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シアの国  作者: 薄荷堂
魔女
84/106

84.お相手

「君って、間の国の言葉ができないってことになってるの?」


「レンギョウ商会に巣食う金の亡者な私は、間の国でも金を求めて彷徨おうと、レンギョウ商会の従業員を連れ去ったことになっているでしょうね。怠惰な商売人は、やっといて?が行動規範なので、もちろん商談なんて行いはレンギョウ商会の従業員にさせようと考え、間の国の言葉を話せる従業員を選んで連れていった、となっているのではないでしょうか」


「‥‥‥君としては?」


「私はレンギョウ商会の宿泊施設でぼけぼけ暮らして、三番の世界で起きたことに合わせて動こうと思っていたんですが、フユー・マツリカとなりましたので、レンギョウ商会の取引先として行くの?と思っていると、図書庫の長官も軍と一緒に行動するのでと、私も軍と一緒に移動することになってみれば、図書庫の下っ端お官吏さまとして留学生をやるので、図書庫の長官が間の国の王城まで送ってくれるんだと教えてもらい、しかし軍の目的地は豆腐のはずです。おい、軍の頭を出せよ、とやりたいところですが、図書庫の下っ端お官吏さまだとしたからには、誰もが私を図書庫の下っ端官吏だと扱うでしょう。どいつかが率いている軍は壊滅し、生き残ったのは図書庫の長官とその護衛のみ、その状況で、私が犯人だと誰が証言してくれるだろうか、と聞いてみると、図書庫の長官は、こいつが率いているよ、と色石だらけなブローチをつけている一番に会わせてくれました‥‥‥こいつが一番だと証明しようとするのは誰なのか、と一番の従者に聞いてやると、一番の従者は首を傾げてくれました‥‥‥一番を連れて、これは誰なのか、と聞いて回ってやると、誰も、知らなかった‥‥‥知らない?誰も知らないどこぞの誰かを軍に紛れさせてやっている軍の人員は、賊、というものではないのだと、誰がどのようにして証明できるのか、と一番に聞いてみると、一番は色石だらけブローチをポケットに仕舞い、先頭走っていいよ?と言ってくれたので、図書庫の長官と護衛と私が乗っている馬車が先頭となりましたね」


ジーオは、半笑い、という状態となって言う。


「聞いて回っていると、ミィアンさんとヨツバさんもいた?」


「レンギョウ商会の制服?なのを着ていたので、色石だらけブローチみたいなものなのかな‥‥‥と思っていただけだったんですが、間の国の軍だそうな集団に遭遇すると、二人の姫だそうな話をされたと図書庫の長官の護衛に教えてもらい、私だけ別行動を開始しようとすると、え?ミィアンとヨツバも一緒に行くの?二人の姫って、ゼンマイどばか娘とどんちきババアのことじゃないよね‥‥‥?と引っ越しを済ませました」


「‥‥‥聞いてないの?」


「聞いてないです。三番の世界は、かなり念入りに聞かないことには判別できません」


「‥‥‥そうだろうね」


「あなたが、僕に突進してきてくれて嬉しいよ!で済ませてやるのなら、間の国は無傷どころかありがとー!だ、というのが三番の考えであり、左の国の考えだと、私は判断しています」


ジーオは、気の抜けた様子で遠くを眺めていたのだが。


「‥‥‥三番と左の国は、どんちきババアの言っている通りだとしてやっている、というのが今現在か。左の国のど庶民が間の国の次男の妃を目指すのなら、自国の王子である三番が頂点で、間の国が最も下だと、都合がいい。送りつけてくる手紙の内容は、いかにも権力者?上層にいるので知れること、だと僕が勝手に思ってやっていた、ということかな?」


「私も、左の国としてフユーを留学させている、というのは左の国の上層な皆さまだけが知っている、と考えています。左の国は私にこそこそさせているようなのに、どうしてこんなに送り付けてくるのか?」


「思ってた。送り込むのは留学生、それから何か別のことを、というものを予想していた。だが、ドンチッキは君を留学生として連れまわしたから、左の国に戻らせたいのかな?と思った」


「私は、東部まで移動させてくれるとドンチッキとは別行動となったので、ドンチッキはフユーと合流しているのかな、と思っていました」


「西部へ戻ろうと思っていなかった?」


「そうです。東部や南部で色々していると、ドンチッキがカイドウのじーさま達を連れてきてくれました。ヒイラギの次男の結婚相手は、カイドウの本家所属ではありません。どうにも間に合わせなんだと思えてならない‥‥‥それでも、ヒイラギを足蹴にできない、してはならない。ヒイラギに寄って来られ、待たれてしまっているのでは、誰も寄っていくことなどできない。結婚できる相手となるとヒイラギの次男だけ、そのような状況となってしまい、ヒイラギから他所に養子にやられてしまっては堪らない‥‥‥望まぬ相手。だがヒイラギだ。そう思っておかないことには送り出せない。何もしてやれない。じーさまは嘆いていました」


「養子にって、ヒイラギから排除される、ということだよね?」


「当然そういった措置です。だが、おまえは選んだ、そっちで生きていけ、そういうことです」


「それを、反対されるのならと、カイドウのお嬢さまと結婚しようとした?」


「選んでなどいない、としたんです。ヒイラギ家として確認している事実も、当主の意向も撥ね除けようと、カイドウを巻き込んだ。カイドウを巻き込まれてしまっては、ヒイラギとしてもカイドウを足蹴にすることなどしない。してはならない」


「きったねぇやり方をした訳だ‥‥‥」


「ヒイラギ家の皆さまは、次男が選んだ相手と結婚する、そのための道を示してやった‥‥‥排除です。邪魔なんです。早々にいなくなれ、そう言っているのと同じです。だが、選んだ相手と結婚する次男を祝福する気持ちというものもあった。きれいに立ち去ってもらいたい、そうも思っていたでしょう。だが、次男は、次男の選んだお相手が、ヒイラギ家に受け入れられないのだとして、どれだけあっさい関係であり、自分はずーっと、それはもうずーっと、初恋の相手と結婚しようと生きてきたのだと語っていきます」


「何をしてくれているんだ‥‥‥」


「次男によると、それはもうあっさい関係なんだから、結婚なんてものはまったく考えていなかったのに、結婚するものだとして反対なんてことをされて参ったよ」


「排除が遅かったと思えてしまうね‥‥‥」


「先代はルツが戻ってきてくれると、家督を譲りました。ヒイラギ卿は、次男が食事なんてものに誘ってきたんだ、とどんよりしていたので、そんなもんはヒイラギ卿に奢ってもらおうという魂胆です!と私が行ってきました。次男の隣には、次男の選んだお相手が座っていて、カイドウのお嬢さまの隣の席が空いていました‥‥‥場所を変えよう!と、夜なのにアフタヌーンティーなんて、あっちとこっちの壁となるタワーが乱立するものに連れていってやりました!ヒイラギ家とかカイドウ家とか、次男の同僚達とかで、次男とお相手を囲んでやって、カイドウのお嬢さまには、どでかいケーキを注文させて、ちゃーんと人数分にきっちり切り分けろよ、とやってやりました!」


「‥‥‥君だからじゃない?」


「え?」


「壁になるほど高い?」







◇◆◇◆◇◆◇







「シア‥‥‥アフタヌーンティーに行こう」


「行かない‥‥‥」


私が首を横に振ると、心の中で灰兎も首を横に振っている。


心の中がどす闇なのだと、お子さまは地面を見つめるばかりとなっている。


「‥‥‥次男さまは、あんこの無い売店ではなく、あんこのある売店がいいよね?」


「‥‥‥そうだね?」


「ジョルム、書いて‥‥‥?次男さまは、あんこのある売店がいい」


ジョルムは、きちんとジーオが頷いたことを確認してから、手帳に書き留めてくれた。


「どんちきババアは、三番に言わせた内容も言わせていない内容も、三番になりきって書いていますので、第二王子殿下だとして送りつけていやがったんです」


「どんちきババアにも第二王子殿下だとしてるの?」


「室長に届け物に来たそうなどんちきババアが宮廷内に入り込んでいるなんて事件が起きているのに、どんちきババアは一番と談笑していたそうだ‥‥‥そこにやってきた三番は第二王子殿下ぶることを始め、そんな三番の目の前で、一番は三番がいかな残念王子なのかと説明してくれたので、どんちきババアは、なーんだ、勝手にどんちきババアのお相手は、室長ととんでも仲良しで自宅での食事にも招かれまくっている一番なんだと思っていたけど、どんちきババアが生まれる前から知っていたのに王子ですのでと疎遠になっていた三番だったのね、と思ったそうだ。三番によると、どんちきババアは、ちゃーんと第三王子なんだとわかっていて、第二王子殿下だと扱ってくれているそうだ」


「‥‥‥いなくなっていいんだけど、間の国の次男いなくなった?」


「どんちきババアの母親は三番の侍女をしていたのがどんちきババアが生まれて家庭に入り、どんちきババアと三番はそれほどな幼馴染だということで、周囲はお相手だと見ているが、内実というものは、つーん!な仲であり、どんちきババアは間の国の次男さまとこーれほどまでにどべぐちゃりまくっているの!を急に始めました。三番頂点理論を知ったんでしょうね」


「間の国とはと語っていたのもどんちきババア?」


「間の国ってこーんなのなんでしょー?と送ると、三番が真面目王子ぶっていたことにもできますし、ゼンマイどばか娘が、こんなに間の国のこと知ってるんだよ!とやっていたことにもできますし、間の国のことこーんなに知ってるどんちきババアって、なーんて次男さまのお妃さまにぴったりなのかしらー!ともできますよね?」


「胸糞悪‥‥‥ちょっと違うのは?」


「どんちきババアの犯行として取り調べられると、どんなのなんですか?と、現物を見せろと言い出します。見せてもらえないと、でも、こうして話を聞かれているということは、次男さまに何かあったんですよね?と、心配しているんです、こんなに心配するような仲なんです、それを知っているのでどんちきババアに話を聞くなんて行いをしているのであって、次男さまはそんなに弱りきっていて、早く妃に迎えたいのにまだ迎えることができなくて、このようにしてでも左の国に対してどんちきババアとの仲というものを浸透させようとしているんですから、次男さまのお相手だと認定して、信用というものを示すために、現物を見せてはどうなんだ?と語っていきます」


「その中で、三番やゼンマイどばか娘さんなのではないか、という供述をする?」


「まずは、誰なのか心当たりがないか、と聞かれているものとして、三番やゼンマイどばか娘は、次男さまがどんちきババアのお相手であることを快く思っていないようなんです‥‥‥と語っていき、いや、おまえの犯行だろ、と示してもらえると、先ほどの語りを出してきて、いや、おまえの犯行だろ、と再度示してもらえると、私によって試練だの試験だのというものを受けさせられているどんちきババアに出題されたのは、今回はこれなんでしょうか‥‥‥と語っていきますので、私だ、と証言してくれるんです」


「ひたすらそれ‥‥‥?」


「いつでも次男さまに突進していくのがどんちきババアです。右の国との国境を通過するあなた!どこのお嬢さま?通っていいよ‥‥‥あな、わー!お嬢さまかー!こっちへどうぞ!とやっている?」


「そういうお手紙攻撃もあった」


「どんちきババアは自宅の中ではどんちきババア、自宅の外ではどこぞのお嬢さまなのかもしれないシア、というような生活をしているので、次男さまは、どんちきババアに会いたい!どうやって探せばいいんだ!と闇雲にお嬢さまに聞き込みをしているんだ、とされますね」


「ぜーんぶそういうの?」


「言っていい?」


「‥‥‥まろやかにして言って?」


「養育費ください、をそろそろ始めると思う。何度でも流産、死産を繰り返します」


「え?あ、ごめん、そんなに幼いの?」


「ゼンマイどばか娘より、えー‥‥‥三歳くらい上なのでー‥‥‥えー‥‥‥年頃とはまだ、なってなくて、私としては、ゼンマイどばか娘は可愛いお顔と言動な本物お嬢さまなので、身体がある程度育っていても、どべぐちゃるなんてことをしてはいけないような気がするように思えていて、どんちきババアは粗野なババアな言動をする可憐な美少女なので、身体が育ってなくても、どべぐちゃり対象にされてそうだな、と思える人物です」


ジーオは、わからん‥‥‥となっている。


ギドロイもこうだった、と思い出すのでは。


美少女、それは傾国を実現するのだと、それでもギドロイは共にいることを選んだのだと、祝福、それはお子さまにはわからないものとなっている。








◇◆◇◆◇◆◇








「マツリカはど庶民なの?」


「マツリカ商会、というのは、私がお茶を飲んでくれるお客さまを求めて始めた商会なんです。茶葉、というのは、一定量抽出?味や香りが出る?ものですよね?」


「そうだね」


「ちまっとだけ淹れるの面倒‥‥‥ということで、呼んでくれたお客さまのところへ行って、お茶を淹れ始め、持参したお菓子を出して、お茶も出し、私も飲む、という店です。お茶は色々種類があって、注文に合わせた茶器も持参しますので、気に入ってくれたお客さまが、茶器を注文してくれることもありました」


「ジャスミンティー?」


「そうです。ジャスミンティーを気に入ったお客さまが、マツリカさんと呼ぶようになると、マツリカさんに注文する、というように使用されるようになりましたので、じゃあ、マツリカ商会としよう!となりました」


「どんちきババアとしては、弱い?小さい?家?」


「どんちきババアは、急に、ゼンマイどばか娘が着ているのと同程度な上等さ?見た目?な服を着るようになっていました。三番は、三番が与えてやっていたそれを、おまえもお古として私にやれ、という言い方で、完全部外者であるどんちきババアにも、私が留学することを教えてやり、そこでどんちきババアは、私はマツリカという家に所属しているのか、と知ったでしょうが、三番とゼンマイどばか娘は私をアローラと呼ぶこともありましたので、アローラが本名なのに、というようなことを思っていそうです」


ジーオは溜め息をつき、気が重そうに言葉を発する。


「持参させられたの?」


「下着姿を想像してしまうことを言うね?」


「‥‥‥わかった」


「ゼンマイどばか娘は、脚だけ伸びてるよね?な勢い?比率?で背が伸びるようになったので、採寸そのままに作ってしまうと、腰ここ?!な見た目となってしまうんです」


「怖い見た目になるってこと?」


「全身ど美人なのだと、ぱっと見てわかったのでは、どんちきババアの攻撃がどれほどなものとなるのかと恐ろしい‥‥‥どうせ、下着姿を見せろなことを言われることになる、という予想ができてしまい、腰の位置をどこまで下げるのか、となりますが、座ったりしゃがんだりすると丸わかりですので、見栄えというものが‥‥‥となってしまいます。腰の位置を調節することをせずに、腰回りも包まれる長さなカーディガンを羽織る、という方法を採用することにしましたが、どんちきババアはまずカーディガンを脱がせようとしてきます‥‥‥鬱陶しい。ということで、ゼンマイどばか娘のお古であるのかどうかは、私にはすぐわかるんです」


「全部どんちきババアのなんだろうな、と思える‥‥‥?」


「全部ゼンマイどばか娘のだな、と思えるのは思えるんですが、同じのをどんちきババアに与えてやっていたのかな?と思えてしまう気色の悪いお古となってしまっていたので、ティファカさまとラージウにも、そのまま話したんですが、間の国では胸元の開いたデザインが流行中で、王女さまが流行を無視するのが、なんだよね‥‥‥と教えてくれました。アローラのクローゼット!」


「君はな‥‥‥金がね?」


「大好きです!ゼンマイどばか娘もママさんも、私に回すことを思えばと、その時の流行というものではなく、私に回って、サイズ違いをゼンマイどばか娘に作ったとしても着られるデザイン、というものを意識して作っていましたので、私としては、広い年齢のお子さんに受け入れてもらえるデザインだと思っています。試着的にティファカさまに着てもらい、これ売ってたら買う、と思ってもらえたものについては、ちょこっとデザインだとか色使いをティファカさま好みに変えて、よし!商品化!としていました。間の国の最先端、それを着ているな?と言っておくと、ゼンマイどばか娘は、やれよ!となってくれましたね」


「ゼンマイどばか娘さんとしても、自分が渡したものだと思っている?」


「いいものを着ているように、ということで、一から仕立てた上等なものだけを選んで急いで持たせてくれた、と聞いていたんですが、どうせ強烈胸糞自白なのだろう三番の言葉を聞き、え‥‥‥と思ってしまっていた、というものです」


「混ぜてあるものだとして言われてしまってはね‥‥‥どんちきババアにも教えておいた、という強烈胸糞自白?」


「新しいのを用意してやりたいのに、ゼンマイどばか娘と同じような勢いで背の伸びていないどんちきババアが新しいのを欲しがらないので、この機会にな?という気色の悪いお報告でもあると思っています‥‥‥」


「‥‥‥留学生の名がフユーとなっているのはどのように?」


「三番が生きているので、どんちきババアに乗っ取ろうとされることは、このように不可避です。死んでいいよ、ってことだと思っています」


「‥‥‥指摘したくなるんだが、どうしてずっと寄ってこなかった?」


「次男さまに寄って行く、という行いをできる機会として、実現できそうとなると、次男さまの近くにいる私に会いに来た、というような用事ですよね?」


「君が次男の近くにいると確認できれば寄っていこうと?」


「今現在、タイサンボクの方があなたに近いようですね」


「タイサンボクを使って、君がどこにいるのか知ろうと?」


「三番の言う通りに私が西部にいるのか知ろうとお手紙攻撃をすることは可能ですが、私に気付かれてしまいたくないので、人を動かすことにしたでしょうね」


「祭りのスケートに女の子をこれでもかと集めた中に、おじさんの娘を紛れさせておいた?」


「ポギャロも、こんなに?となっていたので、列の最後尾に寄っていって、何の列なんですか?とか聞いてみると、ポスターを貼っていた店を教えてくれたので、ポギャロにその情報を渡しておいて、エンラッドの三女さまに、ドンチッキが出て戻ってくる地点の近くにあるベンチに座っている女の子を遠目で確認するように頼むと、どうも会場に点々と配置されているように思えてならない女の子達がいるんだ‥‥‥と教えてくれました」


「ずっとその場から動かないでいる?」


「ベンチにずっと座っていたのがマーシャで、並んでいる列の先頭を通り過ぎてしばらく行くと、折り返してきて、列が終わっても、露店の前をぐるっと歩いていって、一番端な露店を通り過ぎてしばらく行くと、また折り返す、という動きをしている子もいましたし、湖だけではなく、露店が出ているエリアだとか商店街だとか、温泉お宿の近くだとか、サカキの領主さまのご自宅を含む、お邸な建物のある近くでも、そういった動きをしている子がいましたので、現地の警察が連行してくれました」


「やる気がすごい‥‥‥」


「待ち合わせをしているんですが銀髪の女の子を見ませんでしたか?と聞き込みをされていて、私がよく行く店の店主さんだとか温泉お宿の支配人が、通報してくれていました」


「その情報しかない?」


「そうでした。どんな子なのかと聞いてみても、五歳程度かなと思える身長で、変わったスカートを履いてて、銀髪なんです」


「犯罪者を追っているんだとしても、もっとあるよね?」


私も笑ってしまう。


「そうですよね。店主さんは、囲んでぼっこぼこにするつもりだとしか思えなかったと怯えていました」


「そんなに来た?」


「寒かったですからね。どこで待ち合わせをしていたのかは、あっちの方、湖、祭りの会場の入り口、のようにばらばらなんですが、あれー?どこ行ったのかなー?という雰囲気もなく、知ってるんじゃないの?な態度でやって来て、そういった子は見ていない、と答えてやっても、どういった子なら見てるんですか?というように、やらされててもう嫌!というのを態度に出しながら長居しようとされていたそうです」


「どういった目的だとか、その子がどういった子なのかという情報を持たせてもらっていなさそうだね」


「いかにも子分だったので、まずはマーシャと合流させてやると、みーんなマーシャの後ろに回ろうとしていました。しかしタイサンボクのおじさんも連行されてきたのだと見せてやると、みーんなマーシャから目を背けがちとなっていて、おじさんは、すぐ皆のパパも呼んでやるからなー?かくれんぼも大規模になるとこんなな!と笑っていて、おじさんが供述した通り、パパさん達は宿泊先で待機していました。おじさんによると、祭りがあると知って、大きくなっている子だけ連れて皆で遊びに来たんだ、ということでしたが、全員を個別に取り調べてやると、祭りに行こうと連れ出されたと思えば宿泊ありの遠出であり、着いてみれば、もう一人合流することになっているから、その子を探せと指示を出されて散らされてしまい、散った先でパパさん達は、宿泊先で待ってるから、雪遊びが終われば戻っておいで、と言い残して立ち去ってしまったんだ、というのが子供達とそのパパさん達。十分な金を所持してきていたタイサンボクの親子は、毎日服を買ってもらえるなんて夢のような旅路だったと語り、皆に紹介したいので私を探していたんだが、何らかの理由で私は来られなくなったんだろうな、と供述しました。私とどういった関係なのか、どうやって祭りがあることを知ったのかといったものには、やだなー、何か疑われているんですか?かくれんぼをしていただけなんですよ?何か被害でも?」


「被害、ね‥‥‥」


「さらに?」


「領主を呼んでくれ?」


「あなたです」


「え?」


「受付をしているはずだそうで、次男さまは次男さまのお相手のところへと案内してくれる私を見つけようとしているそうだ」


「は?」


「お誕生日さまはあなたなので、あなたのためのお祭りですよと受付させてやるなんて、間の国の王家というのは仲がいい!」


「はー‥‥‥?」


「と言っていたのが、左の国の国家的なプロジェクトとして、次男さまのお相手を保護しているんだが、次男さまはお相手が年頃となるのを待てないので、秘密裏に案内してもらおうとしているんだ、と語りました」


「警察の職員が知らないのも無理はない?」


「そういったものでした。私が被害を申告したと知ると、会わせてください!と煩く、次男さまのお相手というのはマーシャなんだ‥‥‥と開演。タイサンボクの親子によると、次男さまのお相手の影武者を務めているのがマーシャであり、私が案内するのはマーシャのところにじゃないし、この女の子達のところにでもないよ?と私に教えてやらないとならないそうだ。もちろん?」


「え‥‥‥ぼ、く、のところには何も‥‥‥?」


「タイサンボクの親子の周囲で聞き込みをさせました‥‥‥おじさんの娘は次男さまのお相手の影武者をしていると言い張っているんだが、どんな狙いだろうか?」


「なんてことを‥‥‥」


ジーオとジョルムは、揃って笑いながら俯いてくれて、楽しくなる。


「タイサンボクの親子が日頃どんなことを言っているのかが、山のように出てきました」


「腹立つ内容なんだろうな‥‥‥」


「奥さまや、奥さまの両親や、おじさんの同僚や、親子の友人に、こーんな目に遭わされているけれども!これでいいの!だって自分達ってそーんなの気にしない!なんてことはない!な内容でした」


「関わりたくねぇ‥‥‥」


「あの親子なら、次男さまだとして別人を連れて歩くくらいするだろうな、というものもありましたし、長女の嫁ぎ先は次男さまだと言い張ることは決定だな!というものもありましたし、ど強烈な虐めをしているというものもありましたが、騙されてるんじゃないのか、というようなものは、無、でした」


「イヌマキ‥‥‥?」


「急に訪ねてこられて、上がり込まれて、帰ってくれたな、と思っていると、イヌマキのおじさんの自宅って‥‥‥だとか、なーんにも出してくれなかった‥‥‥だとか、社交辞令だったのかな‥‥‥と、イヌマキの末のお嬢さまの周囲で言いふらされ、周囲としても、何が起きているんだ?というものだったんですが、何かしたの?だとか、言ってやったからね!だとか、敵ですよね?」


「敵だね‥‥‥」


「パン屋で、今、イヌマキの末のお嬢さまがあのパン触って逃げたよ!」


「地獄だよ‥‥‥」


「通報されて、連行されて、取り調べられていても、イヌマキの末のお嬢さまってね?と協力者面で、あのパン屋とはこーんなに仲良しだから許せなかったの!あの辺りの仲良しな店ぜーんぶを見回りしなくっちゃ!と犯行を予告です。パン屋のご主人が、さも昔からの馴染み客であるかのように振る舞われて‥‥‥と、迷惑しているのだという内容を証言したと知ると、仲良しだと思っていたのはマーシャだけだったのかな、でもね?とこーんなに仲良しで、絶対許せないの!イヌマキのお嬢さまってあーでこーだからあんなことを!と語っていきます。保護者としておじさんが呼び出されれば、まずは娘と話をさせてください!と騒ぎ、何があったのでおじさんが警察に呼び出されたのかとすでに説明されていて、マーシャに会わせてもらえていないのに、以前も同じようなことがあったのだと、マーシャが語るのと同じような内容を語っていきます。おじさん親子は、イヌマキの末のお嬢さまがそんなことしていたから教えてあげたのに‥‥‥と言いふらし、イヌマキのおじさんと末のお嬢さまには、ぜーんぜん気にしてないよ?これからは今まで以上に仲良くしようね!と寄っていきます。そうして?」


「男?」


「寄ってきました‥‥‥イヌマキのおじさんに見合いを申し込む。末のお嬢さまは、まだ八つでした」


「手口だと思えるよ‥‥‥」


「イヌマキの末のお嬢さまって、どんな男性なら満足するんだろうねー?まさか次男さまなのかなー?次男さまのお相手になるつもりでいるからー、と語り、おまえ次男さまの何なの?と聞いてほしがり、実はこんなことがあったからお相手に選ばれたんだって母方の祖父母が盛り上がってるんだー、それに対してタイサンボクの祖父母というのは落ち着いたものでね?と語り、次男さまのお迎えが来たらこーんな生活にー、と語り、こんなに浮かれてたなんていつか次男さまと一緒にこの辺りに来ることがあっても絶対言わないでね!と語り、絶対言わないと明言すると、やっといなくなってもらえる‥‥‥」


「僕‥‥‥そんなことのために、と思ってしまうんだ‥‥‥」


「私が来た。急いでどお嬢さまとならないと!ということで、きちんとあの方を標的に選んだんです」


「‥‥‥そうだね。それが犯行内容だ」


「よーし、エンラッド!行ってこい!」


「え‥‥‥?」


「東部という地にエンラッドが移ってきた、誰もが動きを止めました。次男さまー、喫茶エボルブルス作りたいー」


「おまえ‥‥‥」


ジーオの目は冷却機能が付いているのだとしか思えない。


「私には見えていました‥‥‥タイサンボクの親子の計画が。留守中であるご当主さまのご自宅に上がり込み、引っ越しを済ませ、ご当主さまの身の回りのものだけを、タイサンボクの親子の自宅へと移しておき、伊予柑の木を夜な夜な引っこ抜いては、ご当主さまのご自宅へ移し終えれば、ご自宅へ移らせてやるよ」


「それであの配置ね‥‥‥」


「タイサンボク領の端に、東部に正面を向けるように喫茶エボルブルスを配置すれば、それはもう、タイサンボクは東部!てめぇらは南部!エンラッドが、東部、という領域を広げてくれましたね?」


「‥‥‥そうだね」


「イヌマキのお子さま方には東部を案内してもらいましたし、もちろん次男さま大好きおじさん達のお子さま方も同行します」


「あんなに護衛を投入したのって‥‥‥」


「そういうお家!選び抜くようなお家!組織を形成するような犯罪者が相手!イヌマキのおじさんは、お祭り誘拐事件が起きると、すぐに門番という使用人を雇ってくれましたし、末のお嬢さまに護衛をつけてくれました。攻撃されているから守る、それを見せつけてやらないことには、ど糞餓鬼が帰ってくれません」


「何してんの?」


「パン屋のような利用されて警察を頼ることになった皆さまに、合同で損害請求をしよう!お触りし放題パン屋だと言いふらされているんだぞ!というようなことを言って回ると、マーシャに借金として積んでやることができ、そのことを、東部、という地域に周知させました」


「おや?」


「離縁して、戸籍上でもおじさんとマーシャの二人世帯となった場合には、おじさんが支払うことも可能です」


「引っ越しは?」


「ご当主さまのご自宅には、通報員を雇ってもらえましたので、引っ越し作業をしようとやってきたタイサンボクの親子を、警察に連行してもらうことができました」


「母親と弟妹は?」


「寝ていたので起こさなかった、先に行くが迎えに来る、という置手紙が自宅にありましたが、母親と弟妹は、朝からいないな、と思っていただけで、おじさんの自室にあった置手紙を見つけていませんでした」


「おじさんと長女の荷物だけ?」


「おじさんと長女はそれぞれ個室を持っていましたので、そこにあった荷物を運びこみ、おじさんと長女でご当主さまのご自宅を占拠し、ご当主さまをおじさんの自宅で暮らさせておいて、形ばかりとできそうな離縁をしようとしていませんよ、とやるためにもと、ご当主さまと妻子を呼び寄せ、はい、タイサンボク!という予定だったんでしょうね。母親と弟妹は、アローラ学問所の宿舎に入り、そことアローラ学問所にも門番を置きましたし、アローラの散歩道にも門番を置いています」


「来るの‥‥‥?」


「迎えに来たんだ、として弟妹の名を叫び、今日じゃなかったのかな、と言いながら立ち去りますし、アローラの散歩道では、アローラと叫びます。すると長女が、あっちで待っていたのに、と登場し、二人仲良く去っていきます」


「とことん腹立つ‥‥‥」


「奥さまには、長女のためにも離縁した方が、だとか、長女のためにも離縁したいの、という言葉を教えておきました!」


「難しそう‥‥‥」


「奥さまとしては、生活費というものをもらおうとすることができますので、稼がないと!と思って、熱出した子の看病しなくていい、というのを喜んでいましたね」


「そう聞くと、ゆとりある生活というものを手に入れた?」


「自宅である場所にいて嫌な思いをすることがなくなり、子供達がいくらか成長しても、同じように働くことを続けていける、と思えるというのは心強い、と言っているようですね」


ジーオは何か考え込んでいたようだったのだが。


「君ってお見合いさせるのも好きなの?」


「錬金術師のオプション機能に、お見合い老婆、というものが含まれています。東部なんですから、海産物のバーベキューですよ!匂いがついちゃったー、でお宿!軍医とかいますよね?」


「あ、そういうのもね」


「ドンチッキは、軍人さんとしての知識なのか、確かに、ずるむけてそう‥‥‥と思える回数ぐるぐるしていたようなんですが、筋肉痛にはなっていても、足は無事だったように見えたので、事前に足首の辺りまで保護しておいたのかな、と思えました」


「スケートって、すいー、だから‥‥‥体重を乗せて、ってこと?」


「そう聞くと、足という部分を酷使するような動作ではない?」


「そこはわからない。軍でそういった知識は教えていない。王城の医師に懐いていたから、と思える。ティーポット?」


「取っ手を持とうとしていて、指を本体に接触させてしまい、熱っ!となって、取っ手に引っ掛けたまま、手を移動させたことにより、テーブルの上でティーポットを倒してしまった、という出来事はありました」


「紅茶は?」


「紅茶が流れてきた先に座っていた私のエプロンで受け止める形になりましたが、ドンチッキが好きなだけ布を買ってくれました!」


「受け止める?」


「私というのは緩慢なお子さまなので、お?流れ?と思って、テーブルにあったものをどけると、私のエプロンに到達していましたね」


「エプロン?」


「三番は、どでかいよだれかけと言っては笑ってきましたが、ゼンマイどばか娘にも着用させると、何も言わなくなりました。どんちきババアは、作業する際に着用する私に、奥さんごっこでもするの?と、着用するのをやめさせようと色々色々、それはもう色々言っていましたので、どんちきババアです」


「ドンチッキは?」


「官舎の周囲で着用していても、特に何も。どうせ、わー!で、ぎゃー!で、だー!とかしか言わないんですよね?」


私が手の動きもつけて言ってみると、ジーオはじわりと笑って言う。


「そのまんま」


「火傷していたので手当てして包帯を巻いていると、ちょっと、腕まで巻いてみたい、とは言いだしたので、腕を吊るところまでやらせてやりました」


「お医者さんごっこ?」


「アローラの聴診器!本物聴診器をお子さまサイズに!しかしイタドリ博士の発明品なので、デザインはクッキーです」


「アローラは何をしているの?」


「ポガロが、何か小動物に住み着かれている気がする、と言い出し、イタドリ博士は分解しようとしたんですが、分解しないでー!とやられたので、聴診器を作りました。聴診器を使って中の音を聞いていると、リスがポガロの肩から顔を出し、ポガロが、ん?と見ると移動して、ポガロの視界に入ってやらないことを楽しんでから、どこかへと。ポガロはアローラに、狩りをしろ、と言いましたので、アローラはポガロの頭に罠を仕掛けようとしましたが、違う‥‥‥と言われてしまいます。アローラは、ポガロを座らせると、頭にナッツを置いておくことにしました。ポガロは、ナッツを全部食べると、違う‥‥‥とアローラの胸倉を掴みます。アローラが、眷属のリスを呼び出すと、ポガロはアローラを着地させてやり、そのリスを、肩にのせてお散歩するようになりました」


「君のは絵がないと‥‥‥」


私がリュックから、アローラの聴診器を取り出すと、ジーオはすっと手を伸ばす。


受け取ったジーオは、クッキーデザイン部分をしげしげと眺めていたのだが。


「まさか?」


「売れる?」


「‥‥‥これ、何に使っている?」


汚いものを見る目で見ているジーオに教えたくないのだと、存分に態度で語っておき、手を伸ばすと、ジーオは、黙ってアローラの聴診器を返してくれた。


「スケートのは?」


「お手軽に癒されたい、と言うので、八朔の皮で足湯をさせてやって、爪にクレヨンを塗ってやると、お子さまフットサロンは閉店です。バンラームは、どばかに香水とマニキュアを買ってきたので、お子さまフットサロンは、お子さまネイルサロンとして開店するようになりました。備品として、足湯に適した大きさな猫足バスタブを作ると、赤ちゃん用品な大きさとなって売り出されましたし、お宿に赤ちゃん用浴槽として設置されるようになりました」


「あるの?」


「もちろんあります!アローラの眷属リスのお風呂!ポガロは、アローラに眷属のリスを呼び出してもらうと、一緒にお散歩して、きちんと洗ってから、アローラに返すようになりました」


「‥‥‥もしかして、君が与えてやったの?」


「自分にも開店してくれと言われ、嫌だと言うと、自然と、出来上がっていましたね」


「‥‥‥どら焼きみたい?」


「次女さまだと断定してやると、三姉妹なんだから、第一王子の分は長女さまだろ、と言い出しました」


「‥‥‥それで、次男の分が長女だとしてやった?」


「可愛いよね?」


ジーオは、何かを見透かそうとするかのように、じっとこちらを見下ろしていたのだが。


「夜中のキッチン?」


「こしあんだと盛り上がりすぎるから、粒あんにしておくんだよね?」


「君としては、フユーリンさんとの恋物語だそうなものは、三番とゼンマイどばか娘さんが送っていたの?」


「大好きバンラームが糞坊に自由使用を許可してくれたのでと、バンラームがやっているそうな謎の軍人ボゲチョとして、どこのとは書いていないそうな第二王子殿下だったり、どこのとは書いていないそうな局長だったり、どこのとは書いていないそうな窓口だったりと左の国の宮廷の住所を差出人に使用して、三番が一人で送っていたんですが、密告!というご気分で、何かご入用ですか?な文面を心掛けるんだから、宛先は第二王子殿下の従者だよね、と専用お手紙セットを使用せずに送り、ママさんに晒されてから受け取ることに甘んじてやった、気持ち受け取ったよ、を目にしたことによって大噴火したゼンマイどばか娘に合流されてしまったので、二番王子として、ケイオスタ・タンバリンとフユーリンさんの恋物語を送るようになったんですね」


「合流される前は?」


「誰だとは言っていない留学生は、独自な評価を通過した御曹司さまに精子を与えてもらうと、その御曹司さまの財布の中身を永遠に搾取して生きるようになる、というような内容です」


「三番はゼンマイどばか娘さんには、次男が受け入れ担当だそうなものをやっている、と?」


「三番は私を王女さまのところへ辿り着かせたいので、王子さま方全員を近付かせないようにしようと、サカキの領主さま宛てに送っていただろうと考えています」


「それを、ポギャロが受け取り、長男だとして行かせる判断を?」


「私には、ドンチッキは第二王子お殿下さまとしてやってきたんだが、ポギャロにケイオスさまと呼ばれてしまったので、長男さまか‥‥‥となっていたように見えました」


「次男がやりたかったの?」


「第二王子お殿下さまとして、第一王子お殿下さま中ドンチッキのお見合いあれこれについて、私に聞きたかったのではないでしょうか?」


「聞き終われば、次男として引っ込むつもりだった?」


「聞き終われば、長男さまとして出てきて、窓口担当やるよー、とやろうとしていたので、ポギャロが止めたんだろうな、と」


ジーオは、首を傾げたそうにしつつ考えていたのだが。


「お見合いあれこれを次男の行いだとしようとしていた?」


「ドンチッキとしては、次女だから次男さまの分だったんだ!次男さまがいいんだ!ドンチッキから守ろうと後宮に入れようとしている!とでも思っていたのではないでしょうか?」


「そういうのか。そんな感じだな」


ジーオに言われ、ジョルムも小さく頷いている。


「ゼンマイどばか娘としては、次男さまを守って!とやったんですが、願いは届かず。三番に合流して、窓口担当をしているのは長男さまだと知り、まずは長男さまを守らないと!とやっていたんですね」


「君、何するの?」


「今、やってる」


「魔女?」


「きゃんきゃん子犬」


「‥‥‥え?」


「きゃんきゃん子犬は、予言なんだか、呪いなんだか、警告なんだか、という訳のわからないものを、きゃんきゃんきゃんきゃん言います」


「あー‥‥‥今?」


「今」


「恋物語で守ってるの?」


「ゼンマイどばか娘からの警告ですね」


「手を出すな、という?」


「そうです。ジョルムもらうね?」


「まだ、早いと思うな‥‥‥」


「従者になるそうですよ?」


「はあ?僕の?」


「従者仲間的にポギャロと一緒にいたんです」


「従者としての仕事中だと?」


「アローラというのは、次男さまのお相手となったマーシャのことなので、あなたに手取り足取り教えてもらえることになっている、という内容を、夢見がちであるかのように、あのねー、次男さまの従者になったらねー、とパミザとデューイに語っています」


「君が胸糞悪い!」


(‥‥‥そうだね)


何かが上がってきそうになるのでは、お子さまの心の中では、眷属達が全員集合してくれている。


ヤージュ・アルメリアは、私にいくらでも物語を与えてくれた。


魔女は崖にいて、見渡す限りの燎原が広がっていて、眷属達が側にいる。


それなのに、どこへ行くというのだろうか。

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