3-18 降伏
日米連合軍が皇城に遂に到着した。
「司令部。こちら日米連合部隊の中島だ。敵拠点周辺に到着した。指示をもらいたい。」
『こちら連合司令部。敵拠点周辺に敵がいる場合速やかに殲滅せよ。いない場合は敵拠点に威嚇砲撃を実施せよ。その後、敵拠点に入り各部屋を制圧し、敵の首謀者及び関係者を逮捕せよ。』
「了解。敵の生き残りを発見殲滅にかかる。」
皇城の周辺にいた数千人の帝国軍と交戦し、圧勝した。いよいよ終戦である。
「敵拠点に威嚇砲撃!」
ドーン!という空砲の音がなった。城内の敵は今どんな表情だろう
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エルヴィス帝国 皇城の間
「陛下、敵が外にうじゃうじゃいます。それに帝国兵も捕虜だったりで戦力がありません。」
「こうなれば籠城するしかあるまい。皇城近衛兵に戦闘配置を命じる。」
「了解しました。」
ドーーーン!という音が鳴った
「何だ!」
「敵の砲撃です!迎い打つ準備を!」
「しかし戦力の温存が一番だ。近衛兵も籠城させる」
「分かりました。」
すぐ目前まで敵が迫ってきている。そう帝国が敗北する危機なのである。
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「こちら若松。敵拠点の庭に侵入した。敵の動きはない。オクレ」
「こちら則本。こちらも敵の動きはないが警戒を怠るな。」
「了解。」
「城の門を破壊する。戦車前へ!」
「撃て!」
戦車砲によって大きな爆発音と共に城の門が破壊された。
「突入!城内に入り次第各部屋を制圧せよ。」
「了解。」
城内に200名の突入部隊が入った。そして近衛兵を発見し殲滅したが日米側にも数名死傷者が出た。しかし何とか皇帝の間以外のすべての部屋の制圧が完了した。
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皇帝の間
「敵が侵入しました。これ以上抵抗すると何されるかわかりません。」
下からは銃撃音が響いている。
「本当は降伏したくなかったがこれ以上どうすることもできん。」
「分かりました。」
そしてが皇帝の間に日米軍25人が銃口を向けて入ってきた。
「動くな!全員を拘束する。手を上げろ!」
「こちら突入部隊長の乃木だ。帝国皇帝と関係者全員の身柄を拘束した。」
『了解。丁重に扱うように。』
「負けたな。我々の敗けだ。」
「今後の帝国はどうなるのでしょう」
「分からない。」
「そこ!しゃべるな!速く歩きなさい!」
「申し訳ない。」
「こちら上原。皇帝の間の制圧を確認した。これにより敵拠点の占領が完了した。」
『了解!』
9月14日日本・アメリカ・グレーシス共和国に降伏した。その後、皇城の上にあった帝国の聖なる旗と呼ばれる旗が撤去され、日の丸と星条旗が掲げられた。7月9日に開戦した戦争は約2か月続いた。
次回第3章最終話となります。今後もよろしくお願いします