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第29話: 「成長の証!大企業への道」

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「ついに俺たちも、ここまで来たんだな…」


涼はリュエール支部の広々とした会議室の窓から外を見渡しながら、静かに感慨深げに呟いた。王国との契約更新に成功し、彼らの派遣会社は王国全土での業務展開を進め、大企業としての地位を確立しつつあった。新たに複数の支部が設立され、人材もこれまで以上に増え、派遣業務はますます忙しさを増していた。


「でも、ここからが本当の勝負だ…」


涼は自分に言い聞かせるように深呼吸をして、会議室に戻った。今日の会議では、会社全体の成長戦略をさらに練り直す予定だ。涼が会議室に戻ると、カイルやアリア、グラムに加えて、新たなメンバーのロイが集まっていた。


「よし、みんな揃ったな。これから新しい支部の運営方針について話し合おうと思う。各地の支部が増えてきて、会社全体の規模が大きくなった分、新たな課題も見えてきたからな。」


涼の言葉に、カイルがいつものように豪快に笑いながら答えた。


「おいおい、課題が増えるのも成長の証だろう?俺たちなら何とかなるさ!」


「そう簡単に言うなよ、カイル。規模が大きくなるほど、管理も複雑になるんだ。」


アリアは涼に同意しながら、涼の書類に目を通していた。会社が大きくなるのは喜ばしいことだが、その分、現場の声が届きにくくなり、問題も起きやすくなる。


「うん、各支部ごとのサポート体制や、社員たちが適切に成長できるようなスキルアッププログラムの継続が重要だ。これまで以上に組織としての統率力を高める必要がある。」


涼は社員全体がまとまるための戦略を考えながら、支部の運営方針について話し合いを進めた。ロイも静かに頷きながら、自分の考えを述べた。


「特に現場の声を拾い上げるために、各支部との連携をもっと密にしていくべきだと思います。各支部のリーダーたちが自主的に動けるような体制を作れば、涼さんも少し楽になるんじゃないですか?」


ロイの提案に、涼は少し驚きながらもそのアイデアを気に入った。


「確かに、現場を信頼して任せることが、今の俺たちには必要だな。トップダウンでやるだけじゃなく、支部ごとのリーダーたちが自主的に問題解決に取り組めるようにしよう。」


アリアも同意しながら言葉を続けた。


「そうね、今後は支部ごとのリーダーにもっと権限を与えて、自主的に動いてもらう方が、全体の効率も良くなるわ。」


カイルはいつものように豪快な笑顔を見せながら、テーブルを叩いた。


「よっしゃ!じゃあ、各支部のリーダーを集めて、一度みんなで大きな会議でも開こうぜ!こういうのは顔を合わせて話した方が早いんだからな!」


涼はカイルの提案に苦笑いを浮かべながらも、その考えに賛同した。


「そうだな、一度全員を集めて、これからの方向性を話し合おう。」


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◇◇◇


数日後、リュエール支部の広間には、各地の支部から集まったリーダーたちが一堂に会していた。涼の派遣会社は今や全国に支部を構え、その影響力はますます拡大していたが、支部同士の連携を強化するために今回の会議が開かれた。


「さて、みんな!今日は俺たちの会社全体の方針を話し合うために集まってもらった。まずはこの半年間で、各支部がどんな成果を上げたかを共有してもらいたい。」


涼の言葉に、支部ごとのリーダーたちは次々と自分たちの成果や問題点を報告していった。ある支部では、現地での派遣社員のスキルアップが順調に進んでいるという話があり、また別の支部では依頼主とのトラブルが発生し、対応に苦慮したという報告もあった。


「トラブルがあった支部については、こちらで支援策を考えている。必要なリソースを送り込んで、早急に解決する。」


涼は各支部のリーダーたちの報告に耳を傾けながら、的確に指示を出していった。だが、会議の途中でふと、リーダーたちの表情に疲れが見えることに気付いた。


「…もしかして、みんな少し疲れているのか?」


涼がそう問いかけると、リーダーたちは一斉に苦笑いを浮かべた。


「はい、正直に言うと…支部の運営が大変で、あまり休む暇がなくて…」


「仕事量が増えるのは嬉しいことですが、その分、負担も増してきているのが現状です。」


リーダーたちの正直な声を聞き、涼はその場で考え込んだ。成長している会社を維持するためには、社員のモチベーションを保ち、健康的な働き方を推進することが重要だ。


「分かった。確かに今のままだと、みんなに負担がかかりすぎてしまうな。」


涼はしばらくの間考え込んだ後、ふと思い浮かんだアイデアを提案した。


「定期的に支部ごとの交流イベントを開こうと思う。業務だけでなく、みんながリフレッシュできる時間を作るんだ。これまでも俺たちはコミュニケーションを大事にしてきたけど、今後はそれをもっと強化していこう。」


カイルがその提案に大賛成し、声を上げた。


「それだ!疲れを溜めたまま働くよりも、時々リフレッシュしながら仕事を進めた方が絶対に効率が上がるってもんだ!」


アリアも同意しながら、涼に向けて言った。


「良いアイデアよ。働くことも大事だけど、しっかり休むことも成長には必要だものね。」


リーダーたちもその提案に頷き、次回の交流イベントの開催に向けて準備が進められることになった。


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◇◇◇


涼たちの派遣会社は、企業としての規模が拡大するにつれて新たな課題に直面していたが、社員同士のコミュニケーションとリフレッシュを重視することで、その課題を一つずつ乗り越えていった。


新たな支部を運営し、多くの人材を管理するという責任は重いが、涼はその重圧を感じながらも、仲間たちの支えによって前へと進む力を得ていた。


「大企業としての道のりは、簡単じゃないけど…俺たちならきっとやれる。」


涼はそう呟きながら、次の目標に向けて歩みを進めていた。成長する企業として、次に待ち受けるのはさらなる挑戦だが、涼は仲間たちと共に、それに立ち向かう覚悟を新たにしていた。


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