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★★ろくでなしSpace Journey★★(連載版)  作者: 埴輪庭


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27. アサミ(惑星D80編、終)

 ◆


 ──アサミって何なんだろうな


 まず、金には困ってなさそうに見える。


 着ている服も調査員にしてはしっかりした素材のものだし、いつもどこか余裕がある雰囲気をまとっている。普通、惑星開拓事業団なんて命を張ってまで金を稼がないといけないような連中ばかりが集まってるものだが、彼女はそのタイプには見えない。


 君の思考は進んでいく。


 ──どこかで訓練でも受けたのか? そうとしか思えない動きだった


 君にはアサミのような人間が命の危険を冒してまで開拓事業団で働くというのが、どうにも腑に落ちないのだった。


 ──案外金が理由じゃなかったりしてな


 そう思い至ると、君の中で扉を開ける為の鍵──物理鍵なのか電子ロックなのか、そういった鍵の形状がどんな形なのかが分かったような気がした。


 そうしてもう少し思考を進めていこうとすると、まるでそれを邪魔する様に──


「ねえ、ケージ。私たちさ、今回の仕事は手ぶらで帰る事になったけれど、もしかしたら運が良かったのかもしれないね」


 と、アサミからの声がかかる。


 アサミの素性は気になるが、手ぶらで運が良かったというのも気にはなる。


「どういう事だい?」


「ほら、あれ見てよ」


 アサミが指で指し示す方向に奇妙なモノが見える。


「ありゃあ……なんだ……竜巻、か?」

挿絵(By みてみん)

 巨大なナニカの指が虚空から伸びているように見える不気味なそれは、この世界では宇宙竜巻と呼ばれる宇宙災害の一つだ。


 この現象は宇宙空間に存在する超大規模な磁場とプラズマガスの相互作用によって引き起こされる。


 発生の一例として、恒星が寿命を迎えた後に放出する星間ガスや超新星爆発の残骸は、非常に高エネルギーで強力な磁場を形成することがある。この磁場が局所的に集中すると、磁場とプラズマの相互作用によってアルフヴェン波と呼ばれる波動が伝播され、渦を巻き始める──これが宇宙竜巻の正体だ。


 当たり前の話だが、巻き込まれれば命はない。


 超弩級に分類される全長500m以上の宇宙戦艦と言えども木端微塵に粉砕されてしまうだろう。


「惑星D80に向かっているわね……私たちが着陸したポイントとは離れているけれど、あれほど大規模な宇宙竜巻には関係ないわ」


 アサミの顔色は良くない。


「マジかよ、じゃああれは?」


「あれって?」


「ええと、俺の言う方向を拡大して映せるか?」


「いいわよ──できた。って、これは……」


 君が言う方角を拡大表示してみると、そこには雷雲にも似た黒いガス状の物体が映り込んでいた。

挿絵(By みてみん)

 しかも高速で惑星D80に接近しつつある。


「ハイパーキュムロニンバスね。いわゆる宇宙版積乱雲だけれど、なんで惑星D80に……ああ、なるほど。宇宙竜巻の磁場に引き寄せられているのね」


「見る限りヤバそうな雲だなあ」


「まあヤバいわ。内部ではプラズマの嵐が吹き荒れているもの」


 気丈そうに振舞ってはいるが、アサミの顔色は更に悪化している。


「おいおい、大丈夫かよ。まあ危なかったとは思うぜ、巻き込まれてたらアウトだったかもな。でも助かったんだしいいじゃねえか。あのロボット共に感謝だな、サンキュークソロボット!」


 おっとお前の事じゃないよ、とミラのつるつるボディを掌でこする君の姿は、アサミからはどうつっているのだろうか。


 アサミは暫時君を見つめ、その視線に気付いた君はふざけた調子で「怖いのかい? ぎゅっと抱きしめてやろうか?」などと言った。勿論本気ではない。(少なくとも君主観では)小粋なジョークというやつだった。


 しかし──


「いいわね、そうして」


 アサミは言うなり、船をオートパイロットに設定して座席のベルトを外し、隣に座る君の前に立つ。


 アサミの顔は普段の冷静な表情と確実に何かが違っていた。


 頬には赤みが差し、先ほどまでの不安そうな様子が消えている。


 そして瞳には何か妖しい光が湛えられていた。


 君はアサミの様に相手がどんな感情を抱いているかといった事は分からないが、少なくとも朴念仁ではない。


「レミーが後ろで寝ているぜ」


「極度の疲労で休眠状態になっているから、暫くは起きないわよ」


「そうかい」


 かちゃりと君の座席のベルトが外される音がなると、アサミがゆっくりと君へ近づいていき──影が重なる。


 ──『私、タフな男は結構好きよ』


 君の耳元でアサミが囁いた。



アサミイメージ

挿絵(By みてみん)


本編ではここからアサミとの濡れ場には入ったりはしないです。

ただ、あくまで作者個人の需要を満たすために、ケージ×元カノや関係を持った女とかの短編は書くと思います。ここ最近、18禁作品を書く悦びを覚えてしまったので……


まあ70歳超えのばあさんや母娘百合、性自認♀雌男子、TSといったニッチ過ぎるアレなので数字は伸びないですが、オナニーしているようなものなのでその辺は余り気になりません。

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惑星開拓事業団エンブレム

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GALACTIC FEDERAL GOVERNMENT AUTHORIZED
P L A N E T A R Y
D E V E L O P M E N T
C O R P S
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惑星開拓事業団

「銀河の未来を、あなたの手で。」

銀河の開拓者

西暦3889年──
人類はついに銀河の果てに手を伸ばした。

未踏の星々が、あなたの一歩を待っています。
あなたもその一歩を踏み出しませんか?

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

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◆ 開拓対象惑星 ◆
F R O N T I E R W O R L D S C A T A L O G
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美しき新天地

200を超える未踏の惑星が
開拓者を待っています。

▸ 未知の生態系の発見 ▸ 希少資源の採掘権
▸ 居住適性の評価 ▸ 新航路の開拓

※惑星ランクE以上の調査には所定の事前ブリーフィングが実施されます

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

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◆ 個人用船舶貸与制度 ◆
Y O U R W I N G S T O T H E S T A R S
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

あなたの翼

入団初日から、あなただけの翼を。

ワープ航法
空間折り畳み式
銀河のどこへでも
AI航法支援
搭載型ガイドボット
あなたの相棒

※船舶の仕様・AI支援レベルは団員ランクにより異なります

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 多種族共存環境 ◆
D I V E R S I T Y B E Y O N D S P E C I E S
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

共に歩む仲間たち

種族を超えた絆が、銀河を拓く。

アースタイプ ベルトラン メタノイド
地球型人類 植物型種族 金属生命体
ピギー星人 スライム系 ザイフォルクス
豚型種族 不定形生物 交配進化種

※チーム編成はCランク以上でマッチングシステムをご利用いただけます

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 拠点惑星 C66 ◆
Y O U R N E W H O M E
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

惑星C66

銀河有数の居住適性──ランクA惑星。

惑星データ 詳細
居住適性ランク A(最上位)
都市階層 上層・中層・下層
主要施設 事業団支社・商業区・居住区
生活環境 快適

※居住区の割り当ては団員ランクに準じます

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━ 団員ランク制度 ━━
C A R E E R P A T H
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

E 研修生 ── 基礎訓練課程
D 調査員 ── 単独惑星調査
C 主任調査員 ── チーム編成権
B 上級調査員 ── 高難度惑星
A 統括調査官 ── 全権委任

あなたの努力が、ランクを決めます。
※昇格審査は実績に基づき随時実施 ※Eランク研修期間中の待遇については入団時にご説明いたします


星の海へ

星の海へ──

惑星開拓事業団は
あなたのご応募をお待ちしています。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
銀河連合政府認可 準国策事業体
惑星開拓事業団 広報局
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


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