5-6 オペレーション【piece】first
グレーシス共和国海軍 第8艦隊
現在本艦隊はアズール社会主義共和国の領海に侵入し、威嚇を行っていた。
「アズール海軍及び敵連合海軍を補足次第撃沈させよ。そして本作戦には同盟国7ヵ国が参加している。気を引き締めていけ!」
「了解!」
ーーオペレーション【piece】ーー そう名付けられた作戦には海上自衛隊・航空自衛隊・米空軍・エルヴィス海軍などの主要国が参加している。また、敵領海内航行中であるためいつ攻撃されるかわからない。危険な作戦でもある。
「敵哨戒機補足しました。撃墜します。」
伝達が入った空自のF16がミサイルを発射した。同時に哨戒機からもミサイルが放たれた。
「離脱しろ柿本!」
空自のF16が撃ったミサイルは哨戒機の撃墜に成功したが、F16も逃げきれず相討ちとなった。だが、パラシュート脱出を行った柿本は何とか生き延びた。その後、海自護衛艦によって救出された。今後友軍戦闘機は敵機発見後は距離をおくようにと命じられた。
「警戒監視を継続する。」
同盟艦隊司令官ベルタが言った。
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日本国 防衛省
第1会議室で大島総理、加藤防衛大臣、杉山外務大臣、畠山新世界大臣の4大臣がいた。重々しい空気が漂っていた。
「これより第1回函館奪還計画会議を始めます。総理、何か一言お願いします。」
「うむ。今回の奪還作戦会議は今後の我が国の未来を決める重要な事態である。そして今すぐにでも奪還作戦を開始したいのも山々だが、逐次戦力の投入はしたくない。」
現在函館占領中の敵連合軍は20万人を越えるとの報告があった。また、函館海上自衛隊基地、陸自駐屯地、空自基地の全面撤収が完了の報告によって総理は安堵した。なぜなら自衛隊最新装備が敵の手に渡ったら厄介なことになる。
「それで?どのような感じに進めていくのかな?」
「我が国の他に函館奪還作戦に参戦する国は10ヶ国です。現在行われているオペレーション【piece】の参戦国よりも多いです。」
「そして、函館に残っている民間人は何人だ?」
「およそ3万人です。」
「まあまあいるな。だが函館奪還作戦はかなり厳しいものとなる。分かってるな?」
「もちろんです。」
「第2回では投入戦力と作戦行動日について話し合いましょう。」
このようにして第1回会議は終了した。総理は3万人の民間人が無事であることを祈った。
次話ではオペレーション【piece】後編などを描いていきます。よろしくお願いします。




