5-15 函館奪還作戦【中ー3】
9月14日、作戦司令部は作戦部隊に対して10月末までに奪還を完了せよとの命令が入った。作戦部隊長は部隊員に速やかな行動を取るよう指示した。
「ということだ。10月31日まで残り47日。気を引き締めていくぞ!」
部隊長の掛け声に「おぉ!!」という声が響いた。函館公園制圧後次なる目標は奪還できなかった函館駅だ。
「前回は分隊で行って全滅しかけたな。対空・前後左右の警戒を厳とする。」
「戦車前へ!」
今回は戦車砲で函館駅敵占領部隊をある程度片付ける。その後駅内突入し制圧する。駅奪還に成功すれば敵部隊の移動は狭ませることができる。
「戦車部隊。目標を合わせ、攻撃を開始せよ。」
『隊長。こちら10式部隊。駅を砲撃し誘き出す。』
「了解。なるべく駅の形は保っとけよ。撃て!」
ドコーンという音が10回以上響いた。アズール兵士は敵が駅前に来たことにより数百人外に出てきた。
「敵が来たz・・」
銃声と共にバタバタと倒れていく連合軍兵士。15人程の生存者は捕虜となり北海道警察の護送車に乗せ東京へと護送した。そして
「突入!敵を殲滅させるのだ!」
5000人が駅構内に突入した。入った瞬間から銃声が響き味方も敵もバタバタと倒れた。
「怯むな進め!」
どこが指揮室はまだ分からない。
「ここを指揮している部屋を探せ!」
「おい。そこの捕虜!お前の親玉はどこだ?」
米兵が構内で捕らえた捕虜に問い詰めていた。
「教えません。」
「脳天を撃ち抜かれるか親玉の居所を吐いて収容所に行くか。どっちにする?」
「分かりました。教えます。」
「よろしい。」
問い詰められていた捕虜は冷や汗を書いていた。
「我々のここの指揮官は上の丸い部分です。」
「全員聞いたか?!敵の指揮官はこの上だ。行くぞ!」
その後、函館駅最上階の一室でアズール軍の指揮官を捕らえた。
「こちら函館駅奪還部隊。敵の指揮官を確保。警察の護送車の用意を求める。」
『こちら作戦司令部。よくやった。敵の残りは全て捕虜か?』
「はい。函館駅の奪還完了しました。」
『了解した。捕虜を丁重に扱い、戦闘を停止せよ。』
「了解。」
数時間に及ぶ函館駅奪還は同盟国側の勝利で終わった。その後捕虜は東京と神奈川の収容所に護送された。また、捕らえられていた駅員や駅の職員も救出され函館駅での作戦は終了した。
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9月21日、函館駅奪還に成功してから6日が経過した。ここまでの死者は同盟国側12万人、連合国側は15万人となった。駅奪還成功から小規模な銃撃戦はあったものの大きな戦闘はまだ起きていない。函館作戦司令部は23日から奪還部隊に函館山と函館港の奪還を命令した。
『以上が次の作戦の概要だ。何か意見はあるかな?』
「大丈夫です司令。問題ありません。必ずや奪還して見せましょう。」
函館奪還予想終了日の10月31日まで残り40日。同盟国部隊はどのような戦いを見せるのか。
次話閑話その2と函館奪還作戦【終】を書いていきます。よろしくお願いします。




