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シアの国  作者: 薄荷堂
魔女
101/106

101.探し物

ジーナの自宅へと到着すると、短い距離の移動となった馬達は物足りなさそうだ。


鍵を開けて中へと入ると、シュイージが施錠してくれたので、私は階段の位置を示す。


「二階の部屋」


「この建物にも色々隠してありそうだよな」


「愛人も生活してるっぽく、女の子さんなものを置いていってそう‥‥‥」


「おじさんが自由使用してくる家か‥‥‥」


一階の確認を終えて二階へと上がると、やはりすべての部屋を確認していく。


「さすがに女の子を忍ばせては‥‥‥?」


「わかんないな‥‥‥」


ジーナが荷物をまとめていた部屋へと入ると、そこでも念のため室内が無人であることを確認してから、スタンプカードを探す。


「あ、この色鉛筆が、三つ目でもらえる」


「もらいまくってるな!」


見つけたペン立ては、色鉛筆だけでいっぱいになっている。


「ここでも過ごすようにはしていたが、実際にはお宿で暮らしているようなものだったのかもしれないね」


「少しも気が休まらなさそうだからな‥‥‥」


「ポストカードを一定数受け取ったお客さまには、冊子な形状の方のバインダーをあげるから、それに入れてるかも」


「この量だと?」


「二冊‥‥‥はありそう」


シュイージは本棚へと向かったので、私は机へと向かう。


(積んでおく、ということをしなさそうなんだよな)


「バインダーだと、スタンプカードもそこに?」


「そうかも。スタンプカードもポストカードな大きさなんだよ」


(あ、れ?)


長椅子の座面に置かれていたバインダーを見つけ、シュイージに声をかける。


「バインダーはあった」


「お?どれ?あ、これか」


シュイージは手袋をはめている手で、そっと表紙をめくる。


「白いままだな」


「渡すポストカードの順はお宿によって決まっていたりすると、なんだけど、これにもらった順の通りに入れていっているのかわからないのではね」


「ヤマフジのお宿なのか、ヤマボウシのお宿なのかと候補がいくつかあるからな」


二冊目が無いかと探すのだが、長椅子の近くにはないようなので、机へと戻る。


(‥‥‥無いな)


「フリューゼン達の家に移動したい。滑り台を滑る際に、アヤレイスはガヤディーの置いていったお土産を持っていた。滑り台の脇から落ちているかもしれない」


「ガヤディーに見せようと思ってか。このバインダーにあるのは、全部白い。スタンプカードは無し」


「無いか‥‥‥」


ジーナが持ち出してくれているのかもしれないが。


(捨てたかな‥‥‥)


束になるほどあるだろうと思えば。


(箱とか缶とか‥‥‥お!)


「この箱、開けてもいい?」


「お!いかにもな大きさだな」


シュイージはバインダーを押収品としてバッグに入れておくと、箱を手にして揺すってみる。


かたかたと音がしているので、ありそうだと期待してしまう。


「重みとしてはありそうだな」


蓋を開けてみると。


「違うか‥‥‥」


「後ろ」


「後ろ?」


シュイージは、一枚取り出してくるりと返す。


「おー!これだー!枚数数えるなー?」


「わかった」


もっとありそうなので、ポストカードな大きさの箱や缶を探していると。


「ちょうど、この一冊分だな。二つ目のスタンプは全部ヤマフジのお宿のものだ」


「おお!すぐに確認できるね。このポストカードな大きさの額縁が四つ目」


私が指さした先を見たシュイージは、何も入っていないのかと残念そうだ。


「お得意さまだな」


「移動に慣れてそうだし、軍で働いてくれるといいよね」


「軍でな‥‥‥どうしてリタジオードを胸糞お化けキリ卿にするんだ?」


「ギドロイさまとしては、キリに守ってもらうつもりで、ジオードを有して私なんてもんの近くにいるんだよな?!守ってもらえ!だった、のはもちろんであり、やはり遠いからには、それだけでキリを無傷としておけるという判断となったのではないだろうか」


「胸糞多重世界なんてものは小さく閉じ込めてあるものだ、とギドロイさまが扱うことで?」


「どんちきババアに知識なんてものを与えてやりたくない。領地と同じ家名、それが、ど名家。そう思わせておきたいし、どんちきババアにとっては、王都のみが大都会で、左端にあるキリなんてど辺境?」


「それはそうだと思える‥‥‥それだけヤマフジのおじさん達を踏みつけていた、ってことか?」


「そこがね‥‥‥あんなんなので、会ってしまえば、貧弱そのもの。しかし、判断としては、は?を全開にしていて、少しも譲ってなどもらえない。どんちきババアはそういうどんちきババアなんだろ?」


「なーんか、な?」


「レンギョウにある支部まで出てきた、ヤマフジの窓口で受け付けた手紙のうち、地図を見ればわかるど名家?が送り先とされているものは、ギドロイさまに報告が来るそうだ」


「そこだけ?」


「そりゃ王子ですよ‥‥‥王子の仕事となると、そこから上かもしれませんよ?」


「そういう気分になる‥‥‥」


「私個人としては、リタがジオードを有していた、キリというど名家、といったものは影響せずに、どんちきババアがリタを気に入った、のだと考えている。気に入ったリタの情報を消滅希望お荷物さまから引き出してみると、まあ!ど名家御曹司さま!となって胸糞お化けとしてやり、すでにキリのアヤメさまを標的とした前歴持ちである死ぬべき王子と育成してみると、まあ!およろしい!となって胸糞お化けキリ卿としてやった?」


「ぶんぶん振り回すのに使うんだから、ナイフを持て?」


「それだよね‥‥‥?私は、どんちきババアにナイフを渡してやるのではなく、リタにリタでもリッタでも使わせておく判断をしてもらいたかった。だが、ギドロイさまとしては、ジオードを大切に持って生きていけ、というものだったのかもしれない」


「そこもなんだよ、俺は‥‥‥王子だよ?その判断をするが王子かもしれませんよ?」


「でも、リタが自分で決めて実行するんじゃなくて、ギドロイさまが、ほら、おまえが持ってるナイフをどんちきババアに持たせてやってこい」


「それだよな?王子なんだから、はい王子の手駒、なのかよ‥‥‥」


「生まれる前からの許嫁くらいにしてもらっちゃえよ‥‥‥って、思っていたのでは?」


「そういうのだよ‥‥‥自分ですぱっと別れない、って表現を使うが、別れずにいるのに?って」


「お別れなんてしない!俺の上を行け!」


「そういうの‥‥‥」


「キリ家の当主より、王太子もどきじゃないのかよ‥‥‥」


「そういうの!」


「どんちきババアが振り回すのは、俺!ではちょっと重すぎ、そんなことないよな?リタくらいの小さいナイフがいいってこと?俺は斧くらい?リタの持ってるナイフの大きさを示してもらおうか!ナイフ、なんだよな?」


「小さい!小さいぞ!王太子もどき!」


「リッタさんったら、どんちきババアに、リタジオードだと名乗りましたのよ!」


「あらー!それではもう、おどべぐちゃりにご招待どころか、とっくにおどべぐちゃる仲なのではございませんこと?」


「そう思いましたわ!どんちきババアが、リッタさんは私のようなお子ちゃまが眠ってからの予定が目白押しなんだ、って言うのは当然だと思えましたの!見抜いていたんだな‥‥‥王太子もどきは、リッタさんがどんちきババアに振り回してもらいたがるんだ、って‥‥‥」


「どのようなものを?」


「私って、今抱いてもらっておけば、将来的には何も無しでいいの?」


「どういう内容かわかったのか?」


「わからなかった‥‥‥私は私で、将来抱いてもらう相手を探しに行け、と言われたかと思えば、リッタさんに寝かしつけなんてものをしてもらわずに一人で眠れるようになれ、と言われた‥‥‥リッタさんったら、お遊びにお出かけなのを隠しておこうと私をお子ちゃまにしてるー!すると、お遊びだってどうして決めつけるのよ!一途、なんて言葉を使いたくなった‥‥‥と報告してやると、長椅子に横になる勢いで天井を眺めだした王太子もどきは、笑っていた‥‥‥使用済み王太子もどきはもう用済み、って言ってみると、テーブルに置いてあった手紙の束を、読んでいい。読んでいい、と言いやがった‥‥‥」


「どうせ、どんちきババアにおむしゃぶりつき、それを仕事としてやってくれ、なキリのご当主さまだそうなリッタの父親からの手紙の束だ‥‥‥」


「あれれー?間の国の次男さまなんてのは、もうきれいすっぱりお捨てまくって、リッタさんにおむしゃぶりつかれる、のみ、とするのでは、一途、と王太子もどきが認定してやってもいいのではないか?と聞くと!」


「何だろうな‥‥‥どうせ、お別れしないのはしなくて、リッタを隣に座らせてやる発言なんだ」


「リッタも男なんだから、そのくらい許容してやれ」


「え?」


「どのくらい?って、ディードが、ディードが、聞いてやった。いや、そんな、ちょっと見て、名の、まあ、全体を名乗るなんてことをするのは、もう、な?リッタが、リッタの方が、即時いかれたってことであり、結婚しよう、って言ったのと同じだよな?」


「それは俺もそう思う」


「お早い判断!さっすが王太子さま!では、リッタはキリ家から排除。収容先はもちろんドンチキー家!ディダディドゥーディー・ドンチキー!お結婚の意思を見せてもらえたと判断している王太子もどきが、紛らわしくなんてないドンチキー家当主にしてあげるんだろうな!」


「ヒイラギとヒイラギで、キリとキリで、ドンチギーとドンチキーでは、これはもう一目瞭然というものだ」


「でしょ?リッタさんったら、リッタさんにとっての愛称を使用する誰かを限るのは当然なんですって!」


「リッタさんったら!お結婚の意思が強固すぎ!」


「ルツも言った。これが、いかれている‥‥‥って。ディダディドゥーディー・ドンチキーなら、全部隠せて完璧、って!」


「結婚相手に名乗り終えているのでは、もう完璧状態でいいよな?」


「リッタさんったら、どんちきババアにどのように説明するのか、と気にしていたので、どんちきババアとのお結婚準備に入ったドンチキー家当主はルツと一緒に宮廷内の宿舎を使用するようになった、と言ってみると、私と一緒に帰る人でありたかったので、おまえはどこのどいつだ?こっちはリタジオードだが?という行いだったんだ、と発言した」


「もうお結婚済みだと思えてきましたわ!」


「どんちきババアの次男さまは実在した!最高のど相性!となると長男が必要だから、ディッディドゥーディーだね、って言ったら、リッタさんは、どちらもを書き留めてみて、ディダディドゥーディーが次男で当主で、ディッディドゥーディーが長男なので、どちらもどんちきババアから守り抜いてくれ、って王太子もどきに。王太子もどきは素晴らしいきょとん顔を披露して、他人事なのか?って聞いてやると、はっ!ってして、ディードがもう一度、どのくらい?って聞いてやると、いや、ほら、結婚しよ、って思ってる勢いで名乗ったってこと、なんじゃないか、と回答した」


「どんちきババアの生まれる前からの幼馴染やってるからには、そのくらい許容しないとなんだろうな‥‥‥男なんだから?」


「男なんだから、結婚しよ、って、なあ、ディード?って言われたディードは、男である王太子もどきが結婚しよ、って思っている、というお報告だった、と書き留めてやり、王太子もどきは、いや、そんな、ディダディドゥーディーとの‥‥‥いや、どんちきババアは‥‥‥あれ?守り抜く?こいつが自分で、結婚しようって目の前で言ったのに?」


「それは思う」


「王太子もどきに守ってもらうつもりでいるからの、リタジオードだが?だったんだが、それは、当然守られるものだ、という守ってもらうであって、リタジオード中であることを、王太子もどきのせいでしめやかに実行するべきものだとしないとならないかのような扱いをされるのでは、と思わせてくれている」


「それも思う」


「部外者だとして振る舞い続けるおまえのせいで、さらなるものを手にして振り回しているどんちきババアは、次男さまに迎えに来てもらえた、という状況にいるのではないのか?」


「え?どういう?」


「面と向かって、ファーゼロッテ、と名乗られたリッタさんは、ファーゼロッテさん、と呼ぶようになり、私の友人付き合いの中にいる一人なのだとしていた」


「排除だ‥‥‥」


「どんちきババアと協力関係にない、そう立証することは容易だろう。しかし、どんちきババアと協力関係にある、そう立証することは、より、容易どころではない。そう発言する判断をする際に、私達が言っているような、結婚しましょうね、な発言をどんちきババアからされたことに気付いていない、そうな点は影響していない、と断言できるほどだ」


「守ってもらう、その判断をできたことにより、どこへぽいしておこうかと思わされずに済んだ、と思わせてもらえる‥‥‥」


「自発的に、どんちきババア好みでしかないど派手なベッド持参で、舞台のど真ん中の、客席のど真ん前に、大声で歌いながら躍り出て、どんちきババアをベッドの上へと誘ってやり、どんちきババアを抱きまくっているどころではない盛り上がりを見せているリッタさんは、なんと、素、という状態だそうだ。しかし、ほら、ベッド、あっち‥‥‥って王太子もどきがやってあげると、布団をどんちきババアごとリッタさんに巻き付け、行為を続行しながら、歌い、踊り、そちらへと移動しようとしているので、素早く行動して、って皆に待たれている、のが、現状、なんだね。と言ってみると、リッタさんは、そんなに言ってもらっても、自分が持ってるのは私だとしか思えない自分は重症という部類に属しているんだろうな、ということがわかった、と言っていた‥‥‥」


「リッタさんはな‥‥‥リッタさんだからな‥‥‥」


「私が、最前列のど正面で眺めているどころか、枕元までやってきて、リッタさんはどんちきババアと性行為中だよ、って言っても継続するリッタさんは、女遊びだと認識せずに女遊びを実行する才能そのものでできている物質だ、って言ってみると、それでも私を抱いていられることに満足している自分はどうかしているとは思っている、って‥‥‥」


シュイージは、あの日のハザンと同じ顔となっていく。


「思ってるんだ、って思えた自分自身と、座ろっか、って頷き合うしかない‥‥‥」


私も頷くこととなる。


「女遊び物質にどうにかしてもらおうとするな、と言ってやると、王太子もどきは、珍しく、そうだな、って言った」


「キリ卿を生み出す共同作業に参加していたのは、女遊び物質」


「女遊び物質は、自分は自分で女遊び物質だと私に認定される物質になった、と言ってルツを微笑ませてやり、自分は何をしているんだろうか、って私に聞いてきた」


くふっと笑ったシュイージは、ここにいないリタに悪いと、口元を拳で遮る。


「それでは言ってやらないとな?」


「ほい、おまえさんにもジオード着せてやるからな、じゃあなー、ってやられちゃったよー、って悲しくジオードを着て過ごしているようでいて、いや、これは内定者?でも、ジオードだしな‥‥‥とりあえず私の保護者をやるのは間違っていないはず、ジオード着てるなー、ちら、ちら‥‥‥どういうものなんだろうな‥‥‥え?嫌だ!脱がない!ジオード着せてもらった!これは大事なものであることは疑いようがない!あれ?上からもう一枚着るのでいいのかな‥‥‥じゃあ、着る、着せて?と王太子もどきにおねだり」


「ふわっとさせておいたなー」


「王太子もどきが悲しいリタジオードを手作りしちゃうから、女遊び物質は女遊び物質と呼ばれる範囲で隠れ暮らすようにして?と言ってみると、女遊び物質はその場にいた皆さまをきちんと全員確認していたね」


「どんちきババアはいないからね」


「そういう認識なんだろうなー。ばったり会えば、いいよ、うちで待ってて?とかなって、自宅へ連れ込むようになりそうな気がするんだけれど、女遊び物質はそんなに確たる記憶を有していないそうなのに、どこか私と行ったことのある店で待っててあげてー、とか言って案内させて、私の休日から排除してやったぜ、って思いながらだそうな、一人でお茶しようと思ったのにな、だそうな、確たる記憶を有していないそうなのになお茶をしてるんだよ」


「女遊び物質だなー!」


「言わせたいことを言わせようとしてくるどんちきババアは、どんちきババアの中でこうなんだって思っておくことだけするようにして、どんちきババアが言わせたいことを言わない私にドンチキー家当主の何もかもを聞かせないようにしてくれ、って言ってみると?」


「どうせ、腹立つ上から目線なんだ‥‥‥」


「リタジオードさんからそんな風に聞いていないが、娘気取りでリタジオードさんの夜の邪魔をするのはやめてくれ、と言って、胸糞お化けリタジオードのどのような夜をどのようにお尊重するべきなのかと聞かせてくる‥‥‥どうして、そんな手紙を受け取ってやったんだ?」


「そこをな‥‥‥素通りなんてできない‥‥‥」


「おまえが、キリ家所属員だとしてやった、リタジオード・キリだそうな人物の父親となると、キリ家のご当主さまなんだろうか?闇というのはどこの家にだってほいほい存在しているものだそうだ‥‥‥そのような闇の存在を明らかにすることになる差出人からの、手紙、だそうなものを、おまえはどのように扱っていたんだ?束を解くことなく、テーブルといったものの、見える場所に、存在させておいた、そうだ」


「あれ?いいのか?」


「所持することを開始した時点で、それは、束、の状態だった、と証言し、解いてみるのに立ち会った‥‥‥」


「あれ?女遊び物質を守るのみーんなだよ?」


「それを始めやがったと思ったね‥‥‥どんちきババアは、こーんなことどんちきババアに言われても、な内容なので、胸糞お化けリタジオードの上司だそうなルツに王太子もどきから渡してやって?と、胸糞沼地生物達の世界では王都の領主的立場にいる一番に渡しておいてくれと、宮廷の門番の前に置き去りにしたそうだ」


「あ、これは続いたんじゃないか?」


「実家の父親からそーんな手紙が来てるくらい、胸糞お化けリタジオードがどんちきババアを抱きまくっていることを明け透けにしているんだよ!でも仕事とできないからには、どんちきババアに手渡すことなんてできないんだが、どんちきババアにその存在を知っていてもらいたいのでどんちきババアに所持させるね!な胸糞お化けリタジオードからどんちきババアへの手紙の束‥‥‥そして!」


「え?シアに?」


「胸糞お化けリタジオードを女遊びするような人物としたい私が書いたそうな、昨夜の女の子とはこーんなに盛り上がっちゃった!どんちきババアにおむしゃぶりつくのを仕事になんて絶対しないでくれ!胸糞お化けリタジオードは毎夜毎夜こーんなに楽しく遊んで暮らしてるんだからー!という内容の、ヤマフジでばらまかれ、ヤマフジの役所で回収する騒動となっている、手紙の束‥‥‥そのようなものが、胸糞お化けリタジオードのお相手だと知れ渡っているどんちきババアのところへ持ち込まれたからには、どんちきババアは私に文句だって何だって言うそうだ」


「いいんだ‥‥‥」


「被害を申告すると、ヤマフジのおじさんが、知らないねー、と証言し、どんちきババアによる犯行だと断定、逮捕。さらに、置き去りにしていった束二つについても、逮捕。私所有地への侵入についても逮捕。ど庶民同士による男をめぐる小競り合いに警察が出てくるな、と供述したので、間の国としても逮捕する前に、キリ家が申告した分の、逮捕。ヤマフジのおじさんは巻き込まれたくないが、関与していないフリューゼンは申告し、逮捕。サンヤレッテも、逮捕。どうせ、死ぬべき王子がどんちきババアが指定する場所まで送ってやっているし、監視ではないそうな、ちゃんとやっているのかを見に来ていたんだ」


「なんだ?王子をやっていると気付かないのか?」


「そのお盛り上がりを当然用意しているね‥‥‥場合によっては、間の国の責任だ、とか言ってその場を立ち去ることにできれば、というものだ」


「え?ギドロイさまがあんなんでも、って思ってやるのか?」


「そこで、ギドロイさまが知っていることにされてしまっているのではないだろうか、という内容があるんだが、ものすごく仮説だ」


「聞こう」


「間の国の王妃さまが初めて子を授かった、となると、それはもう当然、男児が生まれるものとして過ごすことになるよね?」


「そう思う」


「よって、女の子だったら、という名を用意する、という行いを実行した、と、することをするのは、第二王子殿下に対して、が、初めて、となる。死ぬべき王子によると間の国の王家に存在するそうな、伝統、格式ばった、という行いによると、第二王子殿下のために用意していた女の子さん名、だと、王太子殿下が決めた別名、で、王太子殿下のお相手としてお披露目することになった女の子を、王太子殿下が面と向かって呼ぶ、ことをするんだが、王太子殿下のお相手としてお披露目することになった女の子には、事前に説明も何も行われない」


「その、制度、だそうなものを実行された対象が、人質となっていた女の子?」


「悲しい悲しい悲しい出来事により、人質となっていた女の子はこの地へと流れつき、そこにいたヤマユリのババアは、私によって、間の国の王太子殿下、が、そうだと明言した、第三王子殿下の従者、という存在となっている」


「よって、ヤマユリのババアを間の国が回収して、解任?任期の終了?を確認してやらないことには、第三王子、という効力のようなものを消滅させることができない?」


「こんなものを間の国から左の国へとして知らされてしまっては、左の国は、間の国の王太子殿下と第三王子殿下による見えない内戦が収束するのを待つしかない、となり、こんなものを間の国から左の国へと知らせたんだと知らされた間の国は、第三王子殿下の処遇なんてもので済ませることのできない大問題に直面し、ねえ?ど糞餓鬼を放ってみてくれない?ってやってくれたんだが、私としては、私は殺せって言ってるのに間の国が殺さないのがこいつだよ、って見せられても、何?殺していいの?としか思っていなかった」


「人質?って思えていたが、死ぬべき王子によって間の国からここへと追いやられてきたのでは、間の国というのは戻ることなどできない場所であり、家どころか国によって差し出されたと‥‥‥」


「ほら、おまえのせい、って笑いながら丸投げして、あー!すっきりー!な王太子もどき‥‥‥」


「見たまんまだったな、って思える‥‥‥どうにもできないのは、こいつ!こいつのせいだから!」


「足りないな、とは思っていたが、私が登場すると大変お喜びとなる王太子もどき‥‥‥どうせ、見えていやがらねぇの!と大喜びでやってきて、超絶難解立体パズルの崩壊を知るのは、俺!」


「いや、さっさと連行しろー?ってことは、もっと何かあるが、そんなもんそいつらを拘束しない理由になるのか?」


「王太子もどきの趣味となりつつあるのはあるんだが、あいつらが用意している台本を読み進めてやれば、組織所属員がわらわら出てくることになるような気はする」


「こんな有り様となっている土地を制圧するとなると、それが効率のいい方法ではあるのかも、とは思える」


「こんなことを今、とも思うんだが、語り継ぐというのは面倒な事象だ。左の国の歴史、というものをどういったものとするのか、それはここで決めないとならないものなのかもしれない」


「収めたい形がもうあるんだろう、ってところが面白くないが、王太子もどきさまですものー!」


「間の国も、左の国も、このように私にとんでもなく自由そのものにお散歩させてくれているのは、どちらもの収めたい形が見えてるよね?なのかもしれないが、私は私のやりたいようにやるだけだ」


「見えるな‥‥‥王太子もどきの、あの、お顔‥‥‥」


「忠臣バンラームと一緒にいたことで目立ったナラヤが、ベニシタンの長男さまとして起用される」


「ベニシタンの?」


「胸糞沼地生物達の世界では、間の国の第二王子殿下が、ナラヤ・ベニシタンなる人物となっている、ことにされて、それは、本物だそうなナラヤ・ベニシタンという人物もどこかに存在している、というものだ」


「ほーら!間の国の第二王子殿下だからあのような言動!」


「そういった動きを勝手に実行するが、ナラヤとしては、何が?仕事してますが?」


「おまえだってああでこうだから、ナラヤにああでこうさせてやっていたんだろ?」


「そういうのを、いっくらでも言う。どういうことだ?俺は、てっきり‥‥‥と、また、ああでこうだからああでこうなんだろ?ああでこうだった、ああでこうで、ああでこう、そうだよな?違う‥‥‥?ああでこうだったから、ああでこう、あ、そこで、ああでこうで、ああでこうなんだ、理解が遅れたが、ああでこうだ。なんてもんだと、まだまだまだ静かどころか無音だ‥‥‥」


「究極と言いたくなるど相性ぶりだ‥‥‥」


「繁殖可能となる前の交配は、帳消しどころか存在しない、それが王家というものだ」


「そうやって交配をお極めするのね!」


「だが、兄さんはきれい好きだから、交配のお極めだって、な?」


「そうよ!次男さまはいついかなる時もどんちきババアにおむしゃぶりつき!」


「そんな兄さんは、残念だが今夜も忙しい‥‥‥」


「えー?それで今夜も死ぬべき王子が次男さまなの?」


「そういうこと、だ、な!だが、名代というのは王家でも正式採用されているお制度なんだと、どんちきババアは、もう、知っている、よ、な!」


「怖いな‥‥‥」


「ケイオスというのは奪わないんだ‥‥‥」


「何?それ?」


「すでに妻帯している長男さまのところに、お嫁さんにしてー!なのがやってくると、長男さまは離縁して、やってきたのと結婚する、それが奪わないケイオス、という童話を与えられ、今では、長男が自国へと入れてやり、次男が妻として迎える、という、制度と言ってしまうのは大袈裟だが、そういったものという、伝統、だな」


「これからー!どんちきババアが蹴散らしにやってくるからー!それを次男をやってる死ぬべき王子と待とうなー!」


「それだと思った‥‥‥死ぬべき王子は、どんちきババアを連れてこい、って言ってあったんだが、ギドロイさまが連れてこなかったのでは、迎えてやれないだろ?」


「絶対言ってる、って思える‥‥‥ってことは、第一王子として連れていく、のが、派遣医局員か」


「まだ第二王子やってるだろー!早くしてよー!‥‥‥どうせ、もう、間の国から第一王子が連れてきたことになってる‥‥‥フユーはもう帰宅したんだって!どんちきババアの受け入れ担当は次男さまよー!」


「ナラヤが‥‥‥」


「明日は、ダドがナラヤーロだな」


「どうせあるんだろうなー」


「風通しを良くしないとな、と思ったそうな胸糞お化けダドは、私所有地に侵入してから、門を、開けておいた。食べ放題だそうな窃盗を実行していると、そこにやってきたのはどんちきババアで、食べ放題だそうな窃盗に参加してくる。たまには使っておかないとな、と思ったそうな胸糞お化けダドは、間の国の言葉で、きちんと鍵も閉めたのか、と聞いてやり、はい、どんちきババアの次男さま」


「ガーロイド・スオウもダドアーロだったもんなー」


「私の熊さんぬいぐるみはガーロなので、それを耳にしたダドが、ガーロ?俺、ダドアーロ‥‥‥ダドアーロを縮めるとガーロに?となったらしく、私のガーロを自称するようになった」


「なんともダドらしい」


「どうせ、今になっても、右の国のガーロイドさまと繋げることをしていないんだよ」


「落ちても落ちないダドアーロ‥‥‥あ、アヤレイスが持っていたのかも?」


「持っていそう‥‥‥アヤレイスに一冊あげたとすると、さっきの一冊の」


シュイージはすぐにバインダーを開く。


「おー!ポストカードの後ろに入ってる!」


確認が終われば、移動を始めることにできそうだと室内を見渡してみると、背の高い本棚に目が行く。


本棚には、ずらりと隙間なく本が並んでいるのだが。


(あまりにもぴったりじゃない?)


「よし!確認終わり!移動しよう」


「すまん、思いついたので、絨毯をめくってみるね?」


「え?」


本棚のすぐ前まで敷かれている絨毯をめくってみても、床が見えただけだ。


「何だ?本棚か?」


「廊下を歩いた分と室内の壁までで、ちょっと短いというほどではないので、隠し部屋があるということではなさそうなんだけど、この本棚、前だけでなく左右も絨毯で埋められているということは、下に車輪でもついているので、動かないように絨毯で囲んであるのかな、って」


シュイージが本棚から本を取り出してみると。


「何だこれ‥‥‥細長‥‥‥前から見ると背板がずいぶん浅くて、背面からの方が深そうだ」


「ジモルルさんが好む本っぽくないし、ジモルルさんがここを使うように言われた時にはもうあったので、触れないようにしていたのかもしれないね」


「いかにも何かありそうだからな‥‥‥」


シュイージが、本棚を引くようにして力を籠めると。


「お、動く、そんな感じする。これは車輪がある」


本棚で隠れていた壁には額縁が掛けられていて、中にある油彩画には、大型船が描かれている。


「ジモルルさん所有の売春船ってことにしてる船かな?」


シュイージも本棚の横から顔を出す。


「え?うわー‥‥‥胸糞劇の予感‥‥‥」


(外せるかな‥‥‥お?いけるね)


額縁を壁から外し、めくった絨毯の上に、額縁の背面を上にして置いてみる。


(文字‥‥‥)


シュイージも本棚を移動させ終えると、こちらを振り向き、額縁を見下ろす。


「職を得ようにも跳ねっ返りでは上手くいかず、そんな奴らを集めて船で商売を始めることにする、と」


「それも上手くいかなかったので、本棚で隠しておきましたよ、ってことだろうね」


本棚の背面へとまわると、背面も表面と同じく棚になっている。


「この紙の束は図面か?」


最上段にあった紙の束をシュイージが下ろしてくれたので、私は額縁を壁に立てかけておく。


紙の束を絨毯の上に広げてみると、やはり図面のようだ。


「建物‥‥‥妙な坂道があるから、おじさんが山羊を暮らさせていた建物かな?」


「坂?あー‥‥‥廊下かと思ったが、三階ではこうで、二階ではこうで、と‥‥‥」


一枚どかしてみると。


「二枚目も建物だな」


「これは、ヤマユリのババアの家かもしれない。どうやって入るんだろうな部屋がある」


「平面図では扉が無い‥‥‥胸糞い‥‥‥設計段階ではこうだったのが、施工の段階でこうなって、というように、胸糞をいっくらでも多重にしているんだろうな‥‥‥」


「物証とはできないだろう?んー?」


「あーあ‥‥‥」


「本棚もぜーんぶ動かせるんだけど、隠してあるとなると一か所だけ、とかだと思える」


「腹立つ‥‥‥!」


「三枚目はこの建物‥‥‥」


「この図面で見ると、犬が出入り自由となっては‥‥‥いなさそうだな」


「散歩だったのかな。日記だの帳簿だのと胸糞いものばかりありそうだけど、鍵とかとなると、すっと置いておいてくれてないんだろうなー」


「そういうのを見つけたいよな」


壁に立てかけておいた額縁を持って窓辺へと移動する。


月明りの中で見てみると、小さな釘が打ち付けてあるようだ。


「額縁の背面って見たことなかったんだけど、こういうものなのかな?」


こんこんと叩いてみると、手応えからは、打ち付けてあるのは薄い板状の木材のように思える。


「開けてみな?だと思えて‥‥‥」


シュイージは額縁を受け取り、耳を近付け揺すってみる。


「額縁自体が重いから、鍵のような軽さでは、固定してあればこんなのでは気付けないだろうな、お?」


額縁を逆さにすると何か手応えがあったらしく、シュイージはもう一度耳を近付け揺すってみる。


「何かある‥‥‥けど、ここの合鍵とかな気もする」


「おじさんだからね‥‥‥」


二人で肩を落としてしまう。


「こういうのって、役所に集めていく?」


「そうだな。とりあえず使えそうなのを持って行っておいて、他の部屋も調べるのはナラヤの部隊に譲ろう!」


「それがいいね」


胸糞を面白がれるというのも、貴重な人材だ。


二人で棚の背面にまわり、私が下の方の段で目に付いたものを指さすと、シュイージは手に取って眺めてみる。


「テントの杭か?」


「テント‥‥‥滑り台からの落下対策ですよと、ハンモック的に張ってあるかも?」


「そういう、ジモルルさんの行いだとしたいものが集められているのかもしれないな」


「となると、買春プラン一覧とか、ワインの帳簿とか、間の国の王家のお子さま方が描いた絵だそうなものとか、ゼンマイどばか娘が書いたそうなノートだとかありそうだね」


「ゼンマイどばか娘が自由使用しているそうな空間の図面もありそうだな」


(あるのかな)


紙の束の前に戻り、ぺらぺらとめくっていくと。


「これは建物全体じゃないね」


「天井が低いので大人な身長だとすっと入れない‥‥‥子供でも息が詰まりそう。だが、犬が自由使用しているかもな」


「ゼンマイどばか娘のノートが見つかったりしてね‥‥‥」


「そういうのがな‥‥‥え?これ何?回転扉?」


持ち上げていただけな紙を横にどかしておくと、紙の手触りを比べてみる。


「円筒形の内部の図面だね。紙を触ってみてもよくわからないけれど、明るい場所で見れば他の図面とは古さが違うのかも。シュイージは国境沿いからカイドウに入って、カイドウのじーさまのところに情報を持っていって、そのままシキミへ向かい、シキミのじーさま達にはシキミで待っているように伝えて、それから、ヒオネアの部隊に情報を持っていって?」


「これの?」


「そうだね。そのまま、シュイージがツツジを制圧。ボノバートはシュイージの部隊と同行。ライリは、間の国の王女さまの側使えのような役目を予定するか、ジモルルさんの本物妹さま‥‥‥どう思う?」


「明らかに邪魔であるからには、とは思うが、今になってどうにかしようとする?とも思えてな‥‥‥間の国に連れていく‥‥‥やるのかな?」


「わからん‥‥‥ディードと一緒に動くことにしてしまえば、とりあえず見えない場所へとできるかな?」


「すまん、どういうのだ?」


「死ぬべき王子は、従姉妹な女の子さん達を死ぬべき王子への供物であるかのように扱ってきていて、従兄弟な男の子さん達は、そんな死ぬべき王子が王家として許容できる範囲で遊んでいることを監視する立場だとして扱っている」


「‥‥‥すごぉい」


「どうせ組み込まれているんだろうな、と思っていると、イヌマキの長男さまが、死ぬべき王子の護衛さんとして残っている。監視されちゃってるきゃわいい僕をお楽しむ気満々ということは、監視役として起用されているイヌマキの長男さまが監視を続行できないよー!なものを組み込んでいる」


「見えそう‥‥‥お相手ってことか?」


「私が胸糞お化けイヌマキのおじさんを連れていったが、胸糞お化けウツギ家としては却下とかそういうのではなく、とにかく面白くない、ので、縁組みとしては、止まっている、という状態にあり、胸糞お化けイヌマキの長男さまは、いつだって胸糞お化けウツギ家のじーさまやおじさんやお兄ちゃん達が勢揃いとなって、挨拶を済ませて、それからやっと胸糞お化けライリを目視することを、させてもらえるのであり、そうさせてもらうようにしている」


「そうなると‥‥‥仕事中ならばそれをせずに会う、なんてことを許容しないので、会わないようにしようとする、のでは死ぬべき王子の行動に制限が、となり、あ、護衛という存在に疑問をな内容だったな」


「それでは、左の国は間の国の王家への不信感どころか反感を、と気付いたそうな死ぬべき王子は、あんなのは私が勝手に言っている出来事であって、左の国の警察が間の国へとなっていないだろ?なお語りかけを、左の国の警察の人員に向けて実行しているんですよとお楽しみながら、いくらでも指示を出す。だが、どうやら、ヒジキ王の名を出すのは逆効果となっているようだ‥‥‥どべぐちゃ人面魚とは強大だ‥‥‥きゃわいい僕はもっと動きやすくならないと!ということで!これでは、護衛、という存在を連れていない状態へと今すぐになる必要がある、と判断したそうな死ぬべき王子は、どべぐちゃ人面魚へとお成長しているそうな実態に気付き、となるんだね。脱ぐんだろうな‥‥‥」


「ようやっと大道芸を終えて、こんなに動けるのでは護衛は必要ない!と何するんだろうなー‥‥‥どうせ、どべぐちゃ人面魚を欺く必要があるそうなとお楽しむんだ‥‥‥そこで、胸糞お化けイヌマキの長男さまの縁組みだそうなものを出して、知らないのか?」


「わざわざ手の内を明かしたなんて!なんてきゃわいい僕なんだ!兄さんだとは言わないけども兄さん!きゃわいい僕の護衛を預かってよ!兄さんだとは言わないけども兄さんだってこれまでずーっと護衛ごっこ中第二王子として私の側にいたんだから、きゃわいい僕だって密偵として動いたっていいよね!るんるん!」


「まあ、いたが?となるのがナラヤーロさま‥‥‥確かに強烈に苛つかせてもらえているギドロイさまは、これ以上苛つかされたくないと、どべぐちゃ人面魚よろしく胸糞沼地を泳ぎ回っている、と‥‥‥そうだな。ディードと一緒にとしておくと、広場にどうこうしようとする死ぬべき王子が、消滅希望お荷物さまの陣取る役所で合流すれば、そこについても煩くし、夕食もらっちゃわないとなー、となったそうな消滅希望お荷物さまがジゼットさんに自由行動を?」


「そうなるといいなー。どうせ、どんちきババアとの会合のようなものは予定しているだろうが、消滅希望お荷物さまはずっと単独行動、というのが胸糞沼地生物達の、予定、だと思える」


「ここで拘束したとしても、胸糞沼地に影響‥‥‥となるとギドロイさまが優雅に泳いでいられなくなるだろ?」


「左の国の王太子もどきでいるからには、さっさと立ち去れ、となられるので、おホワイトさまとしてサザンカ返しちゃおっかなー?」


「本当にダドは持ってるんだろ?」


「二代目は、ゼルガル、か、ユッカと名付けたかったんだけど、リッカさんは、この子はダドアーロ、と言っていて、産まれてみるとやはり男の子で、勝手に負けた気分となった二代目は、どうしてか二人で散歩に行く時だけゼルガルと呼んできたんだね」


「それで思いっきり普段着で連れ出されてきたんだなー」


「これか?と別人中外套を脱がせてみると、バンラームだそうだ‥‥‥着せておいて、ロモン達が追い付いてくるまでセッカに眺めてもらっておくことにして、ヤマフジのお宿でダドの一式を着用するように、と言っておいた」


「悪い予感がする‥‥‥」


「カフェをもぬけの殻とする作業を共に終えた死ぬべき王子がどんちきババアと二階へと向かうのを見送ったぶひゃぶひゃ星人が、二物質が下りてきてしまうまでにと、ダドはもう着ないんだと決定しているゼルガルの一式ではなくそれはもうダドの私服一式だとして、欲しがろうとうろついているだろうね‥‥‥」


「明日はナラヤーロが二人いるのかもしれないな、って思わされたくないから、消滅希望お荷物さまは拘束して、ギドロイさまが消滅希望お荷物さまやればよくないか‥‥‥?」


「ジゼットといる、それだけでいい!」


「そうだ!」


「おホワイトさま白衣は、ニーニトッセに着せてやろう。カイドウのじーさまからだそうな聴診器も、きちんと取り上げるように」


「言っておく!」


図面を束へと戻しておくと、棚の他の段も見ていく。


「お、買春プラン」


私が棚から手にしたノートを渡すと、シュイージは月明かりの中へと移動して読んでいく。


「こうして仕込んであったから、ヤマボウシのおじさんが動き出しても、券の使用をやめさせずにいたのかな?」


「見つけてもらって、あれはこういうことだったんだね、となってもらわないとってことかもな。となると、もう古い情報ばかりが隠してあった、ってことか」


「こっちのノートはお酒。シュイージもいる」


「えー?」


シュイージは嫌そうにノートを受け取ると、また月明かりの中へと戻っていく。


「梅酒もあるな‥‥‥隠し場所も書いておいてくれよなー」


「名簿的な情報だけ?」


「こっちのノートはそうだな」


「山羊の建物にずらっとあるかも?」


「そこも集約しておいてくれてるかもな」


「お!これ」


私が開いたノートを持って寄っていくと、シュイージは受け取りページをめくる。


「何だこれ‥‥‥?」


「お酒のラベルじゃないかな?」


「ゼンマイどばか娘がデザインしましたよ、か!どうせ、普通の酒じゃないんだ‥‥‥」


「もうこうやって隠しておく分は用意できたからってことで、見つけてもらうための情報以外は残していないような気もするね」


「こんなにわかりやすく残してるのは、そういった分だけだと思えるな」


「あとは、ネズにあるジモルルさんの自宅に胸糞いノートとか絵とか送り付けていそうだね」


「それはやってる気がする‥‥‥モッコクやシキミにもだな。って思うとヤマボウシにもあるのかもしれないな」


「ごみだとわかりきっているのに捨てられないものとして、届いたまま開けずにいるかもしれないね」


「ヤマフジのおじさんもやってる気がする‥‥‥ジモルルさんから送られてきたそうなものの山‥‥‥」


「ありそう‥‥‥間の国から送ってるのもあるだろうから、そこの窓口を組織所属員が使用していたってことがわかりそう。組織所属員は東部支所の運用が開始されると、次男さまツアーで性行為したそうなお嬢さま方と文通するようになりました、を始めて、モルガやハヤテのようなお嬢さま方の名を差出人とする性行為実行報告書な手紙を東部支所へ送り付けておき、間の国の第二王子殿下として返事を書いて、シキミの窓口から出してる気がするんだよ。乗客は船に乗ったままでも、従業員が預かって降りて、窓口から出すよね?」


「そうだな。大型船だとそういうことやってくれる。お手紙制度の窓口からではないものを返すために東部支所を悪用‥‥‥」


「どうせ、そっこら中の女の子からも性行為実行報告書が送り付けられまくってるし、返事を書きまくってるね。ヤマフジの窓口も調べたいけど、調べたところでな気がするし、優先度は低いよね?」


「胸糞いものしか、と思えるな」


「ブローチやバッジもデザインしていたことにされていそうなんだよね」


「御印だそうなものもゼンマイどばか娘が関与していますよ、と‥‥‥」


「ここは分類するなら初期な情報だよね?」


「そうだな。ヤマフジのおじさんが気軽に入れる場所になら、最近な情報が追加されているかもしれない。これって‥‥‥胸糞沼地生物達の世界についてなら丸わかりとできる情報の山だな‥‥‥」


「拾ってみたらどうだい?なご気分で、散りばめてくれてるんだろうなー‥‥‥」


シュイージも小さく笑い、次のノートを手にする。


虚しいのでは、ヤマフジ家当主は、期待通り、という現状を手にしているのだろう。








◇◆◇◆◇◆◇








「もう、ちょっとなんだよ‥‥‥」


滑り台に横たわるようにして脇から手を伸ばしてくれているシュイージは、屋外に立っている私からは足元しか見えていない。


「シュイージ‥‥‥私が入ったら扉を閉めて、押さえていてくれ‥‥‥」


落下防止なのだろうテントにあるバインダーを見つけはしたのだが、どうにも手が届かない。


シュイージは、もぞもぞと屋外へと出てくると、そうするか‥‥‥と頷いてくれた。


滑り台に横たわるべく、中へと入る。


(よっ)


滑り台の脇へと片足を着地させると、体を限界まで滑り台と壁の隙間へと押し込むようにしながら手を伸ばす。


(いよ!いよっ!)


もう片方の足を扉に着地させ、勢いを付けて肩を下げる動作を繰り返すと、テントを手にすることができたのだが。


(ぬあー!)


テントを傾けては、バインダーは遠くへといってしまう。


しかしこれなら。


扉に着地させていた足を下ろすと、テントをくいくいと傾け続け、バインダーを移動させておく。


「シュイージー!入ってきてー?」


扉が開くと、シュイージは屈んで中を覗き込む。


「お!俺は左側だな」


滑り台に横たわるようにして中へと入ってきたシュイージは、滑り台の脇から手を伸ばす。


「いけた!掴めた!」


「おお!」


シュイージはバインダーを腰の辺りに移動させてくれたので、私が受け取ると、もぞもぞと屋外へと出ていく。


バインダーをシュイージに渡しておいて私も屋外へと出ると、シュイージは早速バインダーの中を確かめてくれている。


外套を着てリュックを背負うと、滑り台への扉を閉めておく。


「こっちは全部塗ってあるな」


私にも見えるように傾けてくれたバインダーには、色鉛筆で塗られたポストカードが収められている。


「枚数もスタンプカードと同じだ」


「使えそうだね。シュイージ、あれ、国境と呼ぶしかないのかもしれない謎の建築物」


バインダーから顔を上げたシュイージは、私の見ている先を見て、それから私の方を見た。


「‥‥‥え?」


シュイージは、建物の隙間から見えているものへと目を凝らす。


「山‥‥‥ってことはあれしかない‥‥‥国境‥‥‥あ、それで国境沿いからカイドウへね!」


「カイドウな部分との繋ぎ目、どうなってると思う?」


「高さがな‥‥‥坂道?」


「がたんと高低差のあるまま繋いではいなさそうだよね」


「カイドウが近くなったどこかで‥‥‥え?国境‥‥‥」


事態を受け入れるには時間がかかるだろう。


(ま、カイドウに入る頃にはね)


「こう、国境へと向かって徐々に制圧していってたから、あの高さの建築物が目視できるほど近くまで来たとなると、シュイージが一人目なのかな?」


「そうだな‥‥‥軍の動きとなると、そうだったが‥‥‥これって‥‥‥」


「現存している、それはヤマフジのおじさんが作った謎の建築物だ。だが、間の国は所有権というものを主張せずにいるのでは、間の国が、あったものを撤去してこれから作るところなんだ、なんてことにされてしまうかもしれない」


「胸糞い‥‥‥死ぬべき王子の予定、がそれだと思える‥‥‥」


「左の国は、当然、ヤマフジのおじさんが作った謎の建築物だ、と認定し、領内での行いとして適切であったのか、なる部分ならば、扱うことができるような?」


「ヤマフジのおじさんの予定、がそれだな‥‥‥」


「私は、王太后さまは、私と同じ地点へと立っている、と判断している。殺す?」


笑顔で言ってみると、シュイージは困り笑いとなっていく。


「ダーファスに、ルージャンを連れてシキミからルツのところへ向かい、それから、間の国の東部支所を訪ねて、ヤマユリのババアの取り調べに同席させてもらってきて?って言って?」


「カイドウのじーさまが、ダーファスに持たせるものがあるかもしれないな。行ってくる」


「船はシキミのじーさま達に任せて、眠るんだよ?」


「仰せのままに」


シュイージを見送り、一頭ぼっちとなった馬は、どことなく不安そうだ。


「貧乏くじというのを引いたのが、君なのかもしれないね」


置いていかれたくなかったのか、馬はシュイージ達の走り去った方を気にしている。

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