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シアの国  作者: 薄荷堂
魔女
100/106

100.見回り

馬に乗って街中を回ってみることにすると、廃墟とはここだろうという静けさだ。


「シキミのおじさんとモッコクのおじさんがイタドリ博士の馬車とか図面に起こしてくれたのを、ジモルルさんも見せてもらったんだろうね」


「図書庫大好きジモルルさんなら、自分でもやってみたくなって勉強を始めただろうな」


「ジモルルさんはヤマボウシのおじさんにも、仕掛けだらけな建物の図面を見せただろうし、きっと、ネズの個人的な土地に作ってる」


「それ‥‥‥どうして、国の左端に領地を持ってるジモルルさんが、右端なヤマフジで、自由自在に建てまくって埋めまくってとできるんだ?と言いたくなるが、実際いるからな‥‥‥」


「ヤマフジのおじさんにはヤマフジのおじさんの世界があり、そこではジモルルさんが何でもかんでも実行してくれていて、ヤマフジのおじさんは、出来上がったものをジモルルさんに見せられた、となっているだろうね」


「山羊もだろうな‥‥‥ヤマボウシの領主は、ジモルルさんが持ってきた話だとして語るヤマフジのおじさんを追い払ってやったことがあって、知ってたのは知ってたってことなのかもしれないな」


「そこも、ヤマフジのおじさんの胸糞い手順だったのではないだろうか。ヤマボウシ領に作らせろな話をした時点で追い払ってもらえたので、ヤマフジのおじさんとしては、あーあ、ジモルルさんが作ろうとしてるって教えてやろうとしたのに!」


「はー‥‥‥胸糞!胸糞悪!ジモルルさんの愛人との自宅だとなっていて、そこで暮らさせられていたのでは、利用しまくってるジモルルさんの行動を監視していたようなものだよ‥‥‥」


「ジモルルさんは、ちょっと元気になってネズに戻ることができる度に、ヤマフジのおじさんから、愛人が悪阻だが?というような手紙が届き、胸糞悪く呼び戻されることになっていただろう」


「そうして、ヤマフジにいてもだが、いないことには‥‥‥どっちにしろ自由使用!」


ジモルルは、いくらでも心を痛め寄り添ってきた。


きっとアヤレイスも懐いていたことだろう。


「どうせ、ヤマフジのおじさんがヤマボウシのおじさんにまず見せたのは、いかにも備蓄にしか使いません!な空間内の絵だっただろう」


「そんなの部屋の、みでいいんだから‥‥‥あれ?」


「そして外観の図面なんてものはあり、そこには窓が無いんだから地下に存在させるんだって、ちらっとだけだったけど見たヤマボウシのおじさんはわかってたはずだ!」


「そういうこと言うおじさんだよ‥‥‥」


「図面というのはシキミやモッコクでなくとも使用している仕事道具であり、モッコクのおじさんのように、室内に家具などを配置してある状態の絵、というものを描く人物というのは山ほどいるだろう」


「そうだよな。手本?見本?にしましたと、ヤマフジのおじさんが組み合わせて出してくるならあの二人にする、というものだ」


「どうせ、足並みだの地域性だのと胸糞く言って、図面だとか地下備蓄の要項だとか、行政っぽいものを置き去りにしていったから、ヤマボウシのおじさんは記憶を手繰っている最中なのではないだろうか」


「どこかにはある気がする、というものとなっているのか。隠していた、なんて言われないうちにと思えば、出し時がな‥‥‥」


「そのまんま教えてもらえるといいね」


「そうだな。こんな内容の大規模演習なのでは、上手いこと隠せよ、というものだと思えているんじゃないだろうか」


「シュイージをヤマボウシ担当としたのは、ヤマフジへ急ぐジモルルさんが連れてきたから?」


「そうだった。ダドは昨夜遅くに呼び出されたとかで今日休みになってて、バンラームや先輩方は見に行ってて、俺は軍部局にいると、ジモルルさんが、行こう!って‥‥‥隠すための時間を与えてくれたんだー、なんてことを言おうとって予想になる‥‥‥」


「モッコクにジングイ」


「そこもな‥‥‥すでにやってたんだよな?」


「そうだね。どんちきババア達が利用していたのがヤマボウシの宿だったから、その宿を経営していたおじさんを利用してそうなの誰かいる?ってヤマボウシのおじさんに聞いてみると、それはわからんがヤマフジのおじさんがヤマボウシを通り道にしてて鬱陶しい!って教えてくれた」


「そこで、レンギョウ領との間にきれいな道を敷いて、どんどんヤマフジに?」


「ヤマフジのおじさんが寄っていく場所に行ってみると、偏りなく、きれーいに繋がっていたのが、別の店で使える券」


「この券持っていくと、あっちの店で何かしらおまけ的なものを、ってやつの繋がりが、みーんなそれぞれ?」


「そうだった。客を別の店に回す方法で数か所で繋がってるのがずらりだったので、組織だよね?となったヤマボウシのおじさんが、きれいな道を敷くからそこに移転する?とやり、希望してきたのと繋がってるのまで全部調べようとしてやると、みーんな出ていってくれた」


「それだけで?ってことは調べられると困る奴らだったんだろうから、ヤマボウシとしては、よかった!だな」


「みーんな、ヤマフジに逃げていった‥‥‥」


「うわー‥‥‥領主すげー」


「思った!治めてるー!買春のプランであることを偽装しようと、券、だったのではないだろうか」


「この店の次はあの店でその次こっち、という流れが決まってる客ばかりだと怪しまれるから、券を使って客の流れを作っているんですよ、とやっていたってことか」


「港や停車場や出発地点になる店ごとにプランが決まっていると、すっと買春し始めてもらえるよね?」


「そうだな。どうします?って時間を必要としないように‥‥‥次回を予約か!」


「そうだろうね。御者が荷物持ちと会計もやるようにすると、客は店で使った金額を買春の金額と合わせて請求してもらえるので、店にばらばらと記録が残らない」


「買春次男もそういう御者をな‥‥‥って思うと、御者として女の子さんの買い物の荷物持ちしてますよなプランもあるんだろうな」


「あるだろうね。どうせ、経費とできるように、慈善団体の活動に参加、みたいなことにしてあるんだよ」


「就労支援、とかな。いーっぱいありそう‥‥‥」


シュイージが書き留め終わったので、また馬を歩かせる。


「レンギョウ領でもヤマボウシのおじさんのように進めていると、カイドウのじーさまが、いいなーってなってて、道を敷くのはしないけど、気になってる店を回ってみようということを、モクレンやシキミのような領主さまにも声をかけて実行すると、やっぱり、みーんなヤマフジに逃げていった‥‥‥」


「もう保護区だよ‥‥‥」


私も笑って溜め息となってしまう。


「どうせ、ヤマフジのおじさんは、ジモルルさんのお姉さんに毎日役所に顔を出させていただろうし、業務日誌なんて名にしてあるどうでもいい書類の日付だけ書かせるとかしてたんだよ‥‥‥」


「日付だけ書き込んだとしても、内容を目をすることになる‥‥‥おじさん、領主業こんなに毎日ちゃーんとやってるよね?」


「そういうのだよ‥‥‥役所の人員にも領民にも、おじさんが席を外しているとジモルルさんのお姉さんを頼るように言ってあるんだ、と胸糞くジモルルさんのお姉さんに言っておき、いつでもジモルルさんのお姉さんに出てきてもらおうとすることを続けておいて、今夜だ」


「ヒノキのおじさんととーんでも仲良しー!ってのも、きっちーん!とやってるからな」


「王妃さまによると、ヒノキのおじさんはまとまった休みが取れたからってスオウから乗って、右回りな大型船でシュロまで来てたんだって、ヤマフジのおじさんから聞いたそうな消滅希望お荷物さまが言うんだって‥‥‥」


「素早く、どっか行って、って思わせてくれやがる‥‥‥胸糞多重世界では、ヤマフジのおじさんと一緒になって売春船で遊んでいたんだー、とな」


「ヤマフジのおじさんと遊びまくってるおまえのこと?ってギドロイさまに向けて言っちゃうから、ギドロイさまに反抗期というものを知覚させてしまうんだ、って」


「話す相手がギドロイさまでないとではある話題、ってことにされてるのもまたな‥‥‥」


「どうせ、陸路にあると思うんだ」


「あるだろうな‥‥‥端から端への一本道だろ?」


「そう。そういった、ずっと道であり続けるだろう場所の停車場の近くに。ってことは、船を使って密出入国してるような奴らが隠れる場所として使えるように?」


「港から離れて待機という状況、あ、死ぬべき王子にはそう言って教えてある?」


「そうしておけば、みーんなが使っているものだとして、隠れていてくれるような気はするし、死ぬべき王子に使わせたいんだよー、ってことにして点々と作りたいから、皆で使うよね?な合意?納得?とできまーした!はい、売春組織としての儲けの使い道決定!というのをやっている気がする」


「いかにもだと思える‥‥‥宿?」


「計上する際にどんなものだとしているのか、となると、ってことで商売をしている場なのかな?」


「いつだって店員だそうな誰かや利用客だそうな誰かがいるものなんです、そうなんです。となると、ヤマボウシの領主のように、行政な何かを置き去りにされた領主がわんさといるな‥‥‥」


「守ってやる!と登場するのが、消滅希望お荷物さまだったり死ぬべき王子‥‥‥」


「もう嫌だー!」


「ヒノキのご夫妻がうずうずしながら待ってるに決まってるんだから、ギドロイさまはさっさと合流してくれないかな‥‥‥」


「留守を守る的に交代?」


「成人となったその時に、殺処分の判断とならないロイちゃんにしてみせる!なご夫妻なので、殺そうとすれば向かってくるだろうね。すっと移動してもらいたいので、王太后さまの椅子をルツの上に、てぃーん!」


「国王やってきたご夫妻だもんな。だが、そっちをやりたいからには、王の椅子は、とな」


「ギドロイさまが王さまやるのかな?」


「いやー、超絶難解立体パズルを解きたくなってるんじゃないか?」


「軍に紛れ込むどころか命じやがったんだから、抗議どころではなく、殺すね?って言ってくんないかな‥‥‥」


「なーんか、な?」


「知ってるんだけど、そわそわ、まだ言えないからさ!」


「そういうの‥‥‥はい、死ぬべき王子は楽しいねー」


「どうせ、今頃、消滅希望お荷物さまと一緒に、カフェの中身を裏口から外に積んで、はい、もぬけの殻とできました!どっちが先にどんちきババアとおどべぐちゃるのかで盛り上がっているんだよ‥‥‥」


「誰も近寄りたくない‥‥‥」


「どうせ、消滅希望お荷物さまが私の知ってる間の国の第二王子殿下だって言わないでくれてありがとな、と三人どころか四人となって間の国へ移るつもりでいるんだよ‥‥‥」


「教育係な‥‥‥」


終わりの見えない毎日のその先を、ギドロイは見ておきたいのだろうか。








◇◆◇◆◇◆◇








「モッコクのおじさんの奥さま達が来てくれると、仕掛けを見つけていくのをやってもらいたい」


「それをやらないと、全部調べたって状態までもっていけないだろうな」


「端から端への一本道についてもなんだけど、まずは、ヤマフジの地下も含めた地図?断面図?作ってほしい」


「そういうのは残さないとな!一本道を進む部隊も‥‥‥というのは、カイドウのじーさまが動いてくれてから、だな」


「そうだね。まずはそこだ。シキミやモッコクのような港や、港の近くの停車場にも、所有者のはっきりしない馬車とか船とかありそうだから、軍でもらって牧場って形で軍の支部なものを作らない?」


「ナナセに仕事を積んでやれるし、支部間での移動を演習ってことにできそうだ。そういった経路をあるものだとして置いておくことができるのがいい」


(書いてくれるね)


「ジモルルさんは、こんなところに収納が!だとか、藁を持って歩くことをせずとも滑り台!というような、生活というものをする際の便利さを詰め込んでいただろうが、それをこんなにも採用しまくっているのは?」


「逃亡経路、潜伏場所、隠し場所、というのが使用法だと思えるよな‥‥‥何か物品な、置いて逃げるものがありそう、というのが麻薬入り?」


「こんなものが!と足止めしておけそう、ってこと?」


「そういうの。隠し通路を探す班と、そこにあったものを調べる班に分かれることを繰り返させて、逃げおおせよう、って考えなもの」


「鍵‥‥‥生き物‥‥‥香を焚いておくとかも?」


「そういうすぐ対処しないとな何かをしては逃げてそうで、こっちに行ったってわかりそうな気がする」


「そんな組織だね‥‥‥どこか目的地が、となると、そういう物件が用意してあるのかな?」


「そこまできちんと打ち合わせ済み、って思えるな。数日潜伏することが可能な物件、となると、商店とかレストラン?複数人の宿舎ってことにしてるところもできそうだ。建物の所有者が‥‥‥」


「え?入居してみたらあったんですよね?前の所有者が作ったんでしょうね?」


シュイージは、ぎゅっと目を瞑ってしまいながらも微かに頷く。


(もっとすごいな‥‥‥)


「怖い!誰かが入り込んで作ったんだ!いいや、地下から来て繋ぎやがったに違いない!」


「‥‥‥そんなのもいる」


シュイージのか細い声を聞き、口が開いてしまいそうになる。


「ふっるい建物なので、建てた当時のことはわからない、とか言いやがる?」


「ぴっかぴかだろうが!って思うんだが、外装をやり直して、内装もやり直せばこうなる、って‥‥‥」


「躯体についての書類や設計図のようなものは残さないようにしてて、以前あった建物のものをそのままとか、偽造したものを保管しておくようにしていた、とか‥‥‥でも?」


「ヤマフジのおじさんがどうせ持ってて、この人達は借主なんだよ、とか言いそう‥‥‥建物の所有者から管理を任されたので賃貸物件として使っていたんだが、まさか、こんな!」


「そういうこと言いそう‥‥‥書類とかどっさり持って旧モクレンに乗り込む気でいたんだろうし、乗り込んできてもらえる気になってるから、ってことだったんだろうなー」


「真剣さが無いんだよ‥‥‥こう言っておきゃいいって態度を貫きやがる‥‥‥使ってるのおまえ!ってやろうものなら、そういえばあの人どうして倉庫になんて、とか言い出すんだよ‥‥‥おまえ!賃貸契約でもおまえ!とにかくおまえ!賃貸!間借り!短時間契約!この曜日だけ!お使いなんです!ここを通るように言われているので、何かありますよ!黙れ!」


(おー!ためこんでるねー)


「どうして隠し通路とか使えるように内装やり直すことができたの?」


「そうだよ!気付いてるからそうなってる!‥‥‥どいつもこいつも胸糞使い‥‥‥」


ヤマフジに領民という存在は残っているのだろうかと思えてくる。


お宿の従業員は残っていることを思えば、組織に含まれない生活をしている皆もいるのだろうが。


ヤマフジ家当主が日頃移動する辺りは壊滅的ということだろうか。


「地下ってあったかいイメージだったんだけど、空間として埋めてしまえばひんやり?」


「冬眠とか思えばあったかそうだよな。ここのじゃないが、地下にある食品庫とかはひんやりしてる。ヤマボウシにあったのは地面が見えてるから、太陽の熱を直接ため込む、というような作用で、むわっとしていたんだろうか?」


(地面がね)


「今であれだと夏すごそう、と思えば、冬だけ使用するものなのかな?」


「そこもな‥‥‥いかにも商売していますよ、と整えられていたが、何か‥‥‥」


「従業員な領域が無だよね?」


「それ!客がいる店内、な部分だけ!だが、どうぞこちらへ、と案内して梯子の上へ、とか思えば必要ないのかな、とも」


「女の子さん?」


「そこも!いかにも女の子を連れて買い物してますよ、な空間もあったのに、って思えば、男性だけで下りて‥‥‥見本市か。でも、梯子から商品をちまちま運び込むのか、とも思ってしまう」


「ほーら!ヤマボウシのおじさんだって!なものであって、見たままな店として使ってないような気がする。服のタグ見た?」


「ヤマボウシにある店の商品?」


「それもあった」


「分岐点だ‥‥‥」


「ここで見て、ほう、この服扱ってるのはどこの店なんだ?カイドウ?とかやってるんだって思ってもらおうとしてるんだろうなー、な並び。しかし、薄い長袖なんてものしか並んでいない」


「いつでも見つけてくださいね!‥‥‥鍵とかなかったもんな‥‥‥」


「馬糞混ざり山に被せてあったのは、いつもは、塗料だとか宝石っぽいものの山だとかな、商品だと思ってくださいねなものにかけてあったものだろう。掃除して、かけておいたものを取っておいて、いつも使っているんです、って見た目にしておいたんだろうなー」


「並んでた服とか、買春次男が持ってたのじゃないか?」


「調達する係をね‥‥‥言うよ?」


「教育係にぜーんぶ一回着せてそう‥‥‥」


「それ‥‥‥ヤマフジのおじさんは、ちゃーんとヤマフジのおじさんとしてあちこちで買ってるんだよ‥‥‥」


「フリューゼンのお嫁さん希望の女の子がすごいんだ!フリューゼンが列の整理をやらないのでは、おじさんがやってやるしかないだろう?‥‥‥」


「わー‥‥‥」


軍の人員の心身の消耗という部分を考慮していなかったのだが、シュイージが溜め息をついて背を丸めるのを見ていると、ぜひとも休息をとってもらいたくなる。


「ヤマフジのおじさんは、三番に頼まれて三女やどんちきババアを支援していたんだ、を出すと思うんだよ」


「どの愛人のことも、そういった誰かしら有力者や権力者に頼まれて、ということにしてるんだろうな、となると、売春や麻薬の売り上げをそういった誰かからの‥‥‥売り上げでいいのか。慈善団体の活動に参加してくれましたよ、と。そうして、買春してないのもいるだろう?」


「買春次男をシュイージだってことにして、ヤマボウシを案内させていたのではないだろうか」


「‥‥‥御者として?」


「ほーら、領主さまの次男さまも慈善団体員なんだよー、と売春船にいた女の子を引き上げてやったようでいて、ヤマフジに移しただけ」


「そういうのもやってそうだよな‥‥‥」


「買春お客さま、ワイン買ってー、そうか、そろそろ買春お客さまの契約を更新してやらないとならない時期か‥‥‥って時になると買春次男がシュイージとして出てきて、すみませんね!とヤマボウシの領主さまへの届け物も手配するんだけど、ジモルルさんの名を差出人に使うんだよ‥‥‥」


「ジモルルさん、売春組織の長ってことにされてそう‥‥‥ジモルルさんの名で届くと、すんなり受け取って、一緒に飲んでそう‥‥‥」


「ヤマフジのおじさんによると、シュイージは毎週のように戻ってきていて、領内にとんでも詳しいことになっているだろうが、ヤマボウシのおじさんは、勝手なこと言ってるなー、としか思ってなさそう」


「そのくらい除けておかれているのがヤマフジのおじさん、ではあるな」


「ジモルルさんと大親友だそうなゼンマイどばか娘は、絵を描ける人材、商売に詳しい人材として関与していることにされているだろうが、使いどころとなると、このメニュー表の絵を描いたのはゼンマイどばか娘なんだよ!このメニューにあるものの価格を決めたのもゼンマイどばか娘だね!」


「ゼンマイどばか娘はな‥‥‥宮廷の門前で、ノートを返して!とお涙頂戴。三番がカフェに来ると、もう渡すつもりで置いてあるものだとして持ち帰ってしまうんだと‥‥‥」


「大得意な線引きのご披露‥‥‥窃盗だろうが‥‥‥」


「ゼンマイどばか娘と三番は被害を申告しないような仲なんだー?」


「そういうの‥‥‥警察というのは知らない人が相手だと使うものなんですって‥‥‥」


「警察を使うな、も大得意だからな‥‥‥」


「どうせ、死ぬべき王子が三番もやってるんだよ‥‥‥それから消滅希望お荷物さまに、どんちきババアがこう言っていたが?と丸投げ‥‥‥よって消滅希望お荷物さまは、丸っとお包みするしかないだろ?糞坊」


「あー、どんちきババアがゼンマイどばか娘をやっているとは思っていないそうな死ぬべき王子がなー」


溜め息ながらに空を見上げてしまうと、今日も雨は降らないだろうとほっとする。


(いい天気になるかなー)








◇◆◇◆◇◆◇








「チーズ工房、とか、味噌、とか、薬局?だよね?なのに、酒蔵というのは!」


「いたー!そういうのいた!菌がどうとかで商売がー!って言ってた!」


「麻薬使ってないって証明しないままに売り続けるつもりってことは、麻薬入ってるものとして売ってるの?そーんなの、だからお客さまが来てくれるんですよ?って言ってるんだよね?」


「そういうことだよな‥‥‥」


「はい、一緒に混ぜて?これで、この梅酒は、買春お客さまと女の子さんの!熟成させてもらっておくから、また今度来た時も混ぜるんだよ?」


「やってそう‥‥‥」


「チーズの燻製作りたいー!じゃあ、燻製にしてもらってる間、休憩してくるか」


「船に置いておくから、次来たら食べようね?」


「そうやって期限を設けて、期限内に次の活動参加日の予約入れてね?とやる」


「そういうのだろうなー‥‥‥もうすぐ、クリーム無くなっちゃうー」


「次来た時に買うために下見に行こうなー‥‥‥麻薬、便利だよね?」


「そうなんだよ!売春してるよな?って調べるより簡単に入らせてくれてるようには思う」


「買春お客さまを管理するのに使用している数字は、船の部屋番号だとしてしまえば、船室の使用料だとしてしまうことも可能」


「そういった何か別のものだとして管理‥‥‥馬車もか‥‥‥」


「わかりやすく女の子達のランク付けというものができて、買春お客さまの階位なんてものを示すこともしてくれる」


「そうだな。部屋の等級‥‥‥食事のコースに休憩を?」


「デザートはベッドでどうぞ、おやおやご宿泊ですか?」


「そういう風に別なものだとしているのもありそう‥‥‥」


「ここの広場は椅子だのテーブルだのと置かれていて、その周囲には、持ち帰りな商品を扱う店が多くある。何かありそうなんだよね‥‥‥これ買って、広場へどうぞ、だと思わせておいて、ベッドへどうぞ、みたいなの」


「そこでも別なものだとしてか‥‥‥俺は、チーズ」


「チーズケーキに使うようなチーズと、燻製にするようなチーズは全然違うのに?」


「そういうの。そういう何かをまとめられてしまっているような気がする」


「こっちはキリ産のもの使ってるから高いんだよー、とか?」


「金額が高い理由‥‥‥?」


「キリで人気だそうな水着を売ってる?」


「そういうのもありそう!ここでそれ売る?なもの」


「パン屋で、ジャムにできますからって梅酒」


「そういう組み合わせ方もありそう‥‥‥あ!れだ。チーズのトッピングなのに、別の皿にチーズだけがのせられてたのを見たことあった」


「注文の仕方と提供の仕方が違う組み合わせ‥‥‥飲食店の個室にベッド」


「ありそう!持ち帰りの商品美味しそうで寄ってこさせて、中で食べていこうか、と個室へご案内」


「きれいな流れだ。試着室にベッド」


「それも!お高い商品を買うとなると個室に案内されて、そこで店員さんと金のやり取りしたりするだろ?」


「いいね!王子さまごっこできますよ?」


「お?」


「ブローチを買うと、個室へご案内。やたら豪華な個室には、ティアラだのネックレスだのが、どうぞ、と置いてある」


「自分達で上演しろよ、と」


「バスローブを選ぶと、試着室へご案内。やたら広い試着室の真ん中にはお風呂がある」


「そういう商売だと、バスローブ買わなかったー、で会計作業なんてしない店?」


「そういうのもありそう。どうやって店として経営できているんだ?な店。絵を描いてもらおうと来店し、描きあがったものを気に入らなかったので、な店」


「描きあがったそうな絵は、もらってもらったんですよー?」


「やってそう‥‥‥マッサージ用のオイル各種お試しできる店で人気の無い商品をバスローブ屋がもらえたので、試着室にあるんです」


「言いそう‥‥‥思いついたの言っていい?」


「いいよ」


「飲食店で胡椒とかごりごりするのを買ったので、中にある胡椒使い切るまで通うことになったんですよ」


「いそう‥‥‥ごりごりにも種類がたくさんあるからと、たくさんのごりごり‥‥‥ジモルルさん、お宿のスタンプカード持ってるかも」


「お宿の?」


「地図みたいになっていて、各地にあるレンギョウ商会のお宿でスタンプラリーをするんだよ」


「二つでも何かもらえる?」


「二つだと、塗り絵なポストカード。スタンプラリーのカードに、お客さまがそのお宿のスタンプを押して、フロントに見せてくれると、もうあげました、ということで日付を書き込む」


「使えそう!残してあるかな‥‥‥」


「お嬢の強い希望で、毎回同じポストカードではなく!ということになったので、お客さまが希望してくれると、お宿が名を記録しておく。ジモルルさんなら、いつもそのお宿でポストカードをもらうようにしてくれていそう」


「おお!まずはスタンプカードを探させてもらうか」


行き先が決まれば、走ることを始めさせてもらえて、馬もやる気を出している。


きっとギドロイならば、証拠品として扱ってくれるだろう。

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