106.恩知らず
『え?!風呂?!』
キッチンで一人、椅子に座っていたジークは立ち上がる勢いだ。
『どうだい?ジーキュの結婚式は?』
『どうして俺?!』
『ジョルムは、私なんてぶっ殺してやりたくなっているだろう?』
『知らない!そんな会話してない!』
『死ぬべきドンチッキ・トンチッキは、ディダディドゥーディー・ドンチキーとして私のカフェに幽閉だ』
『‥‥‥何?』
『死ぬべきドンチッキ・トンチッキは一人で生きるくらいなら自死を選ぶ。それを生かしておきたいのでは、ジョルムは、ディダディドゥーディー・ドンチキーにしようとしている私をぶっ殺そうと思うだろう?』
『何をしているんだ‥‥‥?』
『胸糞ロードを走り回って遊んでいる。間の国はまったくもって管理できていなかった、そう言われて、どのように殴り返すつもりでいるんだ?』
『何を言っているんだ‥‥‥!?』
『間の国を侵食されていた、その部分を実在させておかないことには殴れない。実在させておく、その部分となってくれてきたのが、死ぬべきドンチッキ・トンチッキだろう?幽閉、そのくらいを勝ち得るには、王子という身分は十分なのではないのか?』
『え‥‥‥これ、何?』
探してみたところで、キッチンには私とジークだけなのでは、何だかジークが不憫に思えてくる。
『撤収だ!ジーク!』
『何?!』
そんな顔をされては、どうにも弱者を前にしている気分となってくる。
(追い込んでやっているぜー)
心の中では、眷属達も悪い顔となっていく。
『ジークは、私がジョルムにぶっ殺されない方が、まあ、いいかな、程度には思えるのではないか?』
『思うよ?!』
『死ぬべきドンチッキ・トンチッキを、死んでてくれないとな間の国の第二王子殿下に連れ帰らせろ』
(あれ?笑顔?)
『そこを、話そう!』
『死ぬべきドンチッキ・トンチッキが生きてるんだか死んでるんだか、健全にお育ち真っ盛りなお子さまが知らないで済むようにしてもらいたいのと、あー!よかった!死んでたー!って思わせてくれるといいから、間の国の第二王子殿下の死亡が記されている歴史を目撃させてほしいね』
『そっち‥‥‥そっちなんだねー‥‥‥』
『イオッシュが焼き殺しに乗り込んでくるのを待つつもりでいるジークは、東部支所所属員的お部下さま方が残っていてくれると、それで十分だとも思っているのではないか?』
『それ、は、まあ、そう、かな‥‥‥?』
『連れていってやって?』
『‥‥‥まさか?』
『焼き殺したいおじさま方は、こんな場所で焼き殺すより、そんなもん、間の国の王城のど真ん前で焼き殺したいに決まっているだろう?』
『俺なの?!』
『ジークは、イオッシュを単独で連れてきてやって?』
何かを噛み締めるジークは、祈りを捧げているようにさえ見えてくる。
『私としては、まずは死ぬべきドンチッキ・トンチッキが持ち帰ってきたギドロイ・ヒノキを焼き殺すのを、死ぬべきドンチッキ・トンチッキに実行してもらいたいが、それでは焼き殺したいおじさま方の邪魔をすることになってしまう。どうか、ルイーゼのその身を守り抜いたヤマユリのババアに、あなたの愛息子が守り抜いたと伝えてやってほしい。と、死ぬべきドンチッキ・トンチッキに伝えてもらえないだろうか』
『‥‥‥ヤマユリのババア?』
『生き残るなんてことができる行いだと思わずに生きてきたヤマユリのババアは、ただ、ルイーゼのカイドウを今しばらく継続させたい。そう願っているのでは、掃除だってするし、合言葉よろしくダイジババアを訪ねようとするし、自分こそがど愛人なんだと供述しまくって、隣に吊るすことにしてもらえたりすると、これがダイジババアなのか、と思うことができると考えているだろう。可能ならば、アローラの散歩道で即時演奏家(作曲者)という肩書を手にすることをさせてやってもらえると、なんて思うし、二代目ダイジババアが必要なのは死ぬべきドンチッキ・トンチッキだけなんだと知らずに死ぬべきドンチッキ・トンチッキが死ぬといい、と思っている』
ジークは、私に自分という存在を知られたことを嘆いてくれていそうだ。
『お宿の支配人と話し、ここにあるものはすべて持ち帰るといい。さあ、ここは施錠してしまうから、もう敷地の外へと出るんだ』
ジークは歩き出し、キッチンから出て玄関へと向かう。
私も一緒に外へ出て、ジークが敷地から出ると、門を閉め、施錠しておく。
玄関から屋内へと入ると、施錠して、邸の中を見て回る。
懐かしい我が家、という感覚を得ることをさせてくれるこの邸が小さくなったのではなく、私が大きくなったのだと知っている。
そんなことまで悲しいのでは。
◇◆◇◆◇◆◇
(暗いなー)
持ち出してきた布団に横になって、カツサンドを食べていると、下等生物とはここにいるが?な気分となることができる。
「あんた、何してるのよ‥‥‥」
(カツサンドだが?)
目を合わせることだけしてやると、ファーゼは、布団の端にでも腰を下ろしてやりたくなっているようだ。
だが、布団は半分に折りたたまれ、その上に、でーん!と私が寝ているのでは、立ち去る選択をしたくなっているのかもしれない。
暗い、暗い夜だ。
私の分だと私がそう判断するものを、キッチンに残しておいてくれたのは、ギドロイだろう。
もういない。
それはいなくなったのではなく成長なのだと、ビュードノーアは言うだろう。
もういないのに。
咄嗟の判断、それがその誰かを物語る、そう思う私は、何をしているのだろうか。
もういなくなった。
私は自分で選び、カツレツをカツサンドとして仕上げて持ち出し、これは私の持ち物だから、そう判断して布団を持ち出してこうしている。
食べたくない。
だが、美味しい。
手にすることを決めて、手にしたのだから食べると決めて、私は今、出すために食べている。
自分の中を通過させる、それをすれば生きている。
偉い偉い、そうして自分自身をどうしてきたのか。
どうしてここにいるのか、それは私が決めたからだ。
誰も、誰もいないのに。
暗くて、暗い夜だと思うしかない、これは、全部空なのだと教えてくれた。
いつまでも明けないままでいい、そう思わせてくれているというのに。
いつまでも、いつまでも悲しい。
それでは私は涙を零す、それをすることになる。
どうしても悲しいのだと、私の隣に寝転んだジャドルーオは、私を見下ろしている。
「ねえ、この人、誰‥‥‥?」
ファーゼの問いかけが聞こえても、反応というものを示す気にならない。
それなのに、噛むことは繰り返す、そんなことが悲しいのでは、ジャドルーオは私からカツサンドを受け取り、考える。
(まあ、やってみろ)
私が場所を譲ると、ジャドルーオは布団に横になり、カツサンドにかぶりつく。
ジャドルーオの、美味っ!を確認すると、私はジャドルーオの長い脚を除けておいて立ち上がる。
ファーゼは、目を泳がせまいと、その場で立ちすくまずに立っている。
邪魔なのだと、こんなにも明白なのでは、私はまた行くとしよう。
食べたのだから、その分動ける、そうして私は走り出し、建物の上へと駆け上る。
(きれいな夜だ)
そう思えたのだから、私は大きく息を吸い込み。
「きゃー!次男さまよー!次男さまが来てくれたわー!愛しいケイオスさまが‥‥‥」
(何?)
私の前に立ちはだかったニーニトッセは、見上げるお子さまに怯み、沈み込む。
いなくなれ、心の中では聞こえている。
いつだって、言われたことはないのだが。
私は隣の建物へと移動して、叫ぶ、それを繰り返していく。
もういない。
一人であることにほっとするのでは、いつまでだって、私は覚えているのだろう。
◇◆◇◆◇◆◇
「おまえは何をしたんだ、って‥‥‥」
「地面に直に正座、これはあれなのではないでしょうかー?」
「うるせぇ!」
「てめぇの権限を口頭で明示できるんだろうなー?」
「うるせぇ!」
畳まれている私の布団の上に白衣を脱ぎ捨て、ギドロイとなったギドロイは、きちんと手にしていた聴診器は首にかけておく。
「おー?何だー?おまえもきらきら出せるのかー?」
「うるせぇ!」
(うるさいんだって)
私の左隣には赤い首輪さんがぴったりと寄り添ってくれていて、右隣には。
(君は、どうしてここにいるんだい?)
緑の首輪さんは、何?と気にしていないようだ。
「まず、おまえの後方にいる三匹は何だ?」
「桃色首輪の、どん、ちき、ババア、です」
ギドロイは、三匹を怪訝そうに眺めていたのだが。
「両隣は?」
「赤い首輪の予備糞ビッソと、緑の首輪のぴぎゃ糞ギッソです」
「もっとあるよな?」
「国境の中にいたのは間の国の第二王子殿下に着用させられた桃色首輪。スイカを離さなかったのはどんちきババアとお揃い聴診器。店番していたのは爆弾ネックレス。馬車にいたのはブランケット。私という魔女の魔力を分散させているそうなので、どんちきババアが持っているそうな聴診器も揃わないことには、私は小さいまま、という理論です。アローラはアクセサリーを掌握していますので、その権利関係で、まず一稼ぎしようと思っています」
「一稼ぎという表現を使用しないように」
「おまえは、私が書いたそうなものをおまえの愛しいどんちきババアに与えてやり、おまえの愛しいどんちきババアはヤマフジのおじさんを通して、ダイジババアの裁可を得た。だが、それをおまえの愛しいどんちきババアがおまえに知らせないのでは、私は留学していない、とおまえの愛しいどんちきババアはしていたのに。あー、祖先の行いなんて知るか!なギドロイ・ヒノキと、ヤマフジにあったのなんてぜーんぶ偽造書類ってことでいいんじゃないか?なギドロイ・ヒノキの愛しいペソン・ドンチギーのおどべぐちゃりに活用できてしまう私って、なーんてど便利なお子さまなんでしょー!」
片頬をひくひくさせつつ何かを押し込めようとしているギドロイは、こうして見上げてみると、もう長椅子に横になるには、はみ出してしまうのではないだろうか。
(さっきもはみ出しまくってたもんな)
「組織によると、ダイジババアの三姉妹、それは、ザリガニッチ、胸糞お化けルイザ、どんちきババアです。組織によると、ゼンマイどばか娘をやっているのはザリガニッチであり、工場長として、胸糞お化けモルガをうぷぷさせる恋愛小説などを製造しています。まあ!女遊び物質ですって!とわらわら出てきて、女遊び物質を囲んで謎の建築物なのか国境なのかの前まで来ると、工場に行けない!どういうことなの?ここは間の国の南部、そう!間の国の第二王子殿下の妃に相応しいなんてものではなく、間の国の第二王子殿下の妃そのものであるどんちきババアが間の国の第二王子殿下の妃そのものであることを誇るための英才教育の結果として左の国の言葉しか使用させないことにしている間の国の第二王子殿下の妃そのものなどんちきババアの母方の実家のある土地のはず!と騒ぐ予定でいました。当時のヒノキのおじさんのお気に入りおじさんがヤマフジ家当主となったのだろうと考えると、確かにボロニアというのは辿ればヒノキ、なのかもしれませんね?生まれる前からの幼馴染どころか、生まれる以前からの親戚だったとはね!」
「おまえって‥‥‥本当に、一回でいいから、寵愛、という現象について、よっく考えてみろ」
「あたかもお気に入り筆頭であるかのように扱ってやっているんだから、そうされることをきゃっきゃきゃ喜んで見せて、ご満足へと誘ってはどうなんだ?というご気分でいる、おまえ」
ほー、と口を動かしたギドロイは、そのまま、何も言わないのかと思えば。
「え?おまえは、まさか、俺の寵愛を得ていると?」
「は?」
「嫌そうに言うな‥‥‥」
「おまえなんてのは、愛しいどんちきババアにいい恰好したいんだから、いい恰好させてくれよ?わかってるよな?ほれ、どうなんだ?と、決して愛しいどんちきババアから目を離さないそうなで、ど便利に私を活用しまくっているだけの、ディダディドゥーディー・ドンチキー。あーあ、死ぬべきドンチッキ・トンチッキが左の国の城のど真ん前で焼き殺してくれてから、死んでてくれないとな間の国の第二王子殿下に連れ帰られていけばよかったのになー!」
「おまえは本当にな‥‥‥何回だって考えまくってろ‥‥‥」
「ファーゼと呼びながら私に触れようとしてきた女遊び物質とおまえって、どっちがどんちきババアの寵愛を得ているの?」
「そんなもん女遊び物質だ!」
「敗走先はあの世がいいんじゃないか?」
「次!」
「どんちきババアを妃としている間の国の第二王子殿下は、間の国の第二王子殿下の妃であるどんちきババアを連れていってからも抱きまくるんだろうな、って思って、やったら、あーんなに祝意!祝意!祝意の嵐!」
「そして?」
「混ぜてごらん?なものを発見した私というのは、取り散らかしているとおまえが表現する資格というものを有していますので、混ぜて、ぺいってやって、ちってやったら、バルコニーに崩壊をもたらすことになりましたね。そこに女の子が二人やってきましたので、間の国の第二王子殿下とどんちきババアはいつだって性行為してるよね?リン、と言ってみると、そうだね!と言ってくれました。素早く性行為に誘いに行かせてやるのがリンだよね?と言ってみると、そうだよ!と言ってもう一人を連れて行ってくれました。屋内への通り道というものができましたので、そこには、ぼすってやってみると、ぼー!ってなって、お子さまには刺激物が出てきたのではないでしょうか」
「どのような?」
「性行為中だったとしか思えない間の国の第二王子殿下がどんちきババアと一緒に出てきて、自分というのはこーのような糞野郎なんだって知ってもらえてよかったー!な内容を語ったんでしょうね。そこにいるはずの死ぬべきドンチッキ・トンチッキに向けて。死ぬべきドンチッキ・トンチッキは、兄さんがー!なる紙芝居をとんする用意がありましたが、ど糞餓鬼に遊んでもらえない現実からの逃避法として腸詰め作りを採用しているようですね。おまえは掃除してこい。そろそろ獣医だそうなおじいちゃんが出てきて、羊を診たがり、羊がいないとなると犬を診たがり、赤い首輪さんを謎の建築物なのか国境なのかの上部へと放り上げると、突然記憶がしゃっきりしたそうなで、山崩れの状況を語り、工場所属員達が言ってくれないのでは、自分で自分を予言めいたことを言うことがあるんだと解説し、大規模な地盤沈下が起こるー!と騒ぎます」
「地下ではありません、地盤沈下の結果です、となあー!」
ここで爆発音が響きまくってきては、ギドロイは私を見下ろす目の温度を下げるようだ。
(勝手に驚いたのに‥‥‥)
「今のは、間の国の第二王子殿下とどんちきババアの性行為が激しすぎたんです」
「うわ‥‥‥本当にそう騒いでる‥‥‥」
「生き埋めになっているのを見つけてくれと言ってやってきます。前にもこんなことがあったんだ。あいつら激しすぎるから、おまえと私くらい静かに実行できるようになってくれないかなー、って愚痴ります」
「うわ、来た‥‥‥」
「この土地には何かある、魔女の呪い、まで言えば、私という髪色を見つけて黙ります」
「黙った‥‥‥」
「魔女さまのお戻りだと大喜びです」
私が立ち上がると、三匹の犬は道を開けてくれたので、そのまま走り出し、建物の屋上へと到達すると。
「魔女の帰還だ!さあ!取り戻した魔力で何をするのか!おまえ達、準備はできているんだろうな!誰も彼も、残らずだ!残らず!私の夫!ギドロイ・ヒノキの可愛い子ちゃんにしてくれよう!さあ!行け!ロー!一人残さず抱きまくれ!それでこそ私の夫!ギドロイ・ヒノキ!私を抱く体力を残しておくことなど容易なことだろう?いつものように、私だけを抱いてくれるロー!ローはいつだって、私だけを特別に抱いてくれる!湯の準備ができるまでに終えることができるだろう?ロー!先に湯につかって待っている!今夜も私を抱きしめ言ってくれるだろう?愛していると!聞き飽きたりしていない!いくらでも!聞かせてもらえる!愛しいギドロイ!早く私を抱きしめて!」
オルゴールを思い出さずにはいられない私は、いくらでも繰り返す。
私が叫べば地面は賑わい、直に皆、静かになる。
私が死をもたらすのだと知っている、皆。
ギドロイは為政者であり、国民という存在を守っていただろう。
(私から‥‥‥)
守ってきたのはギドロイであり、ヤマフジ家当主であり、この地に崩壊をもたらしたのは私だ。
最後はやはりここだろうと、カフェの屋根に立つ。
「さあ!魔女の帰還だ!長く留守にしたが、ペソン・ドンチギーはいつだって間の国の第二王子殿下の腕の中だ!三女を含む燃料はすべて燃やしてしまえ!」
(はー、やれやれ)
地面へと下りると、私も山羊だったものを洗う作業を開始する。
『おまえって、恥ずかしくないの?』
『何が?』
『いつも抱きしめられて言われているみたいだ、って俺に思われる』
『私というのは、抱きしめて言いたくなる事物ではないんだ。もう気付いているんだろう?』
『移設して、残らず間の国で扱うことにすればいい?』
『終わりなんて無い。いくらでも出てくる、潰す、出てくる、潰す、その繰り返しだ。もう選んでる、成人する、結婚する。結婚なんて行いは、組み合わさろうとする二人でやらせておけばいい』
『外から食い荒らされずとも、終わる二人となる可能性も?』
『繁殖を終えて、それでも一緒にいるなんて、何のためだ?』
『愛だそうなものがあるんですってよ?』
『愛なんてのは性行為へと向かうために使用する理論だ』
『そんなもんがあれらにあるのか?』
『あれらは、性行為をする間柄、というものを質草よろしく確保しておくんだ。行為に及ぼうとしないと、それで確保したことにしてくれるのか、という強要する会話をしつつ確保しようとしてきたんだろう?』
『すごいんだ‥‥‥』
『触れることから慣れないとでしょ?と脱いでやるぞ?』
『いや、しない、ってのがまったく通用しないどころじゃない‥‥‥』
『絶対に武力で行動を制限されたりしないと信じきっているよね?』
『どんなんだ?』
『触れてやるぞと寄っていけば、部屋の隅まで追いやられて、うずくまって過ぎ去るのを待つことをするんだと信じきっている』
『そういう‥‥‥?ほらほら窓から逃げようとしたっていいけれど、さすがに出入口の扉を開けるのは服を着ている状態でにしてくれるわよね?と脱いでやるぞ』
『それだと二階の室内まで入ってやって、扉の前にどんちきババアで、部屋の奥側へと追いやられている状況に聞こえる』
『二階?』
『二階が生活スペースで、広々ベッドもある』
『あ‥‥‥そうだな、一階は‥‥‥店だけ、なのか?』
『あなたは自分自身と護衛さんを信じすぎだ。扉を開けた、その扉で隠れる位置に素っ裸の女性が待機していると、扉を閉めようとすれば、あなたはもう自分を使用済みだと認識するほどのきれい好きだろう?』
『あー‥‥‥まあ、そう、かな。だが、王子の精子なんて、そのくらい厳重に管理するものだろ?』
『そのために最重要なのはご本人の意識だ、と私も考える。だが、あなたは部屋の奥へと追いやられていた、と誤解されることを気にしていないではないか』
『俺は、おまえと違って、あんなもん読んだからって‥‥‥二階へ連れ込む予定でいたのか?』
『死ぬべきドンチッキ・トンチッキは、権力者そのものとして、間の国の警察に逮捕されてから出てくることができたどんちきババアを、どんちきババアが望む場所まで送ってやり、その後も、どんちきババアの顔を見に、程度な行いを継続してきたことになっている』
『どうして、そんなのがわかるの?って笑っちゃう俺は問題だとは思っているが、どうして?』
『ひたすら、あいつらにとって都合のいい存在だからだね』
『あ‥‥‥え?‥‥‥どんちきババアを送ってくれた誰かがいないと、ってことか?』
『あいつらは、私というきゃんきゃん子犬が煩いので、間の国の警察はどんちきババアを連れていくことはしたが、実際には逮捕なんてされていなくて、ってことにしたいんだね』
『どんちきババアの協力者として動いていたことにしたいからには、それはきっちり送ってもらえるような扱いを受けているはずだ?』
『そういうのだね。どんちきババアとは間の国の第二王子殿下の妃そのものなのに、正式に妃として迎えることはしてもらえていないだけの、それはもう妃そのものな存在だとしてしている』
『そんなになのでは、警察が協力するし送ってくれる?』
『という部分は、間の国の第二王子殿下が警察にそうさせてくれる』
『あ、そこがな。間の国の第二王子殿下の妃、だから、間の国の第二王子殿下があれこれ手配してくれる、と。え?で、俺が通ってくるみたいになるのか?』
『あなた、バビボブ着てるメグノアードさまなの』
『え?‥‥‥俺が?』
『あなたは、ぼわぼわ頭と内部構造がハイヒールなブーツを履くことで、身長を誤魔化し、バビボブ第一王子、ぶって、西部で出てきた第三王子殿下であり、身長を誤魔化すことをしない状態で、東部でバビボブ第二王子として出てきた第三王子殿下であり、しばらくするとまたもハイヒールブーツでバビボブ第一王子として出てきて、バビボブ第二王子としてここでそうしている第三王子殿下』
『‥‥‥え?俺が、え?もう一回、ゆっくり、ゆっくり言って?』
もう一度、ゆっくりゆっくり言ってみると。
『え?俺、今、ハイヒールブーツなの?』
『それを脱いで、第三王子殿下そのものな大きさとなると、第三王子として動き出す、という予定になっている』
『え?どうやるの?』
『そこは、あれー?ハイヒールブーツ履いてるふりして身長伸びてたのでは、これって第何王子なのか私はわかっているのかなー?が始まるんだね』
『‥‥‥わかんない』
『私も、今もハイヒールブーツ履いてるってのが見えてなかった。ルイーゼも、私によって胸糞大迷宮の中にいる』
『ルイーゼ?』
『あなたという第三王子殿下によってヤマフジへと追いやられてきた、王太子ケイオスさまの許嫁的存在』
『誰‥‥‥?』
『私はジョージの長女さまだと予想している』
『え?ジョージってうちのジョージだよね?』
『そう。私の予想では、招待状なるものがジョージの長女さまのところへと届くようになったんだが、宛名が、ルイーゼとなっていたので、人違い?でも家名はうちだな、ってことで、配達の人員に聞こうと待ち構えていると、配達されない。何これ?となったジョージ達は、どこか店が開店したので来てねー、な招待状なんだろう、と考えていたこともあって、開けてみた。中は、ティファカさまが、席主だそうなものとして開催する、小さな茶会だそうなものへの招待状だった。は?となってから、あ、狙われて、うちが攻撃されてる!と気付いたジョージ達は、どう動こうか、と考え始めたところだった。ここからは、組織の動きを話すね?』
『わかった』
『組織で第三王子殿下役に起用されている誰かは、文面をどれだけ変えても招待されて王城へとやってこないのでは、きゃわいい僕が直々に出向いてやるしかないよね!と、ルイーゼ本人への攻撃を開始した。それが、きゃわいい僕が作り出したそうな、伝統、制度、ときゃわいい僕が分類しているものを使用するものだ。その伝統、制度、を説明するね?』
『わかった』
『間の国の王妃さまが、初めて子を授かったとなると、当然男児が生まれるものとして過ごすことになるよね?』
『そうだな』
『よって、女の子だった場合の名を用意しておく、という行いをしたとするのは、第二王子殿下から、となるよね?』
『そうだな』
『その伝統、制度では、王太子ケイオスさまが、第二王子殿下のために用意してあった名だと、決めた、呼称で、王太子ケイオスさまのお相手としてお披露目することが決まった女性を、面と向かって、呼ぶ、という行いをすると、さあ!お披露目の準備を始めるよ!となる』
『それが、ルイーゼ?』
『その伝統、制度というのは、事前に何の説明もしない、というものなので、そんなものをきゃわいい僕によって実行された女の子は、間の国の第三王子殿下だそうなきゃわいい僕に招待状にあった名で呼ばれると、言葉や態度による惨殺を繰り返されるようになっていった。カイドウへ行ってみたい‥‥‥そう言い残して出かけていったので、ジョージ達には家出のようにも思えていたこともあって、周囲には話しておらず、ヤマフジにいるのを見つけてはいたんだが、ヤマフジ家当主によって、カイドウに居住先を持ったという手続きをされてしまっていて、さらにその居住先を送り主とする色々が送られてくる。ジョージ達からは、見つけないでほしいんだ、と思えてしまった。そこにはさらに私だ。ジョージ達は、すでに保護されているかのように感じることになり、帰ってくる気になってくれると帰ってきてくれる、と思うに至ることをどうにかやってのけると、見失うことを恐れて接触はしないでいた。それではヤマフジ家当主からは丸見えていたので、ヤマフジ家当主は、人質として扱い続けることができていた』
『ちょっと待って‥‥‥?人質にしてやろうと思って、組織でヤマフジまで追い込んで、組織の人質として、って間の国の、え?第一王子に対する人質?』
『胸糞多重世界での説明をするね?』
『わかった』
『組織が作り上げている壮大な胸糞絵本では、王太子ケイオスさまというのは、ダイジババアがいるのではうちのはあげないよ!とやられまくってきたので、縁組みという方面でひっそりと育つことになり、その分も第二王子殿下が注目を集めることをしてきた。よって、王太子ケイオスさまは、領地名と同じ家名というような、どんちきババアが見てすぐにど名家だとわかるど名家との縁組みを考えることをせずに、王の側近的存在であるおじさんの娘の中から選ぼうと考えていた。そこに含まれているルイーゼと王太子ケイオスさまは、幼馴染であり、それはもうお似合いなお二方で、誰もがそうだと認める、許嫁同然な二人として育ってきた。それにより、きゃわいい僕には、そろそろ王太子ケイオスさまが、伝統、制度、を実行することがわかっていたそうな、とここでも多重だ』
『胸糞絵本の中で王太子ケイオスは、そんな、伝統、制度を知らずにいる、ということだよな?』
『そうだね。どのような二人だろうと、そこに横からだろうと、きゃわいい僕が、伝統、制度、を実行したのでは、これはもうきゃわいい僕がルイーゼと婚約状態だよ!と、超絶強気そのものとなって王太子ケイオスさまを踏みつけることを開始した。さらにここでも多重だ』
『胸糞絵本の中のきゃわいい僕としては、ヤマフジまで追い込む作業を実行したのは組織のお殿下さまだそうな、きゃわいい僕ではない誰か、だとしている?』
『だって、きゃわいい僕には護衛さんという監視者であり報告者がいるんだから、王太子兄さんはきゃわいい僕が実行していないって知ってくれているだろう?きゃはは!なんて弱々しい立場にいるのが自分というきゃわいい僕なんだろうね!という部分には、胸糞絵本の作者としては、読者に、護衛、という言葉を不快に感じさせ、それをそのまま間の国の王家に対する反感へと育てようとこれからのページを作っていくんだ、というものが詰め込まれている』
『壮大な絵本だな。まあ、あんなもん作っているのでは、計画は壮大なものではあるんだろう』
『山崩れ説は、あなたとしては却下するもの?』
『は?あんなもんを左の国の歴史だとしているのか?』
『今現在と同じだと私は分類する。左の国の歴史としては大規模演習、とするが、魔力を持つど糞餓鬼がこの地を崩壊させた、のが実際だとして採用しておく』
『国境の位置をというのは領地の奪い合い、ではあるだろうし、その国の歴史はその国が言いたいように言うに決まっているが‥‥‥』
『左の国の宮廷の位置って、はい!もう!ここまで左の国ー!』
『もっと中央にでも寄れよ!って思わせてくれるのが、国境の位置というものを取り扱ってきた、仲、である隣国だな』
『王、という立場にいることを続けてきたヒノキが、ヤマフジの今代当主があんなもんを作ったことにより、あれ?国境ってヤマボウシにあるの?って気付いた、なんてことがあるはずがないが、それを王太子もどきに引き継ぐ作業をまだやっていなかったのになー、ではあるんだろうなー』
『思うー』
『ルイーゼはいなくなった。選ばないでくれ、という行いだ、と王太子ケイオスさまは王太子の椅子に座っていることを継続できなくなり、ヤマフジで人質となったルイーゼは、もう一歩も動けない』
『これって、実際に、ルイーゼにとって、間の国に戻るとは、ということだよな?』
『そうだね。家どころか国として差し出された、と思えているだろう。あなたはヤマフジの広場で、護衛さん達を、左の国の軍に紛れて動かす、と、ノートにあっただろう?』
『あった』
『あれにより、私は、え?こそこそしないとならないようなお嬢さまなの?というのが見えた』
『え?俺は‥‥‥?』
『きゃわいい僕としては、組織に預からせているだけの、王太子ケイオスさまに向けた人質なので、次が控えているんだから結婚しないとね?王太子兄さん!な時期となれば、いざ使う、という予定でいた。だが、ヤマフジのおじさんが、勝手に、独自に、きゃわいい僕に知られないところで、べたべたさんという愛人に産ませた女児の母親としてルイーゼを起用しやがっているのでは、そーんなのきゃわいい僕は、もうまったくもって関与どころか初対面どころかなーんにも知らないんだってお顔をしてやってきて、あー、きゃわいい僕ってどべぐちゃ人面魚とヒジキ王にど便利に使われてやっているなー、って持たされたノートの通りに実行してみて、いっつも通りに、これでダイジババアが次の台本出してくるからねー、って行動しちゃってから、あれれー?このノートってー、と盛り上がる予定でいる、というのが胸糞絵本の内容だね』
『そういうのなんだ‥‥‥俺は、登場人物だとされている』
理解が進み何よりだと頷いてしまう。
『胸糞絵本の内容では、きゃわいい僕が作り上げている左の国の王太子であるどべぐちゃ人面魚はこのように動こうとするんだよ!という、きゃわいい僕が、とん、するための紙芝居を持っている』
『多重ー‥‥‥』
『その紙芝居では、共犯者的存在であるどべぐちゃ人面魚が、人質をあなたからポギャッドにお返しする』
『ポギャッドに‥‥‥?』
『胸糞絵本の内容では、私達の一行には、間の国の第一王子殿下の部隊、だそうなものも含まれていて、間の国の第二王子殿下はポギャッドとして、第一王子殿下の部隊で護衛さんをやっていた』
『あー!間の方の第二王子なんだ?俺、左の方のだと思ってた』
『胸糞多重世界は大迷宮だ。左の方のだと思っているのは、第三王子だそうなあなたが私に、そう思っているんだよと聞かせておいた、という部分で使用されているので、紙芝居、なる部分だね』
『多重すぎて、こんなのわかってるのシアだけじゃないのか?』
『言ってしまえば、あいつらに都合がいい、というものをいっくらでも詰め込むために、がっちゃがちゃに組み合わせてあるものなので、あいつらが、ふいー!組めて満足!となるためのものではあるんだが、もちろん手にしてがっつがつ殴ってくるので、ギドロイさまのように、うるせぇー!あっち行ってろー!とやりたくなる気持ちは、わかるのはわかる』
『わかるのはわかる‥‥‥』
『胸糞多重世界では、私がど便利に大活躍している。私は王太子ケイオスさまのところに、ばーん!登場して、ヤマユリのババアを第三王子の従者にしてやってよ、とやり、第三王子なんて即死させてやりたい王太子ケイオスさまは、ルイーゼを守らせようと第三王子の従者としてやった』
『え?これって、戻れば第三王子なんて死ぬの?』
『ヤマユリのババアを従者ではない状態とさせると、第三王子という効力が消滅し、第三王子というのは一般人な犯罪者となるんだが、第三王子は、婚約が成立しているとしているので、間の国の皆さまは、伝統だろうが制度だろうが何だって作り上げてでも婚約を解消してもらおうとしてくれる、としている』
『婚約解消してくださいよー、とやってくれる、王太子ケイオスが?』
『そうだね。婚約解消となるために間の国に戻ってくれと王太子ケイオスさまが迎えに来るので、仕方ないなー!と間の国に戻ってやれば、さあ、解消してもらえますね、な皆さまの前で、きゃわいい僕が即位することを宣言する、というのがきゃわいい僕の予定、だとされている』
『ほえー‥‥‥!え?これって何?』
『こんなもんを、組織所属員である間の国の第三王子殿下が、間の国の第三王子殿下という権力を振りかざしている状態で左の国に話していたので、左の国は、見えない内戦状態にある間の国の動きを静観しないとな、私のせいで』
『はあ?!』
『胸糞多重世界の用途、と私は分類している。どんな出来事だって、胸糞多重世界でのものだと並べてしまえば、そんなのって胸糞多重世界での出来事であり、これについては実際に起きた出来事だとして採用してしまえば、そんなのって国対国の事実として扱うしかない』
『おまえは、こんな場所で生きてきたのか?』
『今現在、きゃわいい僕とされているのが、あなたなんだ』
『そうだ!え?‥‥‥俺は、あいつらが作り上げた第三王子そのものだとされている?』
『そうだね。だが、あなたが、なのか、間の国が、なのか、あいつらが間の国の第二王子殿下だと認定している誰かなのかが、違う、とどのようにしてか示してやると、あー、そうなんだー、とやるの、かも、しれない。邪魔だ。あなたがこんななので、焼き殺したいおじさま方が出張ってくる、事態、となっている』
『あ、そう‥‥‥だな。俺が、きゃわいい僕になってやっている、という状況か』
『だが、あいつらに、対抗、だろうか。あいつらの進みたいように進ませてやらない、それを実現する方法となると、胸糞大迷宮に入り込んで、胸糞大迷宮を作り変えてやる、それが手っ取り早い、ではあるんだ。あなただって、間の国の歴史をどのようなものとするのか、それを決定するためには、ここを離れる判断をしないでいるんだろう?』
『だが‥‥‥そんな高さでのやり取りをできるような事物ではないので、ヒイラギ卿を王太后陛下のすぐ下に、ということか』
一旦手を洗い、リュックからハンカチで包んでいる小物入れを取り出すと、ハンカチの結び目を解いていく。
ハンカチにのせたままの状態で、すいと差し出すと、手を洗い終えていたジーオは、小物入れの蓋を開く。
『ポガロの花壇!』
(ちゃんと鳴るね)
小物入れからはオルゴールの音色が聞こえてきて、心の中では、灰狸がほくそ笑む。
『この曲も、ヤマユリのババアが、ほぼほぼジモルルさんの言いなりとなって作曲してくれた。アローラの散歩道の職人達は、ますます忙しく盛り上がっている』
『これ‥‥‥?』
『お子さまを一人ぼっちにするのか?と聞いてまわると、皆さま、自主的に!この中に入れてくれた。きゃっふー!』
『きゃっふー‥‥‥俺が、第二王子として第三王子を連れて戻る?』
『それが、手っ取り早い、ではあるような気がするが、ギドロイさまはあのように、とんでもなく王太子だ。領地を減らすことなど決して許容しないというのもあるが、間の国所属とさせる気でしかいない私から、ヒノキの臣下を取り上げまくってやろうと、あのように敵対しまくってくれている』
『間の国の第二王子だと、あいつらが認定している誰かを手放させることなどさせはしない?』
『ギドロイさまは、手駒として揃えているだろう。ここで私を踏み潰さずして、王太子でいられるだろうか?』
『瀬戸際、と表現しておこうかな』
『私は、どうするんだ?俺が退場してやろうと思わせてくれるんだよな?だと思っておくことをしている』
『そのままでいる、でいい』
ハンカチごとジーオに渡しておくと、私はリュックから盆を取り出し、その上に色々と並べていく。
屋外にテーブルがあるというのも、便利なものだ。
『間の国の王城の中どころか、あなたの自室での出来事だろうと、内通者がいるんだと語っていく相手が、ギドロイさまであるあいつらに、抱かれてやった、それが今夜のあなただろう?』
『そういう発言はするな』
ジーオが見やった先では、私という何かの消滅を熱望しているのだろうジークがいる。
それなのに達成感を得ている私は、なんとど糞餓鬼なのだろうかと、どうしてか誇らしい。
『あっちっちゲーム、続ける?』
きー!となったジークは、そうなっているのだとジーオに見た目で訴えかける。
『ストロベリータヌキちゃん、ね。フユーに化けていたのか?』
『化けていた、というのはどういう何か?』
『狸というのは、姿形を変えることができる、というのが、間の国の童話の中での常識だ』
『変えるって、一夜の幻を見せる、というようなこと?』
『人なら人という姿形となって、見えているままの人として行動できる、というものだな』
『姿形は人だが、中身は狸?』
『狸の体を人の体へと変化させることをできる、ということだ』
『人と同じような判断を可能な狸が、人という形となって行動する?』
『そう、だろうな』
『私を胸糞お化け第三王子として起用してくれるの?』
『え?男の子でーす?』
『そこはどちらでもいいが、組織が活躍させてきたきゃわいい僕を乗っ取ってやったのが、この!私!きゃはは!ダイジババアが間の国へと呼んでくれたので、動きやすくて仕方なかったぜー!あー!どべぐちゃ王太子もどきがお静観してきた組織を内側から崩壊させてやったのって、この!私!さあ、残党狩りを始めよう!と、ジークが連れている緑の首輪さんに活躍してもらい、私が連れていく御曹司さま方に拘束させていくんですね。まず、軍部局に所属している次男なんてものはぜーんぶもらっていく、そうします。ボロニア室長とその部下達も、そうします。山麓部で領主やっている家の所属員なんてのは、当然、そうします。だって、ヤマボウシの停車場にヤマボウシの次男さまを配置って、そんなの、連れていくつもりでいるの全員連れていっていいよ、っていうヒノキのおじさんからの、伝達、そのものだ。モッコクのおじさんの奥さまが職人達を連れてきてくれるでしょうから、隠し部屋なんてものは、もう隠れていられません。そうなる前に、ぴぎゃ糞ギッソに活躍してもらう時間を持ちたいよ!お予備兄さん!』
『お予備兄さん‥‥‥』
『予備糞ビッソは、私をぶっ殺したがっているジョルムが借り受けることにしてよ!お予備兄さん!』
『おまえは、まさしく、胸糞ロードを走り回って遊んでいる』
『そうだろう?私の邪魔をするのでは、あなたがきゃわいい僕のまま、でいられるのだろうか?きゃははははは!ルイーゼ、すごいよ‥‥‥?』
『ジーク!こいつが俺を悲しませる!』
『けしからんですよ!』
『女体のことしか頭にないことをひけらかされたのでは、こいつはお子さまにとっての猥褻物だ』
『猥褻物?!』
私が作業に戻ると、ジーオも隣で再開する。
『いっぱいあるから、あなたはあなたで第三王子やってもいいよ?』
『いいよ‥‥‥って‥‥‥え?来るってことか?』
『今のところ、おまえなんて死ぬべきドンチッキ・トンチッキ』
『え?おまえ、俺をどうしているのかを、さらっと述べたの?』
『どんちきババアの使用済みとなったおまえが自分で死ぬべきドンチッキ・トンチッキになったのではないのか?』
『どちらもなっていない。死ぬべきドンチッキ・トンチッキ、どうなってるの?』
『私はあなたを呪う』
『がちゃがちゃ組んであるのを分解する、というのは、おまえならこう組む、だとか、ここはこう組まないとだろ、といったものをあいつらに見せてやる、という行いと違わない?』
『そうだね。こんなのは私が作り上げさせている大迷宮だ、と、ギドロイさまは常時思わされている』
『がつんがつん殴られたものを、シアが分解してやる?』
『血塗れで中庭を眺めるから、あー、これは、こうでこうでこう、で、こうなっているとね、とわかる』
『中庭を眺める?』
『窓から眺めながら、クリームパン買ってきてくれるバンラウムだってバンラームだよな?とか言うので、大迷宮のどこからどこへと歩いたのかがわかる』
『どうして歩いてやるの?って俺も思われているの?』
『おまえはどんちきババアの使用済み猥褻物にしてもらおうと思って、どんちきババアの使用済みにされた猥褻物なんだから、ヤマユリのババアの自宅にあったものを燃料として、どんちきババアに腸詰めを焼かせてやる』
『もう行け』
手を洗い、カフェの隣の建物の屋根に上ると、隣の建物へ、隣の建物へと移動していく。
悲しくて、悲しくて、この世に終わりというものをもたらさないのだろう朝焼けが見えそうなのでは、私は私の死が訪れるのを待つしかないのだろう。




