4-12 自由国沿岸領海侵犯事件
フィックス自由国 沿岸警備軍 第5警備隊
「異常はないな?何かあったらすぐに報告しろ!」
「了解!」
3月下旬。フィックス自由国はモーラス帝国の脅威に侵されている。モーラス帝国はアズール社会主義共和国と同盟関係にあり、多発している領海侵犯の首謀国である。
「北東に敵戦艦視認!船長。どうしますか?」
「警告を出せ。向こうが手を出してきたら反撃せよ。」
「了解!」
第5警備隊の巡視船に ーここは我が国の領海である。直ちに領海から退避せよ。ー と警告した。しかしアズール社会主義共和国の船は無視した。その時、アズール社会主義共和国の船が威嚇射撃を行った。
「船長!敵船発砲!威嚇かと思われます。こちらも射ちますか?」
「当たり前だ!全船に通達。正当防衛射撃を許可する!」
6隻の船に搭載されていた機関銃で正当防衛射撃を行った。その後
「敵船撤退!攻撃を停止せよ!」
アズール社会主義共和国の船は撤退した。
「今後どうなりますかね。」
「分からん。国同に緊急安全保障会議の開催を促そう。」
「戦争になりますか?」
「相手はあのアズールだ。戦争になるかもしれない。この事は本国に伝える。そして我が国の全ての同盟国に報告するんだ。あと日本国とアメリカ合衆国には優先的にな」
「分かりました。」
この事が日米を含む全ての同盟国に伝わった。そして4月上旬に国同安全保障会議の開催が決まった。これが新たな世界戦争になるのも時間の問題である。
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日本国 総理執務室
「総理。フィックス自由国から報告です。アズール社会主義共和国の船が自由国の領海に侵入し交戦したようです。」
「アズール社会主義共和国か。あの国は強大な軍事力だと聞く。そして交戦したんだって?不味いな。」
「自由国からはもしもの時のために共同防衛をしてほしいと言われているのですが総理はどうしますか?」
「もちろん自衛隊を派遣する。同盟国が危機にさらされているからな。アメリカ以外にも伝わっているのかな?」
「伝わっています。アメリカは敵国が特定できて嬉しいといっております。」
「そうか。わかった。」 「それでは失礼します。」
執務室から退室した秘書官を見送った総理はしばし考えていた。国同はどんな対応をするのか。そして自由国沿岸に海自と海保を常駐させるか。非常に悩ましいことであった。総理は今後起きるであろう最悪のシナリオについて考えていた。
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アメリカ合衆国 大統領室
「大統領。フィックス自由国沿岸での件聞いていますか?」
「もちろんだとも。我が国は今後領海侵犯がそこで多発した場合、米軍の派遣準備は整っている。」
「相手の対応によっては世界大戦になるかもしれないのですが大丈夫でしょうか。」
「大丈夫に決まっている。」
大統領は安心しきっている。しかしアズール社会主義共和国軍の軍事力は計り知れないものであった。
そして国同安全保障会議が4月15日に決まった。
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