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日米転生   作者: 照山
season2 第6章 トライデント編 第1幕
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season2-134 航空保安庁国際保安輸送局

4月30日1:30 ヴェルディ連邦共和国 首都連邦共和国ホテル


国家治安管理省で国際同盟治安維持機関国際犯罪保安管理局長のローグ・リューズと面会後に行われた夕食会を終えた加藤総理、鈴木防衛大臣、柳町長官らはそれぞれの自室で寝ていた。すると柳町のスマートフォンに電話が入った。


「彩奈!寝ているところすまない!タメ口でいかせてもらう!」


「どうしたの巴?こんな夜遅くに?もしかしてアロンゾ見つかった?」


「あぁ、そのもしかしてだ!アロンゾがグレーシス共和国のチャイレスで見つかって今共和国警察省管理の病院で保護されてるらしんだ!日本への移送準備も完了しているらしい。待たせるわけにはいかない!加藤総理と鈴木防衛大臣と部屋は近い?」


「階が違うけど・・・」


「行って!」


「分かった!」


「後、電話は切らないで!」


「了解!」


柳町は服部からの突然の電話に頭が追いついていなかったが自室を飛び出して加藤総理と鈴木防衛相が就寝している部屋の呼び鈴を押した。


「総理!陸上保安庁本部から緊急連絡です!防衛相も寝てるところすみませんが起きてください!」


「どうした!新たな情報が入ったか!」


加藤総理と鈴木防衛大臣は慌てて部屋を飛び出してきた。まだ電話を繋いでいたため服部副長官にバトンタッチして電話を代わった。


「総理、防衛相、夜分睡眠中のところ申し訳ございません。グレーシス共和国警察省より「サボタ」代表、アロンゾ・レスティアーノの身柄が拘束されたという情報が入ってきたのでお伝えします。かくかくしかじか・・・」


服部副長官は電話越しで加藤総理らにグレーシス共和国警察省からの報告内容を伝えた。アロンゾの身柄が拘束されたという重要な情報に内心複雑な感情を総理らは持った。加藤総理らの内心はテロ組織のリーダーの身柄を確保したグレーシス共和国側に感謝を示したいと共に、日本国内で捕まえられなかったこと、どうやって日本から脱出できたのかという悔しさを感じていた。また、グレーシス共和国側が日本側にアロンゾの身柄の移送準備が完了していることを受けて、服部陸上保安庁副長官に航空保安庁長官・佐原恵を呼び出すよう命じた。


「佐原長官を呼んできます!一旦電話切りますね!」


「了解した。何分くらいで連れて来れそうか?」


「陸上保安庁本部と航空保安庁本部は隣接しているのですぐ呼んできます!」


そして電話を一旦切った服部副長官は佐原恵航空保安庁長官を内線で呼び出した。佐原長官は「すぐ行く!」と返答し、5分で陸上保安庁対テロ作戦司令室に着いた。


さて、ちょうどいいタイミングであるためここで航空保安庁について紹介しよう。航空保安庁は陸上保安庁が警察から改名・改編と同時に設立した。航空保安庁の主要任務は航空自衛隊の基地も一部の部隊が使用するための基地警備、日本国内で犯罪を犯した者が国外へ脱出し、逃亡先の警察機関にて身柄を拘束された際の当該犯罪者の身柄移送などの任務である。


そして航空保安庁の傘下組織には法務省の外局であった出入国在留管理庁を国境管理局へ改称し、空港税関・出入国管理・検疫を意味するCIQを一つにまとめることになった。以下が航空保安庁の全体図となっている。


航空保安庁

├─ 航空保安本部(司令部)

│ ├─ 庁長官

│ └─ 作戦・警備・国境管理の総合統括

├─ 航空治安局

│ ├─ 空港警備部(空港内の警察活動)

│ ├─ 航空テロ対策部(特殊部隊・機内保安官)

│ └─ 航空犯罪捜査部(密輸・違法ドローン・航空法違反取締)

│ └─ 国際保安輸送局

├─ 航空管制・監視局(航空自衛隊との連携)

│ ├─ 航空基地部(航空保安基地の運営・警備)

│ ├─ 航空機部(警察用ヘリ、小型ジェット、監視ドローン)

│ └─ 空域監視部(空港レーダー、無人機監視)

├─ 国境管理局

│ ├─ 出入国管理部(ビザ・パスポート管理、不法入国防止)

│ ├─ 空港税関部(違法物品・麻薬・武器の取締)

│ └─ 検疫部(感染症・動植物検疫)

└─ 航空事故調査局

└─ 航空事故調査官(原因究明・再発防止勧告)


という組織図となっている。また、アロンゾの身柄を移送するため、航空保安庁は5機のみ運用しているCPT-01・コードネーム“ALCHEMIST”で移送する予定である。


対テロ作戦司令室に佐原長官が到着したことを確認し、2:10に改めて加藤総理らに着信を入れた。ビデオ通話形式となっている。


「夜遅くに申し訳ない、佐原空保長官。アロンゾの身柄を航空保安庁機で移送することは可能かな?」


「問題ありません総理。我々航空保安庁は空港の警察でもあり、空の守護者という愛称が最近つけられてくるようになりました。アロンゾの身柄は安全に我々が移送することを約束しましょう」


「頼もしい。どれくらいで移送準備は完了する?彼が何を企んでいるか分からない。24時間以内で準備は可能か?」


「大丈夫です。速やかに移送準備及び目標の移送を開始します」


「ありがとう。では我々も今日中には帰国する。いない時に申し訳ないね」


航空保安庁によるアロンゾの身柄移送が決定し、ビデオ通話は終了した。以下5機のうちの3機が配備されている新羽田航空基地からCPT-01、美保基地からCPT-04の2機の国際航空保安輸送機(別名:犯罪者輸送機)が30日14:00に離陸した。

次回もよろしくお願いします!

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