま全て、嫌な事も流してくれれば良いのに。何もかも忘れてしまえば良いのに。
「雨に打たれてしまったのに?」
彼の言う通り、帰ってくる時通り雨に当たり、頭から爪先までしっとりと濡らしたまま帰ってきた。綺麗にした髪も、お気に入りのコートも全て雨に濡れしてしまった。
其れでも、此処に居たかった。ただ何も私を逆立てないこの場所に居たかった。
「だからこそ、嫌なこと全て洗い流して欲しい」
そう言うと、彼は黙って私の隣に寄り添った。黙って頭を預け、ただ囁く様に話す。
「明日の保証なんて、何もしてあげられないけれど、こうして寄り添ってあげる事は出来るんだよ」
恐らく、彼は気遣っているのだろう。最近の私を見て、不機嫌になった私を見て、ずっと心配をしてくれたのだろう。
「雨の中に挑むのは、御免蒙りたいけれど、雨音を聞くのは好きなんだ。嫌な音、全てかき消してるくれるから。忘れさせてくれるから」
其れから互いに暫く寄り添いあった。互いの間に会話はなかった。其れでも、最近の中で最も穏やかな時間だった。
創作部のお兄さん、好きそうだな。
繊細故に暴発しますけど、気質的に合ってそう。
指が疲れてしまうようになったので、タッチペンを導入して書いてます。
今の雨音は分かりません。
ただ静かに秒針だけが響いてます。
最近の事に加え、長編や荒んだ短編しか書いていないので、少し疲れてしまいました。
明日の保証なんて誰にも出来ないけれど、明日もそうやって生きるしかないのだと思います。
今週末、何しようかな。